高校サッカー界注目のCB・メンディー サイモン友 プレミアリーグU-18への挑戦
スポーツ 連載コラム
2026.03.20
メンディー サイモン友選手 流通経済大学附属柏高校 男子サッカー部(3年)
学スポPRESS〜若き挑戦者たち〜Vol.8
1試合1試合に命を懸けるつもりで、
みんなでプレミアリーグのチャンピオンを目指したいです。
高校年代最高峰の舞台、『高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ』が4月に開幕を迎える。同リーグでの優勝経験もある流通経済大学付属柏高校で、今季のディフェンスリーダーを務めるのがメンディー サイモン友選手。昨年はU-17W杯のピッチにも立った俊英の横顔に迫る。

――川崎フロンターレのアカデミーから流通経済大柏高校へ進学した理由は?
「フロンターレのユースに進む選択肢もありましたが、自分はガッツがあって、相手に強く行ける選手なので、高体連のスタイルの方が向いているのかなと思っていました。流経には自分のように負けず嫌いな選手が集まっていましたし、『ここだったらもっと成長できるな』と確信したうえで、進学してきた選択は大正解でした。球際や強度の高さ、切り替えの速さ、目の前の相手に負けないことを大事にしているところも自分に合っています。去年は選手権やインターハイでも素晴らしい成績を残せて、代表にも選んでもらいましたし、エノさん(榎本雅大監督)や隆さん(高橋隆コーチ)たちが自分を受け入れてくれて、応援してくれているので、本当にありがたいです」
――榎本雅大監督との出会いは大きかった?
「エノさん(榎本監督)じゃなかったら、自分は潰れていたかもしれません。流経はみんなのびのびとサッカーをやっていますし、一人ひとりが個性を出したうえで団結するチームで、普段から『自分のやりたいようにやれ』『持っているポテンシャルをしっかり出してアピールしてみろ』といってくれるので、本当に良い監督だなと思っています。自分にとっては恩人であり、恩師です」
――昨年出場したU-17W杯で得られたものは?
「対人の強さ、空中戦といった自分の武器が世界で通用するとわかったことはプラスになりましたし、今は自分の持っている能力を出せば、絶対に相手に勝てると信じて、試合に臨めています。ただ、世界レベルのCB(センターバック)はスピードや足元のテクニックに優れている選手がたくさんいたので、日本に帰ってきてからは判断を速くするトレーニングや、さらに体格を良くするトレーニングにも励んでいます」
――U-17日本代表でもムードメーカーになっていました。
「結構しゃべるタイプではありますし、明るい性格なので、ムードメーカーだと思われるのかもしれません。場を盛り上げるのは得意ですね。W杯の時はホテルが一緒だったメキシコの選手たちと仲良くなりましたが、愛嬌を出しながら『Vamos!』みたいに、感情的なノリで行けば思いが伝わる部分もあったので(笑)、国籍に関係なく気持ちが繋がれたのはうれしかったです」

――全国ベスト4に入った高校選手権はどういう経験に?
「千葉県予選はW杯に行っていて出られなかった分、エノさんからも『選手権ではやるべきことをやれよ』と言われたので、『必ずチームを優勝させないといけないな』と思いながら戦っていました。優勝にはあと一歩届かなかったですし、守備陣が最後まで守り切れず、3年生に申し訳なかったなと思います。一昨年は決勝で、去年は準決勝で、どちらも国立競技場で負けていて、エノさんや応援してくれるみなさんに最高の結果を届けることができなかったので、今年は3度目の正直で、必ず日本一になりたいです」
――サッカーを始めたきっかけは?
「セネガル人の父がフランスでサッカーをしていたこともあって、姉(メンディーシアラ/東京医療保健大学2年生=バスケットボール女子U-19日本代表)はバスケをやっているのですが、自分は物心がついた時からサッカーをやっていました。父は日本語も話せますが、ときどき英語で会話することもあります」
――プレーで参考にしている選手は?
「自分とプレースタイルが似ている、リヴァプールのイブラヒマ・コナテやファン・ダイクを参考にしています。試合前にはペペやセルヒオ・ラモスといった熱い選手のプレー動画を見て、モチベーションを上げています」

――得意な教科と苦手な教科は?
「得意というほどではありませんが、世界の国は知っているので、地理のテストの点数はいい方です。結構暗記系は得意で、短時間に集中したら覚えられますね。でも、1回集中が切れてしまったら全然できません(笑)。苦手なのは数学です。基本的に授業も何を言っているのかわからないですし(笑)、公式も多すぎるので、中学生のころからずっと苦手です」
――将来の目標は?
「すぐにでも海外でプレーしたいですね。海外に行っても日本のメディアで特集されるぐらい活躍したいですし、UEFAチャンピオンズリーグのような舞台でも、しっかりと結果を残せる選手になりたいです」
――今年開催されるW杯は楽しみ?
「高井選手(高井幸大/ボルシアMG=ドイツ)は自分がフロンターレのジュニアユースにいた時にユースでプレーしていて、当時から話もさせてもらっていましたし、規格外と言っていいレベルの選手でした。とてもリスペクトしているので、そういう選手がもうW杯に出るのは凄いなと思います。4年後のW杯の時に、自分は22歳になっていますが、そこまでにどれだけステップアップしているかは楽しみですし、この4年間の間に自分の力をより仕上げていって、高井選手に追い付けるように頑張りたいです」
――今季の高円宮杯プレミアリーグに懸ける想いは?
「去年も一昨年も前期は1位や2位で折り返したのですが、後期に失速して優勝を逃してしまったので、満足しないことが大事だと思います。目の前の試合にフォーカスしながら、1試合1試合に命を懸けるつもりで、みんなでプレミアのチャンピオンを目指したいですし、個人的には去年の終盤戦からずっとレギュラーとして試合に出させてもらってきた経験を生かして、今年はチームを勝たせられる選手になるのが目標です」
――プレミアリーグで対戦したい選手は?
「古巣のフロンターレU-18の全員です。特にアウェイで対戦する試合では点を決めたいですね。あとは柏レイソル(U-18)の加茂(結斗)選手は、よくゴハンに行くぐらい凄く仲が良いですし、レイソルと対戦する時は必ずキーマンになってくるので、自分がしっかりと抑えたいです」

PERSONAL INFOMATION
父(FWとしてフランスでプレー)の影響でサッカーを始めました。自分は音楽が好きなので、みんなの緊張をほぐす意味でも、試合前のロッカールームにスピーカーを置いて、テンポが速くて盛り上がる洋楽を流しています。インターハイや選手権の時もよくかけていましたし、個人的にはDrakeとかChris Brown、NE-YOといったHipHopやR&B系のアーティストの曲を好んで聞いています。
プロフィール
'08年11月29日生まれ。千葉県出身。身長187cm/体重74kg。FCフェルサGION→川崎F U-12→川崎F U-15生田→流通経済大学付属柏高校。ポジションはCB。U-17日本代表。
取材・文/土屋雅史 撮影/佐野美樹




