大谷亮平が悪役に!「まあ悪いですよね、どう考えても(笑)」『スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム』
映画 インタビュー
2024.10.23
現代人の生活に欠かすことのできないスマホを落としたことで、連続殺人鬼に命を狙われるヒロインの恐怖を描いたSNSミステリー映画『スマホを落としただけなのに』。2018年に公開され、現代におけるネット社会への警告と、予想を裏切るストーリー展開が話題を呼び大ヒットを記録。2020年公開の第二弾『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』や、2023年の韓国での映画化に続き、世界中で注目を集めるシリーズの最新作『スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム』が11月1日(金)に公開される。
同作に、反政府組織・ムグンファの作戦本部長、キム役で出演しているのが、韓国エンタメ界で活動していた俳優・大谷亮平だ。人の心を操る天才的ブラックハッカーでもある連続殺人鬼・浦野(成田凌)に、日本へのサイバーテロを依頼するという役どころを貫禄たっぷりに演じた彼にインタビューを行い、作品に懸ける思いなどを聞いた。
――本作へ抱いていた印象をお聞かせください。
「スマホって便利なものですけど、国民全員が持つようになってからは、便利なだけじゃなくて、いろいろな使い方があって。身近にあって安心しているものが、こんな怖い話につながっていくというのをすごく思い知らされる、といったダークなイメージを持っていました」
――出演が決まった際の率直なお気持ちをお聞かせください。
「僕は、学生の時はずっとスポーツばかりしていたので映画を見に行く時間がなくて。大学ぐらいまでの期間で見た映画がジェームズ・キャメロン監督の『タイタニック』と、中田秀夫監督の『リング』『らせん』だけだったんです。なので、中田監督に対する思いが強いんですよ。今回の映画の撮影現場でも、隣にいらっしゃる監督に「高校の時に見た映画をこの方が作ったんだ」と思っていました。そんな中田監督の映画に携わることができて、うれしかったです」
――演じるキムへの第一印象はいかがでしたか?
「まあ悪いですよね、どう考えても(笑)。他のキャラクターは、いろいろなことを背負っていたり悪の部分が見えたりしていると思うんですけど、キムは完全なる悪なんですよね。僕は結構、物語におけるヒール役が好きなんです。アニメにおいても何においても。本シリーズで一番ヤバいやつだった浦野よりも、もっとヤバいキムが登場することで、浦野のイメージを変えてしまうというか。彼がすてきに見えてくるような役だったので、しっかり担いたいな、と思いました」
――共演した浦野役の成田凌さん、キムの命を受けて浦野を監視するスミン役のクォン・ウンビさんの印象や、撮影時のエピソードをお聞かせください。
「成田さんは芸達者っていう感じですね。浦野のようなダークな役も、すごく爽やかな役もしっかり演じられる役者さんという印象です。でも、浦野のイメージがやっぱりあったので、正直に言うとちょっと不気味でしたね。二人きりになりたくないな、って(笑)。クォン・ウンビさんは、今回が初演技ということで、僕は彼女と韓国語でいろいろなことを話したんですけど、「やっぱり初めてだから不安だし緊張する」「日本語のセリフも大変です」と言っていたんですけど、いざ撮影が始まると、すごく堂々としているなっていう印象を受けました。彼女の日本語での演技は試写で初めて見ましたが、すごく立派だなって思いました。初めての映画出演で、外国語のセリフって相当ハードル高いと思うんですけど、役柄にもすごくぴったりで、さすがだなと思いました」
――大谷さんは、スマホを落とした経験はありますか?
「ありますよ。以前、タクシーに乗っている時、知らないうちにポケットから落ちて。降りてからスマホがないことに気づいて、交番に行きました。そこで電話を借りて、財布に入れていたマネージャーの名刺を見て連絡しました」
――映画の公開を楽しみにされている皆さんへメッセージをお願いします。
「最終章は、舞台が韓国にまで広がって、スケールアップしています。そして、最終章ということで、第一作から登場しているキャラクターの今まで見えなかった部分も明かされることが多いと思いますので、緊張感を楽しみながら、最後まで見届けてください」
ヘアメイク/MIZUHO スタイリスト/カワサキタカフミ
取材・文/中村実香 撮影/永田正雄