白洲迅『踊る大捜査線』最新作インタビュー!「自分が出られるの!?」14年ぶりの復活で体感した織田裕二の熱量
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2026.09.27
1997年に放送開始された「踊る大捜査線」シリーズは、劇場版も計8作品で、累計興行収入は524億円を突破した。最新作『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』が9月18日より公開中だ。警視庁湾岸署で活躍した主人公の青島俊作(織田裕二)が警視庁捜査一課に着任し、多発する難事件解決のため現場で奔走する。今回、青島の下で麻布署の捜査員として奮闘する美浦秋役として、シリーズに初参加する白洲迅にインタビューを敢行。作品への思いや現場の様子を聞いた。

■放送開始時は5歳。大人になって気付いた「青島さんの自然なかっこよさ」
――レジェンド作品である『踊る大捜査線』については、どんな印象を持っていましたか?
「放送がスタートした時、僕はまだ5歳だったんです。気付いた時には、もう当たり前に存在していた感覚なんですよね。『踊る大捜査線』と言えば、周りの誰もが知っていて、青島さんのことも知らない人がいない。そんな子供時代の僕の印象は、とにかく青島さんがかっこいいなと。そのかっこよさも、全然かっこつけていなくて、とても自然なところがまた良いんですよ。でも、そこに気付けたのはだいぶ後になってからなんですけどね。その過程を経て、青島さんのかっこよさが理解できたことはよかったかなと思います」

――過去のシリーズで、特に印象に残っている場面などはありますか?
「ドラマシリーズでは、やはり第1話の冒頭で、青島さんが湾岸署に初めて入っていく場面が大好きです。例のコートを着て寒そうに歩いてきて、吸っていたたばこを足で踏み消し、いったん行こうとしてから立ち止まり、戻って吸い殻を拾い上げるんです。その何気ない一連の動作が本当に魅力的なんですよ。セリフが一つもないのに、青島さんの人柄が伝わってくるようで。セリフで説明しないところが、踊るシリーズの魅力でもあると思います。
劇場版では、室井さんが熱々のコーヒーが入った紙コップを握りつぶすシーンもすごかったですね。今のドラマではあり得ないと思うけど、室井さんだから成立するんですよね。それぞれのキャラクターを鮮やかに浮かび上がらせる君塚(良一)さんの脚本も素晴らしいと思います」

■「えっ、またやるの!?」シリーズ初参加の重圧と、予定調和を壊す現場のリアル
――そんな作品に出演が決まって、どう感じましたか?
「それほどすごい作品に自分が出演することになって、まずは驚きのほうが先でした。自分が出るというか、また『踊る大捜査線』が復活するんだということ自体がうれしい驚きでした。『えっ、またやるの!?』『自分が出られるの!?』という、驚きの連続でしたね。しかも、僕の美浦という役は、青島さんに近い存在だし、バディ的な役どころでもあるということで、もう現実味が全然感じられませんでした。でも、撮影が終わって、こうして取材なども受けるようになって、ようやく自分が改めてすごい作品に参加したんだなと、実感できたように思えます」

――撮影に入った時は、どんな思いを持って臨まれたのでしょうか?
「最初は『気合を入れて臨まないと!』と、すごく構えて、意気込んで撮影に入ったんですよ。美浦をどう作り込んでいこうか、あれこれ考えて。中間層的な若者世代の特徴として、今自分がやっていることが不安になって『これでいいのか』と、立ち止まったりする。この世代の若者特有のそんな感覚を大事にしたいとか考えたりもして。
でも、次第に自分のこの意気込みって、作品に必要ないかもしれないと思うようになったんです。本広(克行)監督の演出も基本的にフリーだし、台本だけではイメージしきれない部分がすごく多いんですよ。これは事前にあれこれ準備するより、現場に身を委ねてつくっていく作品なんじゃないかと気付いたんです。本広監督は、現場で戸惑っている役者の様子すら作品に生かしているようにも思えました。だからこそ、これまで『踊る大捜査線』の登場人物が皆生き生きとしているんじゃないかと。そこから、僕も予定調和ではない芝居をしていこうと、シフトしていきましたね」

――現場に入ってから、改めて感じたことはありましたか?
「とにかく現場のエキストラさんの数がとんでもなくて、聞いたところでは、"ネットワーク捜査員"と呼ばれるファンの方が全国から集結して、協力してくれているんです。見たことのないくらい多くの人たちだったので、この作品が本当に深く愛されていることに、改めて気付かされました。しかも、そのネットワーク捜査員さんたちがお弁当の差し入れまでしてくれるんです。そんな現場、絶対にあり得ないですよ。自分も相当な覚悟を持ってオファーを受けたつもりでしたけど、僕の想像をはるかに超える愛の深さを現場で目の当たりにしましたね」

左から赤ペン瀧川、白洲迅
(C) 2026フジテレビジョン BSフジ ビー・エー・シー
■現場の"太陽"織田裕二のすごみと、新メンバー同士の絆
――織田裕二さんはじめ、共演者の方について感じた印象は?
「織田さんは、まさに現場の"太陽"のようで、僕らにも明るく気さくに話しかけてくれました。『みんなで楽しみながら、いい作品をつくろうぜ!』と、常にひょうひょうとして力を抜いた感じでお芝居されていますけど、芝居に対しては、本当に誠実ですね。目の奥の炎が燃えたぎるような演技を間近に見せられて、『ああ、これが織田裕二さんだ』と思わせてくれました。そんな熱さを含めて、太陽に例えるのが一番ふさわしい方です。
趣里さんとは、新メンバー同士ということで、共に励まし合って"戦友"のような絆で結ばれたような気がします。このレジェンドの中に突然飛び込むのは、やはりすごいプレッシャーでした。趣里さんと2人のシーンが多かったし、演技の細かい話はしませんでしたけど、終盤の盛り上がる場面で、美浦とひばりがまさに同じ表情をしているシーンがあったんです。そこに気付いた時、きっとここまで僕らが作品に臨んだ過程が正しかったと思えて、すごくうれしかったですね」

左から白洲迅、趣里
(C) 2026フジテレビジョン BSフジ ビー・エー・シー
――改めて、本作に参加したことで、今後の俳優活動の糧になったことは?
「やっぱり、この距離感で、織田裕二さんと共に同じ作品に臨めたことに尽きますね。役者としての現場での振る舞い、作品への向き合い方、共演者とのコミュニケーション、シーンをつくっていく姿勢......もうすべてがお手本でした。本広監督や亀山プロデューサーから、昔話もたくさん聞かせてもらえたんですが、かつての織田さんは、現場で誰も話しかけられないほどピリピリしていたそうです。それほど役に入り込んでいたようですが、今はみんなで楽しんでいい作品をつくろうという姿勢ですね。思いが強過ぎて周囲が見えなくなってしまうこともありますが、織田さんの場合は、空気が悪くならずに現場の士気が上がる。それが理想だと思うんですよ。ただ、さまざまな経験を経た上で今の織田さんがいると思うので、僕もまだまだ学ぶことが多いと感じました。とにかく、織田さんがとてつもない魅力を持った方なのは間違いないです」

■「時代の空気を捉えてきた作品」 これからの『踊る』への期待
――最後に、読者へのメッセージをお願いします。
「このシリーズがまだまだ続いていくという期待を込めて、全国の皆様のご意見をお待ちしています!皆さんからいただいたお声をこれからの美浦に反映させていきたいと思っています。また、これまで『踊る大捜査線』を見てこなかった方にも大いに楽しんでほしいです。このシリーズは、その時代の空気を捉えて作品に落とし込んで昇華してきた歴史があるので、今の若い方たちにも共感していただけると確信しています。ぜひ、劇場に足を運んでください!」

取材・文/渡辺敏樹 撮影/梁瀬玉実
ヘアメーク/茂手山貴子 スタイリスト/森宗大輔




