井桁弘恵が、映画『FUKUOKA SoftBank HAWKS REVIVAL―2024優勝の軌跡―』を語る

井桁弘恵が、映画『FUKUOKA SoftBank HAWKS REVIVAL―2024優勝の軌跡―』を語る

2025年2月20日(木)よりJ:COM STREAM(見放題)で独占配信中の長編ドキュメンタリー映画『FUKUOKA SoftBank HAWKS REVIVAL―2024優勝の軌跡―』。福岡ソフトバンクホークスの2024年の戦いを追った本作は、小久保裕紀監督や選手などの奮闘や苦悩、緊迫した試合の裏側など、試合映像だけでは知ることのできない貴重映像が詰め込まれている。

今回は、本作でナレーションを務め、自身2冊目となる写真集も話題となっている井桁弘恵(いげたひろえ)に本作への思いを語ってもらった。

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幼いころから応援するホークスへの思い

―――まずは、この映画のナレーションというオファーを受けた時の率直な感想をお聞かせください。

「私は福岡出身なので、昔から応援しているチームのお仕事に携われるというのはとても光栄でした。長編映画のナレーションという仕事も私にとってはこれまでにないチャレンジだったので、そこもありがたかったですね」

―――昔から応援しているとのことですが、ホークスにまつわる子供の頃のエピソードや思い出に残っていることはありますか。

「小学校の時、学校の帰りがけにホークスの選手がたまたまいらっしゃったことがあって、みんなで写真を撮ってもらった記憶があります。高校生の時には母が応募した抽選に当たって、試合前の花束贈呈式に参加できたこともあります。2022年には始球式もさせていただきました。ダイエーホークスだった頃から応援していた球団ですし、自分にとってはやっぱり思い入れの強い球団ですね」

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―――ナレーションを務めるなかで、難しさというものは感じられましたか。

「映像の雰囲気を壊さないようにすることはもちろん、見る人の感情を動かすにはどのくらいこちらの感情を声に乗せるのか。(感情を)入れすぎても邪魔になるし、淡白すぎても距離感が離れてしまう。そのあたりのバランスが難しかったと思います」

―――この映画では、開幕戦からリーグ優勝、クライマックスシリーズ優勝に至るまで、井桁さんご自身もホークスの2024年を振り返りながらのナレーションになったかと思います。この映画を通じて、ホークスの昨シーズンをどう感じましたか。

「私たちは普段、結果しか知らないので、監督や選手の細かい心情などは、なかなかわからないじゃないですか。でも、この映画ではその結果の裏側、監督がどういう思いでメンバーを選んで、どういう作戦を立て、どう実行したのかといった部分も知ることができました。なぜそういう結果が導かれたのか、その答え合わせができたといえばいいでしょうか。それに、強い、強いと言われているチームでも、プレッシャーもそうだし、強さを保つための苦悩というのもやはりあるんだなと」

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―――常勝軍団と言われるチームだからこその苦悩。

「そうですね。自分たちと戦い続けたシーズンだったのかなと私は感じました」

―――映画の中で特に印象に残っているシーンはありますか。

「小久保監督があんなに早く現場に入って、ウォーキングしたり、本を読んだりしていたことに驚きました。チームを率いるリーダーとして自分自身も鍛錬を絶やさず、かといってそれをひけらかすわけでもなく、あくまで影に徹する。そういうところが理想のリーダー像として印象に残っていますし、学びがありました。選手がそれを直接見ていたかは分からないけれど、絶対に伝わるものがあったと思うし、だからこそ1つにまとまったんだろうなというのは、すごく感じました」

―――そこがこれからこの映画を見る方に見てほしい部分でもあると。

「そうですね。球場やテレビで見る以外の部分、試合の裏で監督や選手がどういう思いでどういう練習を重ねているかを知る機会は貴重だと思います。パフォーマンスの裏にある、気持ちや思いを知ることによって、選手により感情移入できるし、応援もさらに気持ちが高まるんじゃないでしょうか」

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こだわりを詰め込んだ2冊目の写真集についても伺いました

―――2月3日に発売となった写真集のことについて聞かせてください。ご自身2冊目の写真集ということで、どのような気持ちで撮影に臨まれましたか。

「とにかく悔いが残らないようにしようという気持ちでしたね。次があると思わず、これが最後かもしれないという思いでやろう、やりたいことを最後まで妥協しないでやりきろうと決めて臨みました」

―――撮影は地元である福岡、そしてトルコで行われたようですね。トルコというのは意外でした。

「はい。福岡は大好きな地元ですし、トルコのカッパドキアにずっと憧れていたんです。それにリゾート地だと撮れる画が固まってしまいそうだし、ヨーロッパなどでもあまり変わりばえがしないかもという勝手なイメージがあって。そう考えた時、いろいろな文化が融合し、多彩な表情を持っているトルコなら、これまでにない作品ができそうだなと思ってトルコを選びました」

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―――「つかのま」というタイトルには、どんな思いが込められているのでしょうか。

「誰にとっても"今"は一瞬で儚いものだし、写真ってその時にしか撮れない"つかのま"のものだと思うんです。生まれ育った福岡と行ったことのないトルコ。過去と未来、2つの場所なら、つかのまの"今"が表現できるんじゃないかなと思ってこのタイトルにしました」

―――ありがとうございました。それでは最後に、J:magazine!の読者の方、ホークスファンの方に向けてメッセージをお願いします。

「ホークスがここまで強いのは、監督や選手たちの力はもちろん、応援してくれるファンのみなさんの優しさや熱い応援があってこそだと思います。2025年のシーズンもホークスがさらに輝けるよう、みんなで一緒に応援しましょう!」

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文/前田健志 撮影/鍋田広一

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