JO1・豆原一成、M!LK・山中柔太朗らが映画『BADBOYS -THE MOVIE-』で見せた互いを輝かせる演技

JO1・豆原一成、M!LK・山中柔太朗らが映画『BADBOYS -THE MOVIE-』で見せた互いを輝かせる演技

現在、エンタメ界を席巻しているダンス&ボーカルグループたち。カッコ良さ、クールさを持つ魅力的なグループが何組も台頭しており、かつてない盛り上がりを見せている。そんなダンス&ボーカルグループのメンバーがグループの垣根を越えて映像作品で夢の共演を果たしている作品が映画『BADBOYS -THE MOVIE-』(2025年)だ。

同作は、1988年から1996年まで少年画報社「ヤングキング」にて連載され、過去にも映画化、ドラマ化されてきた田中宏による不良漫画「BADBOYS」を、新たに実写映画化したもの。伝説の不良に憧れる青年が、家出をして不良チームの一員となり、かけがえのない仲間を得て、成長する姿を描いた青春物語だ。「JO1」の豆原一成が司役で映画初主演を果たし、「INI」の池崎理人(※崎は立つ崎)が陽二、「M!LK」の山中柔太朗が寿雄、井上想良(いのうえ・そら)がエイジをそれぞれ演じている。

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裕福な家の一人息子だった桐木司(豆原)は、幼い頃に自分を助けてくれた伝説の不良・村越(青柳翔)に憧れ、家出。族の戦国時代において、最強チームの「陴威窠斗(BEAST)」に仲間入りを志願するも追い返され、逃げる途中で川中陽二(池崎)に出会う。陽二は、中村寿雄(山中)、岩見エイジ(井上)と共に司に不良になるための心構えを教え、いつしか4人は仲間になっていく。そんな中、4人は、懇意にしている弱小チーム「極楽蝶(ごくらくちょう)」の七代目総長から、「廣島Night's(ナイツ)」との抗争のためメンバーに加わってほしいと頼まれ、力を貸すことに。しかし、両チームの力の差は歴然であるため、元「ナイツ」の幹部だった寿雄は、抗争を避けようと、かつての相棒で現在の「ナイツ」のトップ・ヒロ(岩永丞威)に会いに行き、けがを負わされてしまう。憤る司たちは、覚悟を決め、「ナイツ」と「極楽蝶」の闘いが始まる――。

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■映画初主演の豆原一成が"異質な存在"を好演

若手俳優が一堂に会してアクションを繰り広げる不良映画は、今や1つのジャンルとして確立されているが、この作品が他の作品と一線を画しているところが"コミカルさ"だろう。不良同士の抗争を描いているのだが、「ナイツ」の頭が彼女の尻に敷かれていたり、「極楽蝶」の七代目総長が営むカフェレストランのメニューの癖が強かったりと、随所に"おかしさ"が散りばめられており、このジャンル特有の"漢臭さ"をまろやかにしてエンタメ性を高めている。そして、そのエンタメ性の大部分を、豆原が演じる司というキャラクターが担っている。

豆原演じる司は裕福な家の一人息子で、不良に憧れてはいるものの、服装からして"おぼっちゃま"丸出し。けんかもしたことはなく、なかなか陽二らのノリに付いていけない門外漢っぽさがあり、不良らしからぬ言動が陽二たちの調子を狂わせながらも、憎めない愛嬌と空気の読めなさ、仲間のために動こうとする一生懸命さが彼らの心をつかんでいく。つまり、不良たちの中で唯一の"異質な存在"として在り続けており、そのギャップが面白い。豆原の天真爛漫でコミカルな演技が、ただ不良がプライドを懸けてしのぎを削るだけではない"深み"を与えている。

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■山中柔太朗のクールな演技が他の登場人物たちの個性を輝かせる

一方、豆原のコミカルな演技を際立たせているのが、池崎、山中、井上の3人だ。特に、山中は3人の中でも最もクールなキャラクターである寿雄を熱演。池崎演じる陽二や井上演じるエイジは、時に司に同調したり、振り回されたりするシーンがあり"コミカルさ"の一翼を担う部分もあるのだが、山中は一人クールな立ち位置で寿雄の個性を表現している。山中といえば、アーティストとして自己表現を追求しながらも、役者として共演者を輝かせることのできる器用な俳優で、同作では、その持ち味が特によく表れている。寿雄を演じながら、他の登場人物たちの個性を色濃くしている。また、クールなキャラクターでありながらも、ヒロと対面するシーンでの感情の高ぶりや、司の元に駆け付けるシーンでの仲間を思う熱い気持ちも丁寧に表し、作品の中での寿雄が担う役割を十二分に全うしている。

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豆原のコミカルな演技、山中のクールな芝居はもちろん、池崎、井上らも加わった演技のカルテットは必見。普段のステージで見せる顔とは違った役者としての顔と、グループの垣根を越えて奏でられる演技のコラボレーションは見逃せない。

文/原田健