掛布雅之×亀山つとむ×原口文仁 阪神開幕直前トークの核心とは

掛布雅之×亀山つとむ×原口文仁 阪神開幕直前トークの核心とは

2026年プロ野球開幕を目前に控えた3月8日(日)、大阪・MBSちゃやまちプラザにて阪神タイガースOBの掛布雅之、亀山つとむ、原口文仁、そして阪神ファンを代表して、コメンテーター等で活躍する中江有里を迎えたトークショー「J:COM presents 開幕直前トークショー 熱覇!虎の最速分析2026 ~掛布・亀山・原口が語るVの熱源~ supported by MBSベースボールパーク ガオラジオ」が開催。司会を務めた市川いずみを含め、熱いトークが繰り広げられた。

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■掛布の意外発言連発に観客席はどよめきの嵐!?


この日、阪神甲子園球場ではオープン戦、夜にはWBC日本代表戦がある中、MBSちゃやまちプラザに用意された160席は満席に。登壇者たちが姿を見せると、まさに"熱波"が吹いたかのごとく、割れんばかりの拍手が鳴り響いた。そんな雰囲気にあやかり、MCの市川から今シーズンのスローガン「熱覇(ねっぱ)」と、今回の番組タイトルにある「熱源」の説明が。スローガンは「チームの目標である連覇を目指し、情熱と熱い思いを持って1年間戦っていく」という思いを込めて。タイトルの「熱源」は「周囲に対し、高い温度を持った地点・場所」。つまり、熱いこの出演者と、寒い中駆けつけてくれたファンの力で、タイガースを優勝に導くための力を供給できるような場所・時間にしていければとのこと。その際、炎が上がったかのような「ボワ~!」という効果音が響き、会場の雰囲気も徐々に温まりはじめる。

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1つ目のコーナーは「アッツアツ・タイガース熱覇分析」。5つのトピックがモニターに映し出され、OB陣が時間のかぎり回答していく。まず掛布が選んだのは「熱覇のキーマン! 虎の四番 佐藤輝明 今シーズンのバッティングは?」。ここで掛布は新加入のゴールデンルーキー・立石選手を本職のサードで育て、メジャー挑戦の可能性がある佐藤選手をライトに、さらにセンターの近本選手の肩を考えレフトにするという大胆なコンバートを提案。さらに佐藤選手のバッティングフォームがメジャーを意識しすぎて後ろが小さくなっているのではと身振り手振りを交えて説明する。弓を張るような下半身の割れが今の佐藤にはなく、成績が去年より下がるのではないかとの意見に、会場にどよめきが走った。ただ、専門的な話に思わず原口が「熱いっすね~。生で聞けて嬉しいです」とコメント。すかさず亀山が「専門的に話をしなかったら我々なんで座ってるのか分からないですよ」と発言し、ファンは爆笑。穏やかなムードに包まれた。

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次に亀山が選択したトピックは「熱覇へのピースは埋まるのか!? ショート・レフト問題」。これに対して亀山は「決めちゃダメ」と回答し、小幡選手の調子が良いものの、新外国人のディベイニー選手がそれ以上の活躍を見せるのなら、木浪選手や熊谷選手も含め、1年間競わせようと語る。レフトに関しても、現役ドラフトでスワローズから移籍した濱田選手や、昨年悔しい思いをした前川選手、さらに掛布のコンバート案も含め、状態の良い選手を使っていくべきだと主張する。すかさず掛布から「外国人はショートは無理だと思う」と厳しい意見が。ディベイニーは地肩が強いがゆえに足が前に出てこず、日本の野球に適応するのは少し時間がかかると分析し、原口もこれに同調。開幕スタメンに小幡票が伸びる中、亀山は「小幡がいい」ことを前提で、開幕3連戦の巨人戦はディベイニー選手を起用することを提言。日本で一番盛り上がる開幕戦の伝統の一戦で、彼に「これがジャパニーズベースボールだ」というのを体感させるのがよいという意見にファンも頷いていた。

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その流れで原口が次のトピックに選んだのは「熱覇に新風を吹かせるか!? ルーキーの活躍」。もちろんいの一番に話題が上がるのは、2025年度ドラフトの目玉となった立石選手だ。原口は、大卒1年目とは思えない体つきでバッティングには振る力があり、すぐにでも1軍で戦っていけると太鼓判。注目は、「スケールで言うと、どういう選手に近い?」という市川の質問に、原口は「映像を反転した動画を観た際、ドジャースの大谷選手にそっくりで驚いた」という発言。市川も同調し、ファンの期待は膨らむばかりだった。掛布は怪我の影響で藤川球児監督のチームプランが少し崩れたのではと話したが、そこで中江は過去に森下選手も、ルーキー時代にキャンプで怪我をした話を引き合いに出し、「タイガースのドラ1は注目されるので、逆に立石選手も静かに調整して力をつけ万全の状態で出てこられるので、今怪我しておいて良かったのでは」と、生粋の阪神ファンらしい鋭い意見が光っていた。

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■リーグ優勝は通過点!今季はその先を見据えたシーズンに


後半は「熱視線!虎を脅かすのはどの球団!? 他球団情報!」のコーナーからスタート。亀山以外の3名は中日ドラゴンズを選んだ。3人がドラゴンズを挙げた理由は安定した投手陣、新外国人サノー選手への期待や、ホームランウイング誕生での得点力アップなど。その中で掛布が呟いた「本当は巨人がライバルであってほしい」という寂しそうな発言が印象的だった。唯一、横浜DeNAベイスターズを選んだ亀山は「やばいやばい」と苦笑しつつ、「虎を脅かす」という部分を強調。タイガースは当然優勝するが、唯一危惧するのは大量の怪我人が出ることと話すと、会場が「まさかあの投手の話か...?」という空気に。荒れ球で知られる元阪神タイガースの藤浪晋太郎投手だ。ただし、亀山は「このピッチャーは、はまるとめちゃくちゃ良いピッチャーなんだ」とフォロー。はまる時とはまらない時を「ある時~ない時~」と大阪名物551の蓬莱のCMに例え、会場の笑いを誘った。

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さらに今シーズンのセ・リーグ順位予想も発表。もちろん4人ともタイガースを1位に位置づけ、2位はOB陣がドラゴンズ、中江はベイスターズに。3~5位はばらついたが、最下位は全員が東京ヤクルトスワローズという結果となった。亀山は「タイガースを脅かす球団」に挙げていたベイスターズを4位に置いており、市川からの突っ込みに「優勝は(タイガースに)決まってるから、順位として出してる訳じゃないんで!」と慌ててフォロー。気になったのはジャイアンツの順位。掛布以外の3人がBクラス予想にしていたが、これについては「タレントがいない」と口が揃った。しかし掛布は阿部慎之助監督にインタビューした際、「3月27日からの開幕3連戦は、阪神ファンに怒られるかもしれないけど、すごく失礼な戦い方をするかもしれない」と気になる話を聞いたことを報告。今年最初の伝統の一戦に注目が集まる。

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タイガースの優勝に関しては、掛布は「キャンプを見た段階で80%くらいの確率で優勝するんじゃないかと思いました」、亀山は「何年か前までは無理して阪神優勝と書かなきゃいけないと思っていましたが、今はセ・リーグどうこうじゃなく、どうやってパ・リーグ1位に勝って日本一になるかを考えるキャンプでした」と心強いコメントが飛び出した。ただし、中江は「2023年優勝して、翌年はみんなぶっちぎりで阪神が優勝するって予想したじゃないですか。でも残念ながらリーグ2位。それが心配なんです。だから『優勝するだろう』ってファンが思っちゃダメなんです。『優勝してくれ!』って思わなきゃいけない」と話し、全員がはっとされられる場面も。変わった野球をせず、オーソドックスに野球をやり通せば勝ち星がついてくると掛布が締め直した。

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最後は、登壇者たちがファンの質問に回答する「NG無し!熱覇クエスチョン!!」。「将来を期待する投手&野手は?」の質問では、原口と亀山の意見が「下村投手&百崎選手」で両被りに。原口は下村投手のポテンシャルやフィールディングを「元中日ドラゴンズの浅尾投手のよう」だと大絶賛。亀山は野手だけ選手を変更し、今季ドラフト2位の谷端選手を挙げた。そして掛布の期待の投手はなんと禁断のパス!野手はゴールデンルーキー・立石選手に、「タイガースの右打者で40発」を期待すると話した。中江が推す「栗まんじゅう」ことドラフト5位の能登投手と、投手から野手に転向し再起を目指す西純矢選手にも期待がかかる。

最後にジャイアンツとの開幕3連戦の勝敗予想が行われ、亀山はタイガースの3連勝、原口は2勝1敗でタイガースの勝ち越し、掛布は1つ勝てれば十分という回答だった。2時間近く行われたトークショーは終始和やかなムードのまま終了。このイベントの模様は後日「J:COM STREAM」での配信、さらMBSラジオおよび「GAORA SPORTS」でも放送予定である。

文/谷口周平(リワークス) 撮影/西木義和

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Profile
掛布雅之
1955年5月9日生まれ、千葉県出身。1973年にドラフト6位で阪神タイガースに入団し、主に三塁手として本塁打王3回、打点王1回を獲得。「ミスタータイガース」として人気を博し、通算349本塁打は今もタイガースの球団最多記録。1988年に惜しまれつつも引退し、その後はタイガースの2軍監督なども務め、現在はタレントや解説者として活躍する。

亀山つとむ
1969年7月2日生まれ、大阪府出身。1987年オフにドラフト外で阪神タイガースに入団。1992年に外野手としてレギュラーを掴み、新庄剛志と共に「亀新フィーバー」を巻き起こす。1997年に現役を引退し、引退後は解説者やタレント業などで活躍。枚方リトル監督時代にはチームをリトルリーグのワールドシリーズ優勝に導いた。

原口文仁
1992年3月3日生まれ、埼玉県出身。2009年オフにドラフト6位で阪神タイガースに入団。育成選手への移行や2019年に発症した大腸がんなどを乗り越え、捕手だけでなく内外野さまざまなポジションでプレー。晩年は「代打の神様」として活躍し、2025年に現役引退。今年から解説業などにチャレンジする。

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