亀山つとむ×原口文仁が語る阪神2026 連覇へのポイントと期待の若手たち

亀山つとむ×原口文仁が語る阪神2026 連覇へのポイントと期待の若手たち

2026年3月8日に大阪・MBSちゃやまちプラザで行われた阪神タイガースOBの掛布雅之さん、亀山つとむさん、原口文仁さん3名によるトークショー「J:COM presents 開幕直前トークショー 熱覇!虎の最速分析2026 ~掛布・亀山・原口が語るVの熱源~ supported by MBSベースボールパーク ガオラジオ」。イベント終了後、亀山&原口に今シーズンのタイガースの展望をさらに深掘りした。

――昨年はセ・リーグを制覇。今年は2024年に成し遂げられなかった連覇に再チャレンジするシーズンです。ファンや評論家たちの前評判がとても高い今シーズンですが、OBの立場から見たここまでのタイガースの状態はどう映っていますか?

亀山「戦力は十分にあるので、そんなに心配はしていませんね。1軍枠からこぼれた10数名も他球団だったら1軍で戦えると思います。それだけのメンバーが1軍枠に入れないっていうのがタイガースの現状なので、本当に怪我人さえ出なければ問題ないですし、しっかりと準備はできているという印象です」

――去年と比べてもどっしり戦えると。

亀山「はい、戦力はプラスなんじゃないかなと」

――原口さんは初めて外から見るタイガースですが、印象はいかがですか?

原口「戦力は本当に充実していますし、熱いですよね。本当にひとりひとりが自分の役割を全うして、いつもどおりの試合運びができれば、普通に勝てる力があると思っています。怖いのは怪我人だったり、コンディション面だけですよね。藤川監督はじめ、首脳陣も選手の体調などすごく気にしてやられているので、怪我がないよう今年もしっかりとマネジメントしてくれるんではないかなと思います」

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――新加入の伏見選手は「投手全員が意思統一されていて、1球ごとにちゃんと意図して投げている」というコメントをされていましたが、やはりタイガースのブルペンからはそのような雰囲気を感じますか?

原口「それは感じますね。伏見さんも新しく受ける投手は新鮮でしょうし、数多く球を受けてみて投手のことを知りたいという思いがあると思います。中継ぎ投手のレベルもすごく上がってきていますし、やっぱり岩崎・岩貞がブルペンをしっかりまとめて引っ張ってくれているので、そういった部分でブルペン内での共通事項というか、強いチームの良い伝統が今の後輩たちに引き継がれているんじゃないかな」

――トークショーでは野手中心のお話でしたので、投手陣についてもお聞きできれば。開幕ローテーションは村上投手、才木投手、大竹投手、高橋遥人投手までは確定かと思います。残り2枚は誰が入るのか、お2人の意見を聞かせてください。

亀山「僕は左右の新外国人(ルーカスとラグズデール)だと思います。2人とも全然行けますよ。どちらかがしんどくなったら伊原くんや伊藤将司くんがいますしね。本当に先発は7枚、8枚、9枚といるので、まずは結果を出している新外国人でいけるんじゃないかなと」

――現役時代、足のスペシャリストだった亀山さんから見て、2人のクイックも問題なさそうですか?

亀山「それなりに課題が出ても、まずは出さなきゃいいよっていうくらいの感覚でいいと思うんですよ。もちろんどこかで課題は出るでしょうが、ランナーが出て走られるということに神経を尖らせるよりも、しっかりと対打者として6回を投げられることの方が大事だと思います。シーズンで課題が出た時に、そのあとで策を講じてもいいのかなっていうくらい、2人とも投げている球は良いと思っています」

原口「僕も左のルーカス投手は入ってきそうだなと。昨年までDeNAにいたケイ投手にすごく似ているなって思っていて、バッター目線からもすごく嫌なピッチャーだなと思いますね。ラグズデール投手は少し制球を乱す場面が多いですけど、期待して獲ってきているので日本のボールにも慣れていけばって感じですね。日本人だと、今日もオープン戦で伊原投手が良いピッチングをしていましたし、ファームでも西勇輝投手らが待機してますよね。高橋遥人投手も去年までは怪我がちだったんで、そこも上手く考慮しながらのローテーションになるのではないかなと思っていて、僕は4、5、6枚目は少し流動的になるのかなと。体調だったり、ピッチング内容によって少しずつ変えていくんじゃないかなと考えています」

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――夏場や終盤に出てきてほしい期待の若手投手もお聞かせください。

亀山「茨木くんや門別くんとか期待値は高いけど、ここまでもう1つ結果が出なかった選手なんかも十分ファームのローテーションで回せるだろうから。みんな出てきてほしいけどね」

――トークショーで名前が挙がった下村投手は、今年というよりも来年以降のシーズンになりそうでしょうか?

亀山「いや、分からないですよ。そこそこ投げられるのであれば、中継ぎのショートイニングでいけるのでありなんじゃないかな」

――夏場あたりから1軍で活躍する可能性もあると。

亀山「本当にいけるとしても優勝決まった後くらいに、ちょこっと顔見せするくらいじゃないかな。戦力に入れなきゃ回りませんっていうチームじゃないので」

――あとやはり気になるのは、石井投手の怪我ですよね。今季絶望の可能性も...という話も上がってきていますが、代わりに中継ぎで大車輪の活躍を期待する選手は?

原口「僕が注目しているのはやっぱり及川選手。昨年石井投手に次いでの成績(リーグトップの66試合に登板し、NPB新記録の18試合連続ホールドをマーク。防御率は驚異の0.87)ですから、すごく飛躍したシーズンです。もちろんあれだけ投げて蓄積疲労も多少は考えないといけないと思いますが、本当に良いステップを踏んできていると思います。クローザーに繋ぐところに及川投手がしっかりはまれば、その前には良い投手がたくさんいます。8、9回がしっかりしていたら良い流れで締めくくりができると思うので、そこは及川投手に期待ですね。

亀山「そうですね、及川とクローザーの岩崎はしっかり計算できるので。その中に石井くんがいて、そこが右だったんですよね。去年、藤川監督の課題は右の中継ぎだったんですよ。あともう1枚っていうところがなかなか決めきれずで。右は湯浅、ドリス、畠といるのですが、僕がキャンプを見て期待しているのは木下と石黒。3人の上に来るくらいの能力を持っているのはこの2人かなと思っています。この中に入ってやってくれるんじゃないかな」

――この2人の投手としての魅力はどんなところになりますか?

亀山「やっぱり2人とも球が強いなと思いますね、スピードもありますし。石黒くんはスピードガンはそこまで出ないんですけど、切れ味を感じるというか、ガンより速く見えますね。この2人は経験を積んだら結構な位置まで上がってくるんじゃないかなと僕は思っています」

――気になるゴールデンルーキー・立石正広選手の1年目はどれくらいの数字が求められると思いますか?

亀山「数字は求められないと思いますよ。戦力が充実しているので、出てくるのもいつでもいいと思っています。多分だけど、出るとしたら怪我を治して満を持してのタイミングでしょうね。本当にすぐ出てくる必要ないと思うので」

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――立石選手の守備位置についてはいかがですか? 掛布さんは佐藤輝明選手の将来のメジャー挑戦を考え、複数ポジションできるというところを証明するため今年はライトに、立石選手ははじめからサードという案を提言されていました。

亀山「そう聞いて納得してしまいました(笑)。でも僕は使うならレフトでいいと思うけどね」

原口「どれくらいできるのかをまず見極めたいと思うので、やっぱまずは打撃面がメインになってくると思います。打つ方でどれくらい対応できるのか、結果が出るのかっていうのをまずはレフトのポジションで見極めて今年1年やってみるんじゃないかな。コンバートはもう、チーム全体の話になるので、シーズン中にはなかなか難しい話だと思います」

――原口さんへの質問です。去年まで原口さんが務められていた「代打の神様」枠。今年引き継ぎを期待する選手は?

原口「もちろん一番手は糸原選手。彼がどっしり行ってくれるのが一番ですね。そこに若手が入ってきてほしいですが、昨年経験を積んで頑張ってほしかった豊田が初っ端に怪我してしまって(3月7日の練習中に右手首を骨折)。まだこの時期の怪我なので取り返しはつくので、そこはしっかり調整してほしいなと思います」

――最後に、皆さん今年は優勝しかないシーズンとおっしゃられていました。リーグ優勝時期の予想をお願いします。

亀山「あんまり早すぎない方がいいよね(笑)」

原口「そうですね。やっぱりポストシーズンへの調整期間が難しいというのは昨年皆が経験しましたし」

亀山「じゃあ僕は夏休み明け、9月の1週目、2週目くらいかな」

原口「昨年プロ野球史上最速優勝を決めて、さらに最速っていうのはなかなか難しい話だと思うので、そこまではいかなくても9月の中旬くらいで決まるのが一番ベストかなと思います」

文/谷口周平(リワークス) 撮影/西木義和

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Profile
亀山つとむ
1969年7月2日生まれ、大阪府出身。1987年オフにドラフト外で阪神タイガースに入団。1992年に外野手としてレギュラーを掴み、新庄剛志と共に「亀新フィーバー」を巻き起こす。1997年に現役を引退し、引退後は解説者やタレント業などで活躍。枚方リトル監督時代にはチームをリトルリーグのワールドシリーズ優勝に導いた。

原口文仁
1992年3月3日生まれ、埼玉県出身。2009年オフにドラフト6位で阪神タイガースに入団。育成選手への移行や2019年に発症した大腸がんなどを乗り越え、捕手だけでなく内外野さまざまなポジションでプレー。晩年は「代打の神様」として活躍し、2025年に現役引退。今年から解説業などにチャレンジする。

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