風間俊介が本気で語るディズニー愛。『眠れる森の美女』『ノートルダムの鐘』を推す理由

風間俊介が本気で語るディズニー愛。『眠れる森の美女』『ノートルダムの鐘』を推す理由

ディズニー・チャンネルにて、特別編成 「ディズニー・チャンネル プリンセス・ウィーク」が8月に放送される。芸能界屈指のディズニー好きとして知られる風間俊介さんに、8/18(火)20時から放送の映画『眠れる森の美女』をはじめとしたディズニー作品への思いや、100年以上にわたって挑戦を重ねてきた作品の魅力、自身がディズニーから学んだことを語ってもらった。

――風間さんの人生や仕事に影響を与えたディズニー作品を教えてください。

「どの作品も好きなので、ひとつだけ選ぶのは本当に難しいのですが、『好きな作品は?』と聞かれたら『ノートルダムの鐘』と答えています。僕はこれまでパラリンピックの取材や福祉をテーマにした番組に携わることが多かったのですが、振り返るとその原点にはディズニー作品があると思っています。

ディズニーやピクサーは『ノートルダムの鐘』に限らず、『ダンボ』や『ファインディング・ニモ』など、昔からマイノリティーを描いてきました。僕は子どもの頃からそういう作品を見てきたので、主人公だけではなく、その人に寄り添う人たちにも自然と目が向くようになったんですよね。それで『自分もそういう人でありたい』と思うようになったのかもしれません」

――子どもの頃に見た作品と、大人になってから見返した作品では、感じ方に変化はありましたか。

「子どもの頃は純粋に『すてきだな』『楽しいな』と思って見ていましたが、大人になってからは『こんな挑戦をしていたんだ』と驚くことがすごく増えました。僕はディズニーの歴史も好きですが、ウォルト・ディズニーの歩みって決して順風満帆ではないんです。何度も資金繰りに苦労して、『こんな作品を作りたい』と思っても、お金がないという時代を繰り返している。そういう背景を知ると、『あの状況でこれを作ったのか』と驚きます。作品そのものだけでなく、その挑戦にも震え上がることが多々ありますね」

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――ディズニー作品の挑戦のなかで、特に魅力を感じるのはどんなところですか。

「『美女と野獣』のボールルームのシーンが印象に残っています。ベルと野獣が踊っているところへ、クレーンカメラで撮影したかのように視点が上から大きく降りてくる場面があり、そこに3DCGが使われているんです。背景やシャンデリアは立体的なCGで描かれている一方、キャラクターは手描き。視点が動くにつれて角度もどんどん変わるなかで、そのふたつを一緒に動かすというのは、当時ものすごい挑戦だったと思います。

その後も『ライオン・キング』ではヌーの大群、『ノートルダムの鐘』では群衆のシーンにCGが使われるなど、作品ごとに新しい表現へと挑戦を重ねていきました。ちょうど僕が自分から進んでディズニー作品を見るようになった時期でもあり、作品を重ねるごとに映像が変わっていくのを感じていました。

また、『リトル・マーメイド』で海の中を描いたと思ったら、次の『美女と野獣』ではフランス、さらに『アラジン』では砂漠と、作品ごとに世界観がガラッと変わる。音楽も同じで、この3作品をはじめ、数々のディズニー作品の音楽を手掛けてきた作曲家アラン・メンケンは、南国風の音楽を作った後にヨーロッパらしいロマンティックな曲、さらにエキゾチックな曲と、まったく違う世界を音楽で表現しています。

映像も音楽も作品ごとに新しい挑戦を重ねながら、どれも"ディズニーらしさ"がちゃんとある。だから僕は『全部がプロの仕事だな』と毎回感じます」

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――8月のディズニー・チャンネルでは、ワールド・プリンセス・ウィークにあわせて「ディズニー・チャンネル プリンセス・ウィーク」を放送予定です。おすすめの作品を教えてください。

「『眠れる森の美女』です。この作品は、絵が本当に素晴らしいんです。ふとした瞬間に一時停止をしても、そのまま1枚の美しい絵画みたいになります。ほかのディズニー作品にも『飾りたい』と思うようなカットはたくさんありますが、『眠れる森の美女』はその割合が圧倒的に多い。美術館に飾られていても不思議ではないくらい、芸術性の高い作品だと思います。

物語の構成も魅力的です。オーロラ姫は物語の途中で眠ってしまい、その後はフィリップ王子が物語を引っ張っていく。それまでのディズニー作品では王子は物語を支える存在でしたが、『眠れる森の美女』では名前を持ち、ひとりのキャラクターとして活躍する姿が描かれている。そんな新しい要素が盛り込まれた作品でもあります」

――どんなところに注目すると楽しめますか。

「大人になってから見返すと、『こんなにきれいだったんだ』と改めて驚くと思います。子どもの頃は物語を追って楽しんでいましたが、大人になると背景の描き込みや色づかい、画面の構図まで目がいくようになるんですよね。

また、音楽にもぜひ注目してほしいです。ディズニーは『ファンタジア』(1940年)の頃から、映像と音楽が一体になった表現に挑戦してきた会社です。『眠れる森の美女』も、その魅力をすごく感じられる作品だと思います」

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――もし休日にディズニー作品が1日中見放題だとしたら、どんな楽しみ方をしますか。

「ずっとつけっぱなしにしておきたいですね(笑)。もちろん、『今日はこの作品を見よう』と決めて見るのも好きですが、洗い物をしたり、着替えをしたりしている時に、ディズニー・チャンネルが流れている。それだけで幸せなんです。ディズニー作品はミュージカル作品が多いので、音楽だけでも楽しめます。でも、やっぱり映像と音楽が合わさって完成するように作られているので、ふと画面を見るだけでも楽しいと思います。

ディズニーホテルに泊まると、部屋ではディズニー・チャンネルを視聴することができるのですが、僕もホテルではつけっぱなしにしていることが多いんです。だから今回J:COM TV シン・スタンダードで見放題になると聞いて、『家でもあの感覚を味わえるんだ』と思いました」

――配信サービスとは違った楽しみ方もありそうですね。

「配信サービスは『今日はこれを見よう』と決めて見るにはすごく便利ですよね。でも、チャンネルをつけていると『そういえば最近この作品見てなかったな』とか『これ、久しぶりだな』という作品に出会える。自分で選ばないからこその出会いってあると思います。

レストランで好きなものを注文する楽しさもあるけれど、給食みたいに『今日はこれですよ』と出される楽しさもあるじゃないですか。今は何でも自分で選べる時代だからこそ、自分では選ばなかった作品に出会えることの方が、むしろ贅沢なんじゃないかなと思います」

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――ファンの皆さんと鑑賞会を開くなら、どの作品を選びますか。

「やっぱり『ノートルダムの鐘』は見たいですね。主人公・カジモドが外の世界への憧れを歌うシーンで流れる『Out There』は、特に好きな曲です。歌い終わったあとに少し間があって、そこからカメラが城下町へ向かって降りていくのですが、あの間は拍手待ちの時間なんじゃないかと勝手に思っています(笑)。

『美女と野獣』もいいですよね。冒頭の曲『Belle』は、ベルが歌い始めて、町の人たちが歌に加わっていき、最後はまた日常へ戻っていく。あの1曲だけで、作品の世界に引き込まれます。『これはミュージカル版もブロードウェイでロングランになるよね』と納得のシーン。だって、もともと完成されたミュージカルなんだから。最初の曲からもう観客の心をつかみにきているのが明確に分かるんです」

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――最後に、ディズニー作品やディズニーから学んだことを教えてください。

「『プロフェッショナルとは何か』ということを教えてもらいました。どの作品も細部にまでこだわって、多くの人たちの努力が詰まっています。僕も作品を作るなかで『もうこれでいいかな』と思う瞬間があります。でも、ディズニー作品を見ると『もう少し頑張ろう』と思える。その気持ちが今の僕の創作の原動力になっています。

それから、人として教えてもらったこともあります。僕は、世界には美しい物語って必要だと思うんです。現実が厳しいからこそ、エンターテインメントが人の支えになる。『これを見たから頑張ろう』『まだ自分のなかに明るい光がある』と思える力があります。

ディズニーは100年以上、そういう夢や希望の物語を届け続けています。僕自身、うまくいかないことも、嫌な思いをすることもあります。生きていたら、そういうことってありますよね。でも、可能な限りほがらかでいたい、明るくありたい。そう思わせてくれる気持ちはディズニーから教わったのだと思います」

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撮影/宮崎雄亮 取材・文/水本晶子