森久保祥太郎「逃走中 グレートミッション」のアフレコ現場は「大先輩に囲まれて新人時代を思い出させてくれた」

森久保祥太郎「逃走中 グレートミッション」のアフレコ現場は「大先輩に囲まれて新人時代を思い出させてくれた」

今年で21年目を迎える人気バラエティ番組「run for money 逃走中」を原案としたTVアニメシリーズ「逃走中 グレートミッション」。人類が月へと住処を移した未来を舞台に、月面コロニーで大流行しているエンターテインメント・サバイバルゲーム「逃走中」に夢とロマンとスリルを求める人々の活躍を描く、SFアクション・アドベンチャーだ。

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2023年4月の放送スタート以来、2023年のシブヤをモデルにした「怪獣都市シブヤステージ」や様々な時代を駆け巡る「発進!タイムトラベルステージ」など、多彩なステージで熱い走りをみせた主人公・トムラ颯也を演じているのは、人気声優・森久保祥太郎。いよいよ最終ステージである「怪奇ディスカバージャパンステージ」に突入する中、森久保にインタビューを実施し、作品に抱く思いなどを聞いた。

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――原案となる番組に抱いていた印象と、アニメ版の主人公を演じることが決まった際に抱いたお気持ちをお聞かせください。

「『run for money 逃走中』が、まだ深夜番組の頃に見ていました。回を重ねる中で、どんどんルールや世界観が洗練されてきているのですが、最初の頃の、街中を舞台にしたゲリラ的なスタイルにワクワクしてたのを覚えています。いつの間にかゴールデン枠で放送されるようになって、みんな家族で見ていると聞いた時は『そうだよね』って思ったんですよ。やっぱり自分も幼少時代を思い出してワクワクするから、今の子どもたちも夢中になるだろうなって。

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そんな番組をアニメ化すると聞いた時は『どうやってアニメ化するの?』って思いました、本当に(笑)。オーディションの機会をいただいて、設定資料を拝見した時に未来が舞台と知って、バラエティ番組のゲーム性をうまくアニメに取り込んでいるなと感じました。それと同時に、この年齢で颯也という17歳の少年の役を受けさせていただけるんだ、というのがあって(笑)。いまだに他の作品でも中学生の役を演じていますけど、こんな大きなタイトルの、しかも主人公のオーディションにお声がけいただけるのはありがたいと思いました。けれど、実際にオーディションのスタジオに行ったら、今をときめく30代の声優さんたちもお見かけしたので『だよね!』『記念受験かな』と、実は思っていました。そうしたら、いろいろなご縁がありまして、颯也を演じることができたのは、本当に嬉しかったですね」

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――「アニメならではの面白さ」は、どういったところに感じますか?

「2023年のシブヤをモデルにした最初のステージで『あ、こういう感じなんだな』って思いました。そこからさらに戦国時代に行ったり、ステージごとにさまざまな時代と場所が舞台になることが分かった瞬間に『これ、永遠に何でもできるじゃん!』って思いました。監督をはじめ、スタッフの皆さんが楽しんで作っていらっしゃるなっていうのが、すごく伝わってきました。中でも、Mission 49から突入する「アメリカ横断ステージ」あたりからは、どんどんスタッフの皆さんの趣味がふんだんに反映されていると感じました。古き良き昭和アニメのオマージュみたいのもあったりして。そんなスタッフの皆さんの思いも作品ににじみ出ていると感じました。

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また、『ハンターから逃げる』『ミッションがある』という大枠がありつつ、世界観や登場人物がステージごとにいろいろ変わるところが、スタッフの皆さんもオリジナルを作る上で無限に発想ができたと思いますし、ご覧いただいている皆さんも飽きることがなかったのではないでしょうか」

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――アフレコ現場の雰囲気は、どういった感じですか?

「本当にびっくりするぐらい先輩ばっかりで(笑)。しかも僕が本当に声優業界駆け出しの頃にお世話になった方々ばっかりなんですよ。僕も声優活動はじめて30年目ぐらいになるのですが『こんなに背筋が伸びる2年間、あるか!』と思うぐらい、草尾毅さん、子安武人さん、堀内賢雄さんをはじめ、大先輩が一堂に会する作品で。本当に、新人時代の気分を思い出させてくれる現場でした。先輩方も『こんなにみんなが一緒になることないね』って話していらっしゃったので、そういう意味でも、大人たちは楽しんでいたんじゃないですかね。僕は、ずっと背筋が伸びていましたけど(笑)。でも、嬉しかったですね。いろいろな昔の話をしましたし。特に草尾さんはデビューした頃に、いろいろ技術を盗ませていただいた先輩なので、そういうキャスティングが実現した、すごい現場でした」

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――これからの展開での見どころを教えてください。

「高度な知能を持つAIを倒すために開発された逃走中のプログラム・エニグマが発動し、颯也の弟・ハルが逃走中を開催するゲームマスターに指名されたり、ムーンワールドコロニーチャンピオンシップ(月世界一の逃走者を決める王座統一戦)決勝戦が開幕すると同時に、スーパーコンピューターから抜け出たAIが意思を持ち、少女のようなホログラム状の姿で出現した"AIダビンチ"にみんなで対抗していかなきゃいけない、という二つの柱が物語の中心になっていきます。

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もちろんお馴染みのキャラクターも活躍しますし、新しい登場人物もまだまだ登場します。そして、最後には颯也が、また一段階成長するシーンがありますので、ぜひ見逃さないでいてほしいなと思います!」

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取材・文/中村実香 撮影/皆藤健治

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