岸優太が初主演映画『Gメン』で森本慎太郎、吉岡里帆らと見せた真っすぐな輝き

岸優太が初主演映画『Gメン』で森本慎太郎、吉岡里帆らと見せた真っすぐな輝き

笑いあり、アクションあり、甘酸っぱい恋愛、そして熱い友情もありと、さまざまな要素がぎゅっと詰め込まれた青春アクションコメディー映画『Gメン』(2023)。原作は「週刊少年チャンピオン」で連載された小沢としおの同名コミックだ。4つの女子高に囲まれ、彼女ができる率120%というモテモテ男子校・私立武華男子高校。そこに転校してきた1年生の門松勝太を岸優太が務める。『Gメン』は現在、J:COM STREAMで見放題配信中だ。

■門松勝太というキャラクター。岸優太の「真っすぐさ」が物語をけん引

岸演じる勝太は、彼女が欲しいという強い思いだけで私立武華男子高校に転校してくる。しかし、彼が振り分けられたのは1年G組。校舎はほかのクラスから隔離され、教師たちからも恐れられている問題児ばかりの集団だった。G組だけはクラス替えがなく、一度入ったら抜け出せない。自分たちでも「肥だめ」と自虐するほど。確かに同校はモテモテ男子校だが、G組だけは例外だ。周りの女子高からも煙たがられており、彼女ができるなんて夢のまた夢。G組の面々も諦めの色を見せるが、勝太だけはやる気満々だ。「もっとプライド持てよ!這い上がることができねぇなんて諦めてんじゃねーよ!」と至って前向きである。転校初日からクラスメートを巻き込んでナンパに繰り出すアグレッシブさを見せる。

その真っすぐな前向きさにクラスメートらは圧倒されるわけだが、それは映画を観ている側も同じ。疑いのないまなざしで言い切るものだから、「勝太がそう言うならそうかもしれない」と思わせる力がある。もちろん、そんな簡単に彼女ができるわけではないのだが、その一生懸命さはほほ笑ましく、つい応援したくなるような熱量に満ちている。

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■コメディーとアクションの融合。身体能力と反射神経が光る岸優太の真骨頂

勝太の真っすぐさが際立つのは、岸自身に通ずる部分もあるからだろう。演技であることは間違いないが、どこか岸と勝太がオーバーラップする瞬間がある。また、岸自身のナチュラルな魅力が感じられるからこそ、勝太が暑苦しく見えないのも作品の魅力を底上げしている一つのポイントではないだろうか。

そんな岸の魅力は、コメディーパートでも存分に発揮される。コメディーに対する反射神経が極めて自然なのだ。アドリブも多く盛り込まれているのではないかと想像させるが、岸の反応がナチュラルであるがゆえ、コメディーでありながらシーンにリアリティーが増す。そこに引きずられて、思わずクスッと笑ってしまうのは間違いない。

コメディーシーンと同じくらい印象的なのがアクションシーンである。どこか抜けているような印象もある勝太だが、実はとんでもなくけんかが強いというギャップがある。おかげで、気がつけばいろいろなところでトラブルに巻き込まれることになるが、このアクションがまた圧巻だ。ここでも岸自身の身体能力の高さが発揮されており、思わず視線をひきつけられてしまう。

■豪華キャストとの共演。竜星涼、森本慎太郎、吉岡里帆らが放つ強烈な個性

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岸の周りを固めるキャストも豪華な俳優陣がそろっている。女子からモテモテで、勝太が「先生」と呼ぶ瀬名拓美を演じるのは竜星涼。成績優秀で女子にモテるだけでなく、実はけんかも強いという完璧な人物に見えるが、少しズレている部分もある。そこを勝太がツッコミ、絶妙なコンビネーションを見せる。

勝太のクラスメートで、見た目も発言も昭和を感じさせる梅田真大を演じるのは森本慎太郎。勝太の先輩で、実は伝説のGメンである八神紅一は田中圭、同じくGメンの伊達薫を高良健吾が演じている。田中と高良は高校3年生という役どころだが、なんとなくしっくりきているように見えてしまうのが不思議だ。そして、G組の担任・雨宮瞳を演じる吉岡里帆は、振り切った演技で観る者を圧倒する。ある意味、新境地ともいえる役どころかもしれない。

そんな豪華な共演者の中にいても、確固たる輝きを放つ岸優太。元来持つ光のようなものが、コメディー、アクション、全ての場面でマッチしている。何より、その真っすぐさに心が洗われるはずだ。

文/ふくだりょうこ

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