小泉今日子、香取慎吾らが怪演!劇場版『踊る大捜査線』の歴代犯人が残した強烈な爪痕
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2026.09.07
1997年の連続ドラマ開始以来、熱狂的なファンを生み出してきた「踊る大捜査線」。2024年に"踊るプロジェクト"の再始動を飾った劇場版2部作(『室井慎次 敗れざる者/生き続ける者』)を含め、計8作品もの映画が公開され、社会現象を巻き起こしてきたが、いよいよ9月18日(金)からは最新作『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』が公開を迎える。
オリジナルシリーズとしては実に14年ぶりとなる最新作には、織田裕二が扮する警視庁刑事部捜査第一課に身を置く主人公・青島俊作を筆頭に、名物トリオとして知られる"スリーアミーゴス"の面々ら、懐かしのキャラクターたちが再集結。初参加となる新キャストも続々と発表されており、新たな化学反応にも期待が高まっている。

『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』 (C)1998 フジテレビジョン
実力派が揃ったオールスターキャストも「踊る」の特徴の1つだが、強烈なインパクトを放つ"犯人役"もシリーズ人気を語る上では欠かせない。ここでは一癖も二癖もある悪役キャラクターをピックアップしながら、劇場版シリーズを振り返ってみたい。
■「踊る」を象徴する名セリフの数々も誕生!小泉今日子扮する"日向真奈美"ら、凶悪犯を生み出してきた劇場版シリーズ

『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』 (C)1998 フジテレビジョン
シリーズの誕生は、1997年1月期に放送された全11話の連続ドラマ。脱サラして湾岸署・強行犯係の刑事となった青島俊作の型破りなキャラクターもさることながら、組織に属するサラリーマンとしての刑事像や、本店(警視庁)と支店(所轄署)の関係性などに焦点を当てた、これまでにない刑事ドラマとして爆発的な支持を獲得。最終話の平均視聴率は23.1%を記録した。
このヒットを受け、3本のスペシャルドラマを挟んで制作された劇場版第1作『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』(1998年)では、遺体の胃袋からテディベアのぬいぐるみが発見されたことに端を発した猟奇殺人、湾岸署内での窃盗、警視庁副総監の誘拐が絡み合う難事件をスリリングに活写。数々の名セリフでも知られる「踊る」シリーズだが、中でもこの第1作から誕生した「事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きているんだ!」という青島の叫びは、あまりにも有名だろう。

『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』 (C)1998 フジテレビジョン
『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』 (C)2003 フジテレビジョン アイ・エヌ・ピー
一大観光名所と化したお台場で発生した凶悪事件を描いた第2作『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年)では、興行収入173.5億円の社会現象的ヒットを記録し、2025年まで実写邦画歴代興収第1位を守り続けた。さらにシリーズ屈指の人気キャラクター、真下正義(ユースケ・サンタマリア)、室井慎次(柳葉敏郎)をそれぞれ主人公に据えた2005年公開のスピンオフ映画を経て、2010年に公開された『踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』では、青島が過去に逮捕してきた"ヤツら=犯罪者"の解放を目的とする脅迫事件が勃発。連ドラ版や劇場版の歴代犯人たちが再登場するとあって大きな話題となった。
『踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』 (C)2010 フジテレビジョン アイ・エヌ・ピー
こうした数々の凶悪事件を引き起こしてきた犯人の中でも、"「踊る」史上最悪の殺人犯"として挙げられるのが、劇場版第1作に初登場した日向真奈美(小泉今日子)だ。初登場から四半世紀を経た『室井慎次 敗れざる者/生き続ける者』でも再びフォーカスされ、獄中で産んだ娘・杏(福本莉子)の存在などが話題を集めるなど、シリーズに与えたインパクトは強烈だ。
歯列矯正具をのぞかせながら不敵に笑い、冷ややかな口調で話す真奈美は、犯罪サイトを運営する猟奇殺人犯。拳銃を手に署に乗り込む大胆な言動で緊張感をもたらす一方、誘拐事件の犯人像のプロファイリングに協力する一面は、『羊たちの沈黙』(1991年)のレクター博士を彷彿とさせた。解放される"ヤツら"の1人として再登場する『踊る大捜査線 THE MOVIE 3~』でも獄中からカウンセラーをコントロールするなど存在感を示しており、その狂気性は忘れられない。

『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』 (C)1998 フジテレビジョン
また第2作に出演した岡村隆史(ナインティナイン)が一切セリフを発することなく、虚ろな目つきなど表情だけで怪演した増田喜一も印象的。ドラキュラのような入れ歯を付けて若い女性の首筋に噛みつく通り魔というキャラクター像は、あっけない逮捕劇も含めてインパクト抜群だ。日向真奈美と同じく"ヤツら"の1人として再登場を果たすと、うってかわってコミカルな一面も見せた。
『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』 (C)2003 フジテレビジョン アイ・エヌ・ピー
『踊る大捜査線 THE MOVIE 3~』には、前述した真奈美や増田に加え、連ドラ版ですみれ(深津絵里)に付きまとったストーカー男の野口(伊集院光)やスペシャルドラマに登場した鏡(稲垣吾郎)などが"ヤツら"としてカメオ出演し、不穏な雰囲気を漂わせながら犯人たちのその後を体現。シリーズが積み重ねてきた歴史を感じさせる粋な演出は、長年のファンを喜ばせた。
■香取慎吾らが"歪んだ正義"を体現!最新作へとつながる2012年公開の『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』

『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』 (C)2012フジテレビジョン アイ・エヌ・ピー
そして"ファイナル"と銘打ち、シリーズの集大成となった『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(2012年)。本作では、警察官の拳銃が用いられた射殺死体を発端とする真下(ユースケ・サンタマリア)の息子・勇気の誘拐事件が、かつて真下も関わっていた少女誘拐事件や警察官僚の腐敗といったトピックと絡めながら描かれた。

『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』 (C)2012フジテレビジョン アイ・エヌ・ピー
『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』 (C)2012フジテレビジョン アイ・エヌ・ピー
『踊る大捜査線 THE MOVIE 3』で青島と行動を共にし、犯罪者への異常なまでの憎悪を募らせていたエリート官僚の鳥飼(小栗旬)や、真下の部下だった小池(小泉孝太郎)が不穏な動きを見せる一方、捜査本部にやってきた警視庁捜査一課の警部・久瀬智則(香取慎吾)の犯行が露見する。
6年前に起こった少女誘拐事件の捜査を機に、上層部へ不満を抱き、追い求める正義のためなら手段を選ばなくなってしまった危うい人物像を、香取は狂気を宿した目つきなどダークに体現。セリフこそ少ないものの、その背後にいる意外な"黒幕"の存在を含め、正義とは何かを問う物語において大きな役割を果たした。
『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』 (C)2012フジテレビジョン アイ・エヌ・ピー
ちなみに、この久瀬に誘拐され青島に救出された真下勇気は、14年後、父と同じ道を歩み、最新作『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』で捜査一課の管理官となって登場。これが映画初出演となる増田貴久(NEWS)が演じている点も話題を呼んでいる。そして遂に"本店(警視庁)"の刑事となった青島が、誘拐事件やウイルステロといった史上最悪クラスの事件に挑むことになる最新作では、どんな"凶敵"が立ちはだかるのか...?
時にオリジナルキャストをも凌ぐ強烈な存在感で、シリーズ人気を後押ししてきた凶悪なキャラクターたち。そんな名物キャラたちにも注目しながら「踊る」の変遷を辿ってみては?
文/武山奏戸



