上坂すみれ×戸谷菊之介が語る『機動警察パトレイバー EZY』新世代バディの距離感
アニメ インタビュー
2026.05.15
1990年代末を舞台に、汎用人間型作業機械「レイバー」を巡る犯罪に対処する警視庁の特殊車両二課(特車二課)の活躍を描き、多くのファンを魅了してきた機動警察パトレイバー。1988年のOVAシリーズでのアニメ化から約40年を迎え、最新作『機動警察パトレイバー EZY』が、5月15日より全3章構成で劇場公開される。舞台は2030年代の日本。特車二課は新たなテクノロジー犯罪に立ち向かう。今回は、警察用レイバー「AV-98Plus イングラム」1号機のパイロット・久我十和(くが・とわ)役の上坂すみれと、指揮担当・天鳥桔平(あとり・きっぺい)役の戸谷菊之介にシリーズへの思いや新作の魅力を聞いた。

――『機動警察パトレイバー』との出会いを教えてください。
上坂「最初に見たのは『機動警察パトレイバー the Movie』でした。仕事ドラマとしての側面や政治的なif、バディの絆など、多層的な魅力がある作品だと感じました。そこからTVシリーズやOVA、マンガと追いかけていくうちに、どんどん奥深さに惹かれていきました。特に、イングラムの"少し身近に感じられるサイズ感"が好きで、生活に寄り添うロボットっていいなと感じていました」
戸谷「僕はオーディションのお話をいただいたのがきっかけです。それまでも作品は知っていましたが、しっかり見たのは今回が初めてでした。最初に『アーリーデイズ』を見て、演出的な独特さに衝撃を受けました。メカの活躍だけでなく、人間の日常を丁寧に描いている点がとても印象的で、『これがパトレイバーの魅力なのかも』と感じました」

――オーディション時や出演決定時の心境を教えてください。
上坂「大好きな作品の新作に関われることが、まず純粋にうれしかったです。オーディションの資料に特車二課のメンバーのプロフィールが載っていて、チームの雰囲気も想像しやすかったです。十和は正義感が強く、悪を成敗するヒーローに憧れる女の子というイメージで役を組み立てていきました。合格を聞いた時は本当にうれしかったです」
戸谷「オーディションはいただいたセリフや設定を基に、自分なりに想像を膨らませて演じました。世界観やキャラクター像がしっかりしていたので、そこから桔平という人物を構築していきました」


――演じるキャラクターのどこに魅力を感じていますか?
上坂「十和は、1号機のパイロットとして思ったことを真っすぐ口にする、強い正義感の持ち主です。ヒロインというより、ヒーロー気質の主人公タイプで、見ていて気持ちのいいキャラクターですね。これまでの主人公・泉野明(いずみ・のあ)とはまた違ったアプローチが新鮮でした」
戸谷「桔平は十和のバディとして、彼女を制御しようとするんですが、なかなかうまくいかないところが、桔平らしいなと。しっかりしようとしているのに少し抜けている、そのバランスが魅力だと思います。イングラムへの愛情も強くて、ガジェットにときめく姿もかわいらしいですね」

――十和と桔平はどんな関係性だと感じていますか?
上坂「何でも言い合える関係だと思います。十和は小さい頃は相当やんちゃな子だったようですし、File 1の第1話から言いたい放題です」
戸谷「桔平は十和に対して『もう少しちゃんとしてほしい』『しっかりしてほしい』と思いながらも、強くは言い切れないんですよね。仲のいい兄妹のような距離感だと思います」
上坂「部活のチームメイトみたいな感じもありますよね」
戸谷「確かに。お互いに補い合っている感じがあります」

――バディだからこそ引き出された演技はありますか?
戸谷「上坂さんが勢いよく来てくださるので、それに応じて返すことで自然と関係性ができていきました。通信での掛け合いもすごくやりやすかったです」
上坂「戸谷さんは掛け合いが本当に楽しくなるお芝居をされる方です。桔平の『すごく優しいけど、やる時はやる。正義感の芯の通った感じ』を細やかに表現されていて、安心してこちらも自由に演じられました」

――特車二課に配属されるならどの仕事に就きたいですか?
戸谷「十和や桔平が所属する第二小隊ではなく、第一小隊の1号機指揮担当ですかね。高所恐怖症なのでイングラムに乗るのは少し怖くて(笑)。整備班も合いそうだなと思います」
上坂「私は十和と同じ1号機のパイロットです。細かいことは桔平のような指揮担当の人に任せて、勇気があれば乗れるはずなので、迷わず乗ります!」

――最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。
上坂「本作はAIが発達した2030年代を舞台に、イングラムが社会の中でどう役立つのかを描いています。変化する時代の中で奮闘する人々にフォーカスする点は、初代から変わらない魅力です。最新の映像表現とともに、新旧どちらのファンにも楽しんでいただける作品になっています。ぜひ劇場で体感してほしいです」
戸谷「僕自身、今回の作品でパトレイバーの魅力に触れました。知れば知るほど面白くなるシリーズだと思います。初めての方はもちろん、これまでのファンの方にも楽しんでいただけるよう全力で演じています。ぜひ過去作と合わせて『EZY』も楽しんでいただけたらうれしいです」
取材・文/中村実香 撮影/永田正雄
【プロフィール】
上坂すみれ
2011年に声優デビュー以降、アニメ・ゲーム・吹き替えなど幅広く活躍。芯の強いヒロインから個性的なキャラクターまで多彩に演じ分け、高い表現力で支持を集めている。主な出演作に「うる星やつら(2022)」「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」「ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA」など。アーティストとしても活動し、独自の世界観で人気を博している。
戸谷菊之介
2022年に「チェンソーマン」で主役を務め、2023年には第17回2024年には第十八回声優アワードにて新人声優賞、2026年には第二十回声優アワード主演声優賞を受賞。フレッシュさと確かな演技力を兼ね備えた次世代の担い手として期待されている。主な出演作に「WIND BREAKER」「逃げ上手の若君」など。

<上坂すみれ>
【衣装協力】
furuta
JOYEUX
<戸谷菊之介>
大谷玲奈
●シャツ キクス ドキュメント ●パンツ コノロジカ HEMT PR 03-6721-0882
●靴 パラブーツ パラブーツ青山店 03-5766-6688




