野球、バスケ、ラグビー 。 2026年、飛躍に期待が高まる学生アスリートたち。

野球、バスケ、ラグビー 。 2026年、飛躍に期待が高まる学生アスリートたち。

2025年、目覚ましい活躍でスポーツ界を大いに盛り上げてくれた学生アスリートたち。それぞれの舞台で、限界を超える瞬間を私たちに見せ、感動を与えてくれた。来年、そんな彼らたちは、どんな成長を見せてくれるのか? 2026年もさらなる飛躍に期待が高まる、学生アスリートたちを紹介します。


■明治大学 ラグビー部(4年)平翔太

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大学選手権優勝13回を誇る「紫紺のジャージー」の明治大ラグビー部。その102代目のキャプテンを務めているのがCTB平翔太(4年)だ。

2018年度以来の日本一を目標に、「一つ一つのプレーに最後まで隙を見せずやり切る」(平翔太)という思いを込めた「完遂」のスローガンを掲げてシーズンに臨んだ。

関東大学対抗戦Aグループ(9/13-12/7)の初戦・筑波大戦、平主将はケガで欠場。24-28で敗れた。そこからチームは徐々に調子を上げて、11月21日、昨季王者の帝京大に21-17で勝利し、5連勝を達成した。

さらに12月7日、勝利した方が優勝という大一番となった早稲田大との伝統の「早明戦」を迎えた。明治大はCTB平を中心として粘り強いディフェンスで相手を1トライに抑え、さらに武器とするFWのモールで2トライを重ねて25-19で勝利。見事に逆転で5年ぶりの対抗戦王者に輝いた。平は「明治大の強みをどんどん出そうと、チーム一丸で準備していたことが、80分間体現できた」と破顔した。

明治大は12月20日から、対抗戦1位として大学選手権(決勝は'26年1月11日)に臨む。初戦は関西学院大(関西3位)となった。「紫紺のジャージーを着て負けるわけにはいかない」という平主将は「(対抗戦優勝は)通過点に過ぎないので、しっかり切り替えて大学日本一に向けて頑張っていきます」と言葉に力を込めた。


■東海大学 男子バスケットボール部(1年)十返翔里

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高校時代から世代屈指のスコアラーとして活躍し、'25年春に東海大学へ入学したスーパールーキー・十返翔里(1年)。大学入学前に、特別指定選手として群馬クレインサンダーズでBリーグデビューを果たし、その後、「関東大学バスケットボール新人戦」で新人王に輝く。今夏にはU23男子日本代表の一員としてカナダで開催された国際大会にも出場。世界の舞台も経験し、その歩みは確実に一歩一歩、成長を遂げている。

8月に開幕した「関東大学バスケットボールリーグ戦」(8/27-11/2)。東海大学は順当に勝ち星を重ね、勝てば優勝が見えてくる早稲田との一戦で90-110というスコアで敗北。18勝4敗という好成績を収めたが、最終順位2位という結果だった。東海大は過去3シーズン、3位、5位、3位と、優勝まであと一歩届かないシーズンが続き、今季も悔しいシーズンとなった。体調不良でリーグ後半戦の数試合、欠場したこともあったが、リーグ戦・最終スタッツで十返は、PTS(得点数):191と、赤間賢人(2年)、ムスタファンバアイ(2年)につぐチーム3位。優勝を目指すチームにおいて、すでに1年生ながら貴重な得点源となっている。
「苦しい時間帯で、(轟)琉維さんや(赤間)賢人さんに頼ってしまうのは自分の悪いところ。『1年生だから』は言い訳でしかない。コートに立ったら学年関係なく、自分が引っ張っていける選手になっていきたいです」(十返)

リーグ戦後に行われた「第77回全日本大学バスケットボール選手権大会」(11/29-12/14)通称"インカレ"。十返は日体大戦でチームハイの19得点と活躍し、ベスト4進出に大きく貢献。ところが、準決勝の白鷗大戦で敗れてしまい(94-75)、目標としていた優勝には届かなかった。翌日の日本経済大学との3位決定戦。十返は強烈な"ダンク"を決めて会場を沸かす場面もあったが勝利を手にすることはできず、最終順位4位、PTS:54という成績で今シーズン最後の本大会を終えた。

「優勝」という目標に届かなかったが、今シーズンの悔しさをバネに2年生となる来季、どのような成長を見せてくれるだろうか。


■創価大学 硬式野球部(4年)立石正広

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大学野球で圧倒的なパワーを誇る、世代No.1のスラッガーとして注目された立石正広。東京新大学通算72試合、打率.339、15本塁打、56打点という成績を残し、今年('25年)のドラフト会議で3球団による1位競合の結果、阪神への入団が決まり、来季からはプロの世界で戦うこととなる。

'25年は圧倒的な強さでセ・リーグを制した阪神だが、クリーンアップの後ろを打つ6番打者が課題となっており、立石にはそこを埋める役割が期待されている。そのうえでまず重要になるのが守備面だろう。

立石が大学時代に守っていたサードとセカンドには佐藤輝明と中野拓夢という不動のレギュラーがいることを考えると、他のポジションを任せられるのが規定路線と言える。可能性が高いのが今年11人もの選手が先発起用されたレフトだ。大学日本代表で外野を守った時はそつなくこなしている印象だったが、プロでは求められるものも高くなるだけに、外野手としてのレベルアップは必要になるだろう。

そして最大の持ち味である打撃に関しては、同じ右打者でドラフト1位('16年)入団の大山悠輔、森下翔太がベンチマークとなる。2人の1年目の成績を見ると大山は75試合で7本塁打、森下は94試合で10本塁打という数字が残っているが、大学4年時の打撃を比較すると立石の方が長打力は確実に上であり、これを上回る成績も十分に期待できるはずだ。それだけに1年目から阪神打線の6番目の"核"となり、チームが今年逃した日本一へ導くような活躍を見せてくれることを期待したい。


■國學院栃木高等学校 ラグビー部(3年)福田恒秀道

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'25年12月27日から'26年1月7日の年末年始にかけて、今季も「花園」こと全国高校ラグビー大会が大阪・東大阪市花園ラグビー場で開催される。本大会で優勝候補の一角として注目されているのが、國學院栃木だ。

夏の7人制ラグビーの全国大会で栃木県勢初の高校日本一に輝いた「コクトチ(國栃)」の愛称で知られる國學院栃木。県予選決勝(対佐野日大)も158-7と圧倒的な強さで勝ち抜き、花園に26大会連続で出場する。関東大会で、春の王者・桐蔭学園(神奈川第1)に快勝したため、8つのシード校のうちの1校に選出され、花園では12月30日の2回戦からの出場となる。初戦は流通経済大柏(千葉第1)と名古屋(愛知第2)の勝者と対戦。また強豪の関西学院(兵庫)、日本航空石川(石川)なども同じ山となり、まずはシード校としてしっかりベスト8に進出を目指す。

このチームを率いるのがキャプテンの福田恒秀道選手だ。
「(花園では)どこが来ても自分たちのラグビーを貫きたい。アタック力もついてきましたが、國栃の強みはやはり『執念のタックル』なので、どんな状況でも最後まで諦めず、しぶとく守り抜きたい」と語る。

2021年度は準優勝、昨季はベスト4だった。悲願の花園初制覇に向けて、福田主将は「決勝に進出し、初の日本一になりたい。その瞬間を仲間と分かち合いたい」と高校最後の大会に向けて意気込んでいる。

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