羽生結弦、宇野昌磨、高橋大輔らトップスケーターが魅せる！華麗なるアイスショーの世界「Echoes of Life」「L'Apprenti Sorcier」「プリンスアイスワールド」
スポーツ 生中継
2025.01.30
写真左から、宇野昌磨、宮原知子、本田真凜
フィギュアスケートファンにとって、この時期は競技会だけでなくアイスショーも大きな楽しみとなる。２月に放送されるプログラムから、注目のアイスショーをピックアップして紹介しよう。
羽生結弦が自身の"哲学"を体現する感動のプログラム
2014ソチ五輪、2018平昌五輪で金メダルに輝いた羽生結弦が、出演と総指揮を手掛けるのが「Yuzuru Hanyu ICE STORY 3rd "Echoes of Life" TOUR」。今回は、東日本大震災も経験した羽生が、これまで学んだ「生命倫理」を踏まえ、人生の旅路や成長をテーマに「命」とは、そして「生きる」ことの本質を問う物語を描く。
本公演に際して羽生は、「情報にあふれた社会の中、自分の痛みも他人の痛みも感じ続けてしまうような世の中で、『命』とは何か。『わたし』とは何か。そんな途方もない問いへのヒントになりたいと物語とプログラムをつづりました」とメッセージを寄せている。AIやテクノロジーが発展し、人間にしかできないことも少なくなっている現代社会において、羽生が思う「命」の意味合いがどう表現されるのか期待したい。「創り上げていくチームと、公演を見てくださる皆さんと一緒なら、その一瞬は『私たち』にしかできないことに変わると信じています」という羽生。「世界最高峰のチームを結集し、魂を込めて全身全霊で滑り、届けていく」と力強く決意表明しているだけに、ファンならずとも必見のプログラムになりそうだ。
宇野昌磨が"師匠"と共に贈るファン必見のアイスショー
「ステファン・ランビエール アイスショー L'Apprenti Sorcier ～魔法使いの弟子～」も注目。2024年8月にスイスで行われた「シャンペリー音楽祭」にて、オペラやオーケストラの演奏などさまざまなイベントとともに行われた。シャンペリーを拠点に活動するステファン・ランビエールが監修し、2018平昌五輪銀メダル、2022北京五輪銅メダルの宇野昌磨をはじめ、彼に師事した宮原知子、本田真凜らトップスケーターが出演。国際的なピアニストであるベアトリスベリュによる夢の共演が実現した画期的な公演で、日本からも鑑賞ツアーが実施されるなど、フィギュアスケートファンの間で話題となったアイスショーだ。元世界王者で2006トリノ五輪銀メダリストのランビエールは、かつて世界一と称されたスピンでファンを魅了。高橋大輔の振り付けや宇野のコーチを務めるなど、日本人選手とも縁が深い。高度な芸術性と観客を引き込む独自の演出により、アイスショーの完成度の高さでは有名なランビエールが手掛けるだけに見どころ満載だ。
日本初のアイスショーが45周年を迎えてさらに進化！
そして、「プリンスアイスワールド 2024-2025」は、1978年に始まった日本初のアイスショーで、男女約30名からなるプリンスアイスワールドチームによるグループ演技が特徴。今回45周年のメモリアルイヤーに行われる本公演のテーマは「A NEW PROGRESS BROADWAY ROCKS！」。プリンスアイスワールド×ミュージカルの名曲の世界観を、さらにグレードアップさせたプログラムだ。ミュージカルファンにはおなじみの名曲ばかりをラインアップ。ブロードウェイ・ミュージカルを中心に、ウエストエンド、ウィーン・ミュージカル、さらにロックのビートあふれる人気ナンバーを取りそろえた内容となっている。ゲストスケーターも豪華で、荒川静香、宇野昌磨、織田信成、田中刑事、本田真凜、高橋大輔＆村中哉中といったファン感涙の顔ぶれ。彼らが日本ミュージカル界の第一線で活躍する実力派スターたちの音源と共に、スペシャルユニットや群舞を披露してくれる。
競技会で見せる緊張感あふれる演技とはひと味違い、アイスショーではトップスケーターたちが自由に表現する創造性や芸術性を堪能できる。それぞれの公演が紡ぎ出す世界観は、まるでスケートリンク上のアートそのもの。トップスケーターたちの熱い思いが込められたショーは、見る者に感動と新たな発見を与えてくれるはずだ。
文／渡辺敏樹
