声優・小西克幸インタビュー!あの中禅寺先生を演じさせていただける日が 来るとは思っていなかった

声優・小西克幸インタビュー!あの中禅寺先生を演じさせていただける日が 来るとは思っていなかった

『鬼滅の刃』宇髄天元、『天元突破グレンラガン』カミナ、『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』ディアボロなど、深い役作りと確かな演技力で多くのキャラクターに命を吹き込む声優・小西克幸さん。毎クール引っ張りだこの人気声優にインタビュー。

■メインは、大剣です

――小西さんはゲーム好きとしても知られていますが、以前「趣味がモンハン」とSNSでつぶやかれていたのを拝見しまして......。やっぱり、最新作の「モンスターハンターワイルズ」もやってらっしゃるんでしょうか?

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「最近は、忙しくてゲームもあんまりできていないんですが、モンハンワイルズも一緒にYouTubeをやっている小野坂昌也さんが『やろうよ』と誘ってくださって、一緒にやっている感じですね」

――そうなんですね!武器種は何を?

「メインは、大剣です。元々、モンハンシリーズは『防具を装備しない』という縛りプレイを自分に課してやっていたんです。じゃないと、村クエがすぐ終わっちゃうから(笑)。

防具を付けずに戦うので『ガードできたほうがいい』、そして『攻撃力も高いほうがいい』ということでこれまでも大剣を選ぶことが多くて。

最近だと、なかなか時間もかけられないので、ワイルズからは防具も解禁したんですけど......やっぱり、防具があると楽ですね(笑)」

――モンハンで防具なしって、かなりストイック......!(笑)そのストイックさが役作りにも生かされているんですね。

■現実とファンタジーの境目を行き来する謎解きがクセになる|『中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。』中禅寺秋彦

――2025年春クールでは『中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。』で、中禅寺秋彦役として出演されています。まずは、本作品との出会いから教えていただけますか?

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「元々、怖い話やおばけ、オカルト系の話が好きで、京極先生の作品も『魍魎の匣』をはじめ、いくつか拝見していました。

その中でこの『中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。』は、京極先生の『百鬼夜行シリーズ』の主人公である京極堂・中禅寺秋彦の前日譚を描いた漫画を原作にした、オリジナルのスピンオフ作品なんですよね。

じつは、最初にこのアニメのお話をいただいた段階では、京極先生の小説とこのスピンオフ作品が僕の脳の中では繋がっていなくて。聞いたことある名前だなとは思っていたんですが(笑) マンガを読ませていただいた時に『あの京極堂の前日譚か!』と、ようやく自分の中で繋がりました。

まさかあの中禅寺先生を自分が演じさせていただける日がくるとは思っていなかったので、とても驚いたのを覚えています」

――小西さんご自身は、中禅寺先生という人物をどのように捉えていらっしゃいますか?

「ぱっと見、偏屈で自分の時間を有意義に過ごしたい人に見えるんですけど、なんだかんだ言ってすごく面倒見がいい。悩んでいる人がいたら助けてあげたりもするし、ちゃんとお尻を持ってあげたりもする。まぁしょうがなく、という感じはとてもしますが(笑)。

初対面だといろいろと言い当てられたりして怖い部分もあるけど、深く付き合っていくと人間性をちらつかせる人なのかなと思っています」

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――何か、アフレコ時に印象に残っているエピソードなどはありますか?

「その話数のときに登場したお菓子などをスタッフさんが現場に差し入れとして持ってきてくれるので、収録時の毎回の楽しみになっていました。

例えば、第1話だと栞奈が登場するシーンでカルメ焼きを食べているんですが、差し入れもカルメ焼きだったり(笑)。

すごく素敵な気遣いで、『今日はなんだろう?』ってキャスト陣も毎回ワイワイと盛り上がっていました」

――めちゃくちゃ楽しそうですね......! 小西さんが感じている『中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。』の作品の魅力を教えてください。

「この物語は、主人公の女子高生・日下部 栞奈(くさかべ かんな)がさまざまな問題をいろいろなところから拾ってきては、臨時の国語講師・中禅寺先生に『助けて!』『謎を解いて!』とお願いして、中禅寺先生が助力しながら謎を解いていく学園もののミステリーです。

やっぱり注目してもらいたいのは、謎解きの面白さですね。栞奈が持ってくる話はいつも、さまざまな怪異や怪談話、超常現象が発端になっていて、それをあるときは合理的に、あるときは不思議さを残したまま中禅寺先生が解き明かしていきます。

果たしてそれが怪異の仕業なのか、脳が人間に見せた錯覚なのか、あるいは人為的な何かなのか。現実とファンタジーの境目を行き来するような感覚で、いろいろなことを考えさせてくれる内容になっています。

作中は昭和23年ということで、ひと昔前の時代設定ですが、その昭和レトロの雰囲気を、現代的な感覚でスタイリッシュに見せてくれるので、ビジュアル面も含めて、中禅寺先生と栞奈を中心に繰り広げられるミステリアスな物語を楽しんでいただけたら嬉しいですね!」

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取材・文/郡司 しう 撮影/小川 伸晃

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