大同生命SVリーグ2025-26注目アタッカー男子編「富田将馬選手は総合力ナンバーワン」【ぺえ】
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2026.01.11
バレーボールをこよなく愛するタレント・ぺえによるバレーボール連載企画。今回は、10月に開幕した「大同生命SVリーグ 2025-26」で、注目しているアタッカーについて魅力を解説。昨シーズンからの変化も踏まえて、各選手の注目すべきポイントなどを語ってくれた。後編となる今回は、男子の注目選手を紹介する。
■男子の注目選手
■富田将馬選手(大阪ブルテオン)
リベロ並みの守備力で、サーブレシーブの成功率が高い上に、スパイクの決定力もある、最も目が離せない選手です。個人的に、今のSVリーグで総合力ナンバーワンは富田選手かなと思っています。
今の日本のバレーに必要なものが凝縮されたようなプレーが魅力ですね。例えば、サーブレシーブを取ったらすぐに打ちに行かなければならないという状況なのに、その1本目がものすごく丁寧なんです。"バレーボールの基礎"みたいな、低い位置でボールをレシーブして、一つ一つの動きを丁寧に、献身的に行う...。まさに職人芸といえるような、一つ一つのプレーに魂が乗っている丁寧さがあって、見ていて感激します。
どうしても派手なサーブやバックアタックに目が行きがちですが、富田選手のレシーブのように、実直な職人技のような研ぎ澄まされたプレーにも目を凝らしてほしいですし、もっと評価してほしいと思います。
また、元々の総合力の高さに加えて、今シーズンから加入したセッターのアントワーヌ・ブリザール選手の大胆さに引っ張られるように、すごく積極的なプレーが増えたんです。富田選手はどちらかというと控えめな選手で、「僕は縁の下で支えるよ」っていうようなイメージだったのですが、ブリザール選手の日本のバレーの型にはまっていない自由な発想のトス回しに、「バレーボールはもっと自由でいいんだ」というエッセンスを受け取って、すごく発想力が豊かなバレーボールを見せてくれています。持ち前の堅実さに自由な発想が加わって、すごくパワーアップしているなと感じています。
■柳田将洋選手(東京グレートベアーズ)
チームの大ベテランとして、チームを引っ張ってくれている選手の1人です。スパイクの決定率も高い上に、乱れたトスの処理の仕方を本当によく知っていて、どんなトスでも得点につなげてくれる安心感がありますね。
あと、特につなぎが光っています。柳田選手が1本目を取ることによって、チームがすごく活気づいて攻撃のテンポが良くなるんです。だから、前衛でも存在感がありますし、後衛でも必ずチャンスを作ってくれるところがベテランの味ですね。
いろんな景色を見てきた柳田選手にしかできないプレーだなと思う瞬間が多々あって、例えば、乱れたトスが上がって、相手のブロックにすごく高い3枚が来ても、いろんなパターンの決め方を持っているんです。
今は何度もリバウンドを取ってチャンスが来たら打ちにいくのが主流ですが、柳田選手の場合は、高いブロックに思いっ切り当てにいって決めるというブロックアウトの精度が抜群!ブロックの間を狙って打って決めるのではなく、相手のブロックに当ててブロックアウトを狙うという技術がずば抜けているんです。相手のブロックのどこに当てればどう飛んでいくかが、彼の頭の中で見えている感じがして、相手のブロッカーもどう手を出したらいいかすごく神経質になってしまうと思います。サーブもいいしバックアタックの破壊力もあるので、相手にいたら本当に油断できない選手ですね。
そして、柳田選手がコートにいるだけで、劣勢の場面でもチームが浮足立っていないんです。それだけでも、彼がどれだけチームを支えているかが分かります。チームは結成してまだ日が浅いですが、ここまでまとまりのある、地に足のついたチームに仕上がっているのは、ひとえに柳田選手の存在があったからだと思います。
■高橋健太郎選手(ジェイテクトSTINGS愛知)
プレースタイルが派手で目立つ選手なのですが、実は"縁の下の力持ち"な面もある、すばらしい選手です。現地で観戦していると、セット間や、誰かがサーブ打つ時のちょっとした間でも、チームの士気を上げるために盛り上げる努力をしたり、放送では映らない部分でもチームをまとめる努力をしているんです。
ミドルブロッカーでリベロチェンジがあるため、後衛の3ローテ分はコートにいないのですが、高橋健太郎選手はコートにいない時でも"コートにいる"んです!それくらいベンチにいる時でもコートに立っている気持ちで「今、自分にできることは何か」を追求しているんですよね。
コートに立っている時に派手なプレーをしたり、大きな声でチームを盛り上げたりする選手はたくさんいるのですが、コート外からでもあそこまでチームを盛り上げられるというのは、彼の強みだと思います。私が監督だったら、活躍しなくてもいいからチームにいてほしい存在です。
余談ですが、実は彼も私と同じ山形県出身で、私の2つ下なんです。彼がバレーを始めた頃から知っているので、スパイクを決めている姿を見るとめちゃくちゃ感動するんですよ。
■三輪大将選手(広島サンダーズ)
派手な決め方をするわけではないのですが、すごく存在感のあるクイックを持っています。セッターの永露元稀選手もかなり三輪選手を使うことが多く、困った時や嫌な流れを断ち切りたい時に必ず結果を出してくれる、頼れるミドルブロッカーですね。
本当にオーソドックスなAクイックなんですけど、確実にブロックをかいくぐって決める、視野の広さが特長です。少しでもブロックに隙があれば、そこをすかさず抜いて決めている姿を見ていて、勝手にすごく苦労してきた選手なんじゃないかと思っていて。いろいろなチームを渡り歩いて、いろいろなチームの戦い方を知って、その間に苦しい思いもしっかりして...。そういう経験をしているからこそ、試合中に苦しい流れになった時に打開策を知っているという気がして、努力でここまでやってきた、信頼の置ける選手だなと思っています。
■今後に期待!ネクストブレーク選手・後藤陸翔選手(東京グレートベアーズ)
後藤陸翔選手(東京グレートベアーズ)は、とにかく試合に出し続けて経験を積ませてほしいですね。彼は経験をたくさん積めば積むほど、いろんなものをつかめる選手だと思っています。まだ24歳ですが技術も高いですし、高い判断力を持っている選手。
プレー自体にも魅力と成長率を感じるのですが、雰囲気が好きなんです。彼の温かくみんなを包み込んでくれるような空気感に、私はすごく魅力を感じていて。24歳と若いのに、ミスをしてしまった選手に優しく声をかけたりと、常にチームが前を向き続けられるようにムードを作ってくれている。
今後、代表の中心選手が引退した時に、彼のような温かみがあってチームメイトに寄り添えるような選手が日本を引っ張っていってくれたら、いいチームになりそうだなという気がしています。
現時点で総合力が高い選手で、レシーブもできて、決め方も知っているので、そこに力強さが加われば大化けすると思います。たくさん経験を積んで自信をつけて、「自分が引っ張っていくんだ」という気持ちを持ってくれたらと期待しています。
先日、鎮西高校の畑野久雄監督が旅立たれました。私も大好きな監督で、格上のチームとの試合前には「勝てないと思います」と言ってしまうようなユーモアあふれる方で、インタビューを聞くのもすごく好きでした。高校のバレーボール界を盛り上げてくださって、いろんな選手を育てて輩出してくださった名将です。
今、SVリーグで活躍している鎮西高校出身の選手というと、ウルフドッグス名古屋の宮浦健人選手と水町泰杜選手が最初に思い浮かぶのですが、今シーズンから二人は同じチームになり、すごく楽しそうに一緒にプレーをしている。そんな姿を見てほっこりしているのですが、今シーズンは「天国にいる畑野監督に輝く姿を見てほしい」という思いが強いと思うので、哀悼の念を抱きながら、彼らの活躍を見守りたいと思います。
※高橋健太郎の「高」は正しくは「はしご高」
取材・文/原田健
ぺえ (タレント)
タレント。小学生からバレーボールを始め、中学時代に山形県選抜になった経験を持つ。バレーボールを愛してやまないぺえが、独自の視点でバレーボールの魅力を熱く深く伝える。
ぺえ (タレント)
タレント。小学生からバレーボールを始め、中学時代に山形県選抜になった経験を持つ。バレーボールを愛してやまないぺえが、独自の視点でバレーボールの魅力を熱く深く伝える。




