ムン・サンミンからチョ・インソン、ソル・ギョングまで!第62回百想芸術大賞を受賞した必見映画3選

ムン・サンミンからチョ・インソン、ソル・ギョングまで!第62回百想芸術大賞を受賞した必見映画3選

韓国のゴールデングローブ賞ともいわれる、韓国エンタメ界の最大アワード「百想芸術大賞」。配信作品が多すぎて選べない人や作品選びに失敗したくない人は、同アワードの受賞作をチェックするのがおすすめだ。ここでは、2026年5月8日に授賞式が行われた「第62回百想芸術大賞」で各賞を受賞した、Netflix配信の映画3作品を紹介する。

■日韓の実力派が激突!史実を交えたブラックコメディー『グッドニュース』

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1970年3月に起きた実在の事件「よど号ハイジャック事件」をモチーフにしたブラックコメディーサスペンス。物語は、共産主義を掲げる赤軍派が日本の航空機をハイジャックして北朝鮮に向かおうとするところから始まり、日韓の政府関係者が共同して事を収めようと奮闘していく姿がユーモアたっぷりに描かれている。

「第62回百想芸術大賞」では映画部門脚本賞(シナリオ賞)を受賞している本作。ピリピリとした機内の乗客の様子と、後手に回る機外の政府関係者の様子を対比させるなど、とにかく風刺が利いていて面白い。

奇想天外な展開にも目を奪われるが、実際の出来事も盛り込まれているというから興味深い。例えば、劇中でハイジャック犯に平壌へ行くための地図を要求されるシーンがあるが、そのときに空港職員が中学生用の地図帳を手渡したというのは事実だ。その後、韓国の空港を北朝鮮の空港と偽ってハイジャック犯を誘導したのも本当のことだとか。ハラハラ、クスッとしながら、歴史の一場面を垣間見ることができるのは本作の魅力だろう。

そして何といっても大きな見どころは、日韓の実力派俳優の共演だ。韓国からはソル・ギョング、ホン・ギョン、リュ・スンボム、キム・ソンオ、日本からは山田孝之、椎名桔平、笠松将らが出演。それぞれ抜群の演技センスが光り、演技対決も見応えたっぷりで、高度経済成長期だった日本と軍事独裁政権だった韓国の実情がじわじわと感じられる。

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昨今、日韓俳優の共演や日韓共同制作が増えているが、中でも本作は特に、俳優同士のマッチングも作品のクオリティーも成功している一作といえるだろう。

■ウラジオストクを舞台に南北の工作員が交錯!重厚スパイアクション『HUMINT/ヒューミント』

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本作は、ロシア・ウラジオストクを舞台に、麻薬組織を追う韓国の工作員と北朝鮮の工作員が対立・交錯するスパイアクションだ。リュ・スンワン監督が『ベルリンファイル』『モガディシュ 脱出までの14日間』に続く、南北分断を扱った映画として大きく注目された。

物語は、南北の工作員が異なる思惑で、南北のはざまで漂う女性を救おうとする展開になっていくが、そんなヒロインを演じたのが、「第62回百想芸術大賞」で映画部門助演女優賞を受賞したシン・セギョンだ。子役時代からミステリアスな雰囲気をまとっている彼女だが、極寒のウラジオストク(実際はラトビア共和国の首都リガで撮影)の情景が、神秘的な美しさをさらに引き立てている。

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そのほかのメインキャストの熱演も、本作の見どころだ。チョ・インソンの手足の長さをいかしたアクション、パク・ジョンミンの珍しい本格メロ演技、ドラマ「おつかれさま」では"国民のお父さん"と呼ばれたパク・ヘジュンの憎々しい悪役演技などに目をひきつけられる。

工作員たちの揺れる感情や南北の諜報(ちょうほう)戦を、"映画オタク"ともいわれるリュ・スンワン監督が80〜90年代風の演出で重厚に見せていく本作だが、監督得意のアクションシーンも大きな見せ場だ。らせん階段の思わぬ形での階段落ち、雪の上をくるくる滑りながらのカーチェイス、ラストの駐車場での激しい銃撃戦など、後半の痛々しくも緻密で華麗なアクションシーンが作品性を高めている。

■孤独な若者たちが織りなす再生の物語。心地よい映像美に浸る『パヴァーヌ』

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ベストセラー小説『亡き王女のためのパヴァーヌ』を原作にした一作。孤独な3人の若者たちが、互いの存在を"光"として心の再生と愛を見つけていくヒューマンドラマだ。

本作で音楽監督を務めた音楽家のイ・ミンフィが、「第62回百想芸術大賞」で映画部門芸術賞を獲得している。タイトルについた「パヴァーヌ」とは、ゆっくりとしたテンポの荘厳な舞曲のことだが、物語も静かに音楽を奏でるように進み、その心地いい映像美とゆるやかな世界観にじんわりと魅了されていく。

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主人公となるのは、デパートの地下倉庫の仕事に追いやられているさえない女性社員ミジョン、不安と劣等感を抱える美男子アルバイトのギョンロク、彼の先輩で2人を見守るようになる少々軽薄そうなヨハンの3人だ。

彼らは、華やかなデパートの闇が広がるような地下で人知れず出会い、交流を深めていく。やがて「恐竜顔」とからかわれるミジョンに同情心から声を掛けたギョンロクは、彼女が気になるようになる。「愛される資格がない」と思い続けてきたミジョンにとってギョンロクは救いとなるが、ギョンロクにとってもミジョンといる時間は"本物"を感じる時間となる。そして、そんな純粋な2人が存在していることが、ヨハンの喜びにもなっていく。

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ミジョンを演じたコ・アソンの安定した演技力、ヨハンを演じたピョン・ヨハンのシニカルな魅力も見どころだが、注目は「第62回百想芸術大賞」で映画部門新人演技賞(男性)にノミネートされたムン・サンミンだ。彼の麗しい瞳と柔らかな存在感が、かけがえのない人生の一瞬をさらに美しく映し出す。

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文/高山和佳

チャンネル:Netflix

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