荒木飛羽×元之介が語る映画『炎かがよへ』撮影秘話「二人一緒のシーンは濃かったです(笑)」
映画 インタビュー
2026.04.01
4月3日(金)より公開となる映画『炎かがよへ』。舞台は戦国、主人公となるのは人質の身から当主に這(は)い上がった蘆名盛隆(あしなもりたか)だ。24歳でこの世を去った彼の数奇な運命を描く本作において、蘆名盛隆を演じた荒木飛羽、盛隆と戦の中で出会い、のちに同盟を結ぶことになる佐竹義重を演じた元之介に話を聞いた。歴史に翻弄されながらも己の道を切り開く若き武将たちの熱きドラマを、二人はどう演じ切ったのか。

左から荒木飛羽、元之介
■荒木飛羽と元之介が挑む戦国時代の宿命。蘆名盛隆と佐竹義重を演じた覚悟
──本作への出演が決まったときのお気持ちから教えてください。
荒木飛羽「時代劇ということで、殺陣(たて)や舞など、挑戦が多いというか。言葉も難しいのかなと最初は思っていたので、出演はすごくうれしかったのですが、やはり心配もありました」
元之介「僕は映画自体が初めてで、時代劇も初めてなので最初はびっくりでした。『僕で大丈夫なのかな』と不安のほうが大きかったです。でも、少しずつやっていくにつれて楽しみがいろいろ増えてきたので、自分の中でいい経験ができそうだなと捉えていきました」

荒木飛羽
──脚本を読まれたときはいかがでしたか。
荒木「自分は蘆名盛隆を演じると聞いていたので、最初に調べようとしたのですが、資料が全く残っていなかったんです。まずは盛隆を知るところから始まりました。調べるうちに三大愚将と言われていると知りましたが、やはり人を魅了する力もあったんだろうなと思いました。あの時代だと愚将と言われてしまうかもしれないのですが、すばらしい方だったのではないかなと思います」
元之介「僕も佐竹義重を今回、初めて知りました。武将の中ですごく強い方だということは分かったのですが、やはりあまり資料が残っていなくて。フォーカスされたのも初めてだったらしいんです。そこに対して、少しプレッシャーはありました。自分の中で『演じられるのかな』とずっと不安でした。でも、どんな人なんだろうと考えながら脚本を読み込んで、少しずつ人物像をつかんでいきました」

元之介
──どんな人物だと捉えたのでしょうか。
元之介「ツンデレっぽいですね。かわいく言うとツンデレ(笑)。でも、強さの中にやはり優しさがあって。盛隆と最初に戦で交わったときも、けがをしている盛隆を見て助けるという行為が、『そういう心を持っているんだ』と印象的でした」
荒木「(笑)。僕の方は、平四郎(盛隆の幼名)と盛隆の差を意識しました。平四郎のときは覚悟もないし、人質という立場なので、盛隆との心境の違いはありました」
■舞と殺陣の稽古、リモートでの本読み。荒木飛羽と元之介が現場で築き上げた信頼関係
(C)2026「炎かがよへ」製作委員会
──準備としてはどのようなことをされたのでしょう。
荒木「舞も殺陣も稽古がありました。本読みもありましたし。元之介さんは遠くからテレビ電話での参加で......」
元之介「そう! 本読みのときに別の撮影中で、僕だけ淡路島にいたんです」
荒木「びっくりしました(笑)」
元之介「ひとりだけリモートだったから、声が少し遅れるんですよね。聞こえづらいということもありました」
──お互いの第一印象はいかがでしたか。
元之介「かっこいいなと思いました。顔がきれいだなと。クールな感じかなと思ったら、わりとゆるっとしていてすてきな方でした」
荒木「ありがとうございます(笑)。僕もかっこいいなと思いました。元之介さんはふわっとしている印象がありましたね。柔らかい。あと、落ち着いているし頼れる存在だなと。演技もそうですし、僕より長く活動されているので、その部分でも頼りがいのある方だなと思いました。でもお茶目な部分もあるから、みんなからも好かれるし、話しやすかったです」

(C)2026「炎かがよへ」製作委員会
──印象に残っている現場でのエピソードなどはありますか。
荒木「温泉のシーンで、お湯がぬるかったんですよ」
元之介「ぬるかったね。それでみんながんばってお湯を足していました。そのあと逆にシャワーのお湯で温まっていました(笑)。あとは現場で流行っていたものといえば、ポケポケ(『Pokémon Trading Card Game Pocket』)しか覚えていないくらい、皆やっていましたね」
荒木「皆でポケポケやっていました」
元之介「僕はやっていなかったのですが、本当に皆ずっとやっていて。『この人たちゲーム好きだな』と思いながら見ていました(笑)」
■京本政樹・原嘉孝から受けた刺激と、今だから聞きたい話

──共演の京本政樹さんや原嘉孝さんとのシーンはいかがでしたか。
荒木「素晴らしかったです。殺陣が本当にきれいでかっこよかったので、勉強になりました。ご自身でアレンジもされていたので、すごいなと思っていました」
元之介「強烈な印象でした。まずオーラがすごい方だなと。殺陣をどうすればかっこよく見せられるか、声の張り方、佐竹としての威厳の出し方などを教えていただきました。原嘉孝さんは、声の出し方も自分への役の落とし込み方もすごくて、一本筋が通っていると感じました」
荒木「原さんは本当に声が渋くて、すごみがありましたね」
──今回、荒木さんと元之介さんのシーンは、そこまで多くないんですよね。
荒木「意外とないんです」
元之介「でも1シーン、1シーンがやはり濃いですね」

──改めて、お互いに聞いてみたいことはありますか。
元之介「結構聞いちゃったからな。ご飯を食べながらみんなで話したりもしていましたし。今だから聞きたいこと......インスタグラムを見たんだけど、ディズニー好きなの?」
荒木「大好きです! 今年3回行きました。ランド、ランド、シーに行ってきました」
元之介「今、初めて聞きました(笑)」
荒木「じゃあ、元之介さんが今一番ハマっているものは?」
元之介「美容にハマっています」
荒木「それ、前も言ってませんでした?(笑)」
元之介「前よりもっと。ジムに行ったりもしたけれど、年を取りたくないなと思って(笑)。魅せる年の取り方はいいけれど、今はまだいいかな。まだもうちょっと爽やかなイケメンって言われたいです(笑)」

──最後に本作の見どころを改めて教えてください。
荒木「蘆名盛隆という、今まであまりフォーカスされてこなかった方の物語で、すごくおもしろい作品になっています。時代ものの映画初主演ということで、初めて挑戦したことがたくさんあります。ぜひご覧いただけたらうれしいです」
元之介「盛隆も佐竹も、これまであまりフォーカスされてこなかった人たちなので、一人一人がどういう風に生きてきたかをみなさんに見ていただきたいですね。そして、愛が強めで、はかなさもある映画になっているので、そこを見ていただけたらうれしいです」

荒木飛羽 PROFILE
2005年9月28日生まれ、茨城県出身。8歳の頃にスカウトされ、2014年に俳優デビュー。2018年、NHK大河ドラマ「西郷どん」に徳川家茂の幼少期役、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」では修次郎役として出演。主な出演作はドラマ「少年のアビス」(22)、Netflixシリーズ「First Love 初恋」(22)、「おとなりコンプレックス」(25)、映画『あのコはだぁれ?』(24)、映画『劇場版 スメルズ ライク グリーン スピリット』(25)など。2026年秋放送ドラマ「俺たちの箱根駅伝」に出演が決定している。
元之介 PROFILE
1998年8月9日生まれ、沖縄県出身。2021年テレビ朝日「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」で俳優デビュー。主な出演作にドラマ「もしも、イケメンだけの高校があったら」(22)、「黒弁護士の痴情 世界でいちばん重い純愛」(25)など。容姿端麗のルックスがSNSで話題になり、2023年6月から始めたTikTokは1ヶ月間で10万人以上増加。今大注目のモデル、俳優。
取材・文/ふくだりょうこ 撮影/はぎひさこ




