原菜乃華がドラマ「るなしい」で共演の窪塚愛流をベタ褒め!「たたずまいが本当に素敵」
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2026.05.13
恋愛を禁じられた「神の子」が愛する人を信者ビジネスに陥れていくドラマ「るなしい」が、テレ東系で放送中だ。同ドラマは、2022年上半期「週刊文春エンタマンガ賞!」最高賞に輝いた、意志強ナツ子による同名漫画を実写ドラマ化したもの。「火神の子」として自らの血を用いた信者ビジネスを行う主人公が、学校の人気者への失恋を機に豹変(ひょうへん)。彼をビジネスに取り込み復讐(ふくしゅう)を決意する。
カリスマ性と未熟な脆(もろ)さを併せ持つ女子高生・るなを原菜乃華、彼女の不思議な魅力に翻弄(ほんろう)され、自らも危うい世界へと足を踏み入れていくケンショーを窪塚愛流が演じる。今回、主演の原と共演の窪塚にインタビューを敢行。台本を読んだ感想やそれぞれの演じる役の印象、撮影現場でのエピソードなどを語ってもらった。

■原菜乃華と窪塚愛流が引き込まれた「るなしい」の世界
──まずは、原作や台本を読んだ時の第一印象を教えてください。
原菜乃華「私はシンプルに、すごく『タイプ』な作品でした。常に不穏な空気が漂っていて、『神様』が当たり前にある世界として描かれているけれど、そこにいる人間たちの心理描写がすごくリアルなんです。自分の中にある『綺麗事(きれいごと)だけではない感情』に気づかされるというか......。何より、るなが発する言葉の1つひとつが魅力的で、読んでいるこちらまで彼女のビジネスに取り込まれてしまうような感覚になりました」
窪塚愛流「僕も、今までに見たことのない世界観だなと感じました。宗教やビジネスという分かりやすい言葉で例えてしまいがちですが、作品からにじみ出るものに引き込まれるんです。だからこそ、表面的な言葉ではなく、そこにある感情を丁寧に演じたいと思いました」

──演じる目線で読んで、どのようなことを感じましたか?
原「役のことを考えながら読もうとしたのですが、あまりに面白すぎて、いち読者として夢中で楽しんでしまいました。最終巻では、るながスバルに抱きしめられるシーンで思わず泣いてしまって......。『なんて素敵な作品に携われるのだろう』と、撮影が待ち遠しくなったのを覚えています」
窪塚「僕はあえて演じる目線では読まないようにしました。固定概念を作ってしまうのが怖かったので、まずはフラットに作品を受け止めることを大事にしました」

──それぞれ、演じられる役柄についてはどのような印象を持っていますか?
原「るなは、ピュアで無垢(むく)な幼さと、信者を虜(とりこ)にするカリスマ性という、相反する魅力が共存しているキャラクターです。私が面白いなと思うのは、彼女がいわゆる『圧倒的な存在』ではないところ。人をだます側の人間であっても、彼女自身に未熟な部分があったり、誰かに振り回されたりする。ずっと強い立場にいるわけではなく、彼女なりの"弱さ"があるからこそ、人間らしい説得力が出るんだと感じています」
窪塚「ケンショーについては、一目で正体が分かるようなキャラクターにはしたくなかったんです。どっちにも取れるような表情だったり、あえて笑う、笑わないといった細かい仕草にこだわりました。いい意味で、見る人を裏切り続けたいなと思っています」

(C)「るなしい」製作委員会
■初共演で感じた「天性のオーラ」と「安心感」。トンビに狙われた山梨ロケの舞台裏
──今回お二人は初共演ですが、お互いの印象はいかがですか?
原「窪塚さんは独特のオーラがあって、たたずまいが本当に素敵なんです。でも実際にお会いすると、すごく腰が低くて礼儀正しい。飾らずに現場にいてくださるのがありがたいですし、その唯一無二の雰囲気が、ケンショーくんと重なります。窪塚さんが演じると、役を作るというより『役が窪塚さんの方に寄ってくる』ような感覚があって、それは天性のものだなとうらやましく思います」
窪塚「ベタ褒めですね(笑)。めっちゃうれしいです。原さんは隣にいてすごく安心しますし、ホッとします。現場でも僕が不安な時にそっと支えてくれるような空気感を作ってくださるので、すごく演じやすいです」

(C)「るなしい」製作委員会
──撮影現場での印象的なエピソードを教えてください。
窪塚「山梨でのロケ中、屋上でお弁当を食べるシーンがあったのですが、トンビに狙われそうになったんです。本番前にカチンコを鳴らしてトンビを追い払ったりして(笑)」
原「実際、エキストラさんのお弁当が取られてしまったこともあったんですよ。あと、窪塚さんは本当によく食べるよね?」
窪塚「さっきも2食食べました(笑)」
原「共演の本島(純政)さんと一緒に『今日何食目?』といじるのが定番になっています。本当にくだらない雑談ばかりしていて、学校の休み時間のような雰囲気で撮影が進んでいます」

■「寄せ書き冷蔵庫」と「灰色のクマ」。二人が明かす、信じることへの覚悟と宝物
──作品のテーマにちなんで、お二人は「信じやすいタイプ」ですか?
窪塚「僕はすごく信じやすいです。友達に言われたことは『えっ、そうなの?』と全部受け入れてしまいます」
原「私は自分では疑い深いと思っているのですが、周りからは『危なっかしい』と言われます。すぐにまっすぐ受け止めてしまうみたいで(笑)。でも、何かを信じる上で『人のせいにしない』ことは大切にしていて......。何かや誰かを信じるという選択をしたのは自分。だから、たとえその結果として裏切られたり、信じていたものがなくなってしまったりしても、相手を責める権利はないと思っています。良いことも悪いことも、すべては自分の選択の結果。そう覚悟を決めて自分の中に責任を持っていた方が、かえって気持ちが楽になれるんです」

──「信じやすい」という素直な感性をお持ちのお二人ですが、ご自身にとって「これだけは大切にしている」という宝物のようなものはありますか?
窪塚「僕は『冷蔵庫』です。と言っても、ただの家電としての冷蔵庫ではなくて、僕の家に遊びに来てくれた方たちが、名前や絵を直接書いてくれた"寄せ書き冷蔵庫"なんです。僕はそもそも、自分の家に人をあまり入れないタイプ。だからこそ、家に入れるのは僕が心から信頼している人だけなんです。その証として、訪ねてくれたみんなにメッセージを残してもらっています。中にはもう会えなくなってしまったり、遠くへ引っ越してしまった方が書いてくれた言葉もあって......。みんなの思いが詰まった、僕にとってかけがえのない思い出の塊です」
原「私は、小さい頃からずっと一緒に過ごしてきた『白いクマのぬいぐるみ』です。両親の結婚式の時にいただいたウェディングベアなのですが、もうぼろぼろで、白かったはずなのに今は灰色になっていて(笑)。首もくたっとして座らないくらいなんですけど、昔はそれがないと眠れないくらい大好きでした。今は実家に置いてあるのですが、今でも本当に愛着があって。あまりに大切すぎて、最後は自分と一緒に棺桶に入れてほしいなと思っているくらい、私にとっては特別で、安心をくれる存在ですね」

──最後に、読者へメッセージをお願いします。
原「誰かを信じるということは、その選択をした自分に責任を持つことだと思っています。『るなしい』は、そんな人間の心理が巧みに描かれた作品です。実写だからこそ伝わる熱量を、ぜひ受け取ってください」
窪塚「映像はキラキラした青春感がありますが、起きている出来事とのコントラストが激しく、展開もスピーディーです。1話1話の色がはっきりしているので、ぜひ最後まで見届けてください」

原菜乃華 PROFILE
2003年8月26日生まれ、東京都出身。22年の新海誠監督が手掛けたアニメ映画『すずめの戸締まり』では1700人以上の中から主人公・岩戸鈴芽役に声優として抜擢された。25年前期NHK連続テレビ小説「あんぱん」では、ヒロインの妹役を演じた。
窪塚愛流 PROFILE
2003年10月3日生まれ、神奈川県出身。2018年に映画『泣き虫しょったんの奇跡』で俳優デビュー。2021年から本格的に俳優活動を開始。2024年には映画「ハピネス」で初主演。最近の出演作にTBSドラマ「御上先生」、NHK夜ドラ「あおぞらビール」など。神保町のNew Gallery(東京都千代田区神田神保町1-28-1 mirio神保町1F)にて自身初の個展 5/8(金)〜5/24(日) を開催。
取材・文/永田正雄 撮影/梁瀬玉実
ヘアメイク/秋田あゆみ スタイリスト/コバヤシリョウコ




