松本穂香、映画『ファーストボイス』で新人弁護士役に挑む!綾瀬はるからとの共演秘話も
映画 インタビュー
2026.09.20
映画『ファーストボイス』が10月2日(金)から公開される。日本が好景気に沸いていたバブル経済絶頂期の1989年。「ハラスメント」という言葉すら定着していなかった時代に、理不尽な嫌がらせによって職と尊厳を奪われた女性が、上司と会社を相手に訴えを起こした。
本作は、日本初のハラスメント裁判に着想を得て、「100%負ける」と言われた闘いに挑んだ女性弁護士を中心に描く、リーガル・エンターテインメント。着想もとになった裁判は、その後の法改正や、社会の常識とルールが変化していく流れにも影響を与えたとされる。今回、綾瀬はるか演じる弁護士・朝日道子のもとで奮闘する新人弁護士・藤野栞(しおり)役を務めた松本穂香に、作品の見どころや撮影現場のエピソードなどを聞いた。

――最初に台本に目を通されたときの印象を教えてください。
「現代でもさまざまなハラスメント問題が起きている中、『なぜ、今この題材を取り上げるのか』、その意味を考えながら台本を読み進めました。そこには、綾瀬さん演じる朝日先生をはじめ、登場する女性たちが生き生きと力強く闘っている様子が描かれていて、元気や勇気をもらえる作品だと感じました」

――栞はキャラクターの中でも感情の振り幅が大きい役どころでしたが、演じるにあたってどのようなことを意識されましたか?
「栞はまだ新人ですが、自信家で、自分なりに道を切り開こうとする熱い女性です。朝日先生を弁護士として尊敬していながらも、あまりのお人よしさに反発してぶつかってしまう。でも、あることをきっかけに『ハラスメント』に対する考え方が変わります。生真面目で真っすぐな性格だからこそ、最初は突っ走ってしまうけれど、根は純粋なんですよね。そんな経験を経て、栞の心がどう変化していくかを意識して演じましたし、皆さんにもそこに注目していただきたいです」

――撮影現場はどんな雰囲気でしたか?
「女性キャストが多く、年代の幅も広かったので、お芝居とはまた違うところでいろいろな話ができて、すぐに意気投合しました。作中にハラスメントをする男性のキャラクターが登場するのですが、撮影の合間には『あのシーンは本当にイライラした』『こんなハラスメント、ありえない』『ひどいよね』とみんなで言い合ったり(笑)。そんな和気あいあいとした現場だったからこそ、良いチームワークが生まれたのだと思います」

(C)2026「ファーストボイス」製作委員会
――綾瀬さんやファーストサマーウイカさんとの共演はいかがでしたか?
「お二人ともすごく明るい方でした。綾瀬さんは大先輩ですが、そんなことを忘れてしまうくらいチャーミングなんです。でも、いざお芝居に入るとキリッとした表情で朝日先生になる。そのスイッチの切り替えが本当に見事で、格好よくて、今でも忘れられないですね。ウイカさんは積極的にコミュニケーションを取って現場を和ませてくださって、とてもありがたかったです」

(C)2026「ファーストボイス」製作委員会
――今回の作品の着想のもとになった実際の裁判について、事前にレクチャーなどは受けましたか?
「はい、当時その裁判に関わられた方に当時の状況や裁判の詳しいお話を伺ったり、貴重な資料を拝見したり、勉強させていただきました」
――この作品を経て、ハラスメントや女性の生きづらさなどについて、改めて考えさせられた部分はありましたか?
「撮影期間中は、ハラスメントについて考える時間が本当に多かったです。特に今は、ハラスメントは女性だけの問題ではなく、さまざまな形のものがありますよね。自分が受ける側になる可能性だけでなく、知らないうちにハラスメントをする側になっているかもしれない。そこまで考えなくてはいけないのだと、この映画に参加したことで、ハラスメント問題の難しさと向き合うきっかけになりました」

――最後に、映画を楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします。
「私が演じた栞の心の変化もぜひ追っていただきたいですが、何よりラストシーンが本当に素晴らしいんです。朝日先生のメッセージと、そのシーンに映し出される女性たち一人一人の表情を見ていただけたら、きっと心が揺さぶられるはずです。この作品は性別に関係なく、多くの方の心に響くものになっていると思います。見終わったあとにきっと勇気や元気をもらえますし、改めて相手を大切に考えるきっかけになればうれしいです」

取材・文/前田かおり 撮影/飯田かずな
ヘアメイク/倉田明美 スタイリスト/道端亜未




