世界のトップレーサーが集結!初心者も楽しめる「2024 ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」
スポーツ 生中継
2024.10.29
カラフルなジャージに身を包んだ世界のトップ選手たちが、風のように街を駆け抜けていくサイクルロードレース。ヨーロッパを中心に圧倒的な人気を誇るスポーツの魅力に、2021年に開催された東京五輪での生観戦をきっかけに触れ、その世界にハマった人も少なくないだろう。中でも毎年7月のバカンスシーズンに、21日間の日程で開催されるツール・ド・フランスは、2024年度大会で第111回を迎えた歴史あるレースとして有名だ。世界的なビッグスポーツイベントとして、日本をはじめとする世界各国で生中継されている。そんなツール・ド・フランスの2013年、第100回記念大会の直後に、世界で初めてツール・ド・フランスの名を冠した大会として始まったのが、ロードレースシーズン終了直後に埼玉で開催される「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」だ。
ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムの魅力
世界190カ国に国際中継されるグローバルなツール・ド・フランスブランドをそのままに、その夏に開催されたツール・ド・フランスの総合優勝者をはじめ、区間勝利や各賞を獲得するなど活躍したプロ選手だけでなく、運営スタッフやメディアも来日。残り距離を表示する看板などの小道具も、ツール・ド・フランスで使われたものが用いられるなど、まさに日本にいながらにして本場のレースを追体験できるスペシャルなイベントだ。舞台となるのは、さいたま新都心の高層ビル群。クリテリウムと呼ばれる、距離の短い市街地コースを周回するレースのため、沿道に立つだけで、最高速度80km台にもなる世界最高峰のスピードと感動が何度も味わえる。
2024年アニバーサリー大会の注目ポイント
そんなサイクルロードレースファン垂ぜんのイベントも、今年で第10回。記念すべきアニバーサリーレースには、クリストファー・フルーム(イスラエル・プレミアテック)やヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)といった過去の優勝選手をはじめ、今年の8月にスペインで開催されたブエルタ・ア・エスパーニャで、過去最多タイ記録となる通算4回目の個人総合優勝を果たしたプリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)といったスーパースターの参加が決定している。
中でも注目なのが、今年で引退を表明しているマーク・カヴェンディッシュ(アスタナカザクスタン)だ。ツール・ド・フランス区間通算35勝という前人未到の記録を今年のツールで打ち立てた彼のスプリントが、さいたま新都心でも爆発するだろう。そして、生身で時速74kmという驚異的なスピードをたたき出す"世界最速の男"カヴェンディッシュの後を継ぐように、2024年のツール・ド・フランスで区間通算3勝を挙げ、緑のポイント賞ジャージ、マイヨ・ヴェールも手にしたビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ)が、今年、さいたまクリテリウムに初参戦。彼らによるハイスピードなスプリント勝負という、豪華な戦いを目の前で見ることができるかもしれない。そして、ツールをはじめ、海外のトップレースで活躍し、さいたまクリテリウムに10大会連続出場となる新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)の活躍にも期待だ。
これまでは、さいたまスーパーアリーナのコミュニティアリーナ部分をコースに取り入れていたが、10周年記念大会となる今年は史上初となるメインアリーナを通過するコースが実現。もし、天候に恵まれなかった場合でも、アリーナの座席にゆったりと座りながら、分かりやすい実況解説とともにトッププロ選手たちが生み出す風圧を感じられる、初心者向け の観戦プランなども発売されている。現地に足を運び、サイクルロードレースの熱さを肌で感じるもよし、ヘリコプターによる空撮や選手の表情を細やかに捉えるバイクカメラなど、ツール・ド・フランスさながらの映像をテレビで見るもよし、とさまざまな楽しみ方が選べるさいたまクリテリウム。10年目というアニバーサリーイヤーならではの熱いレースを、リアルタイムで楽しんでほしい。
文/中村実香