映画『鬼の花嫁』吉川愛が語る、永瀬廉との初共演で感じた「愛されること」の尊さ
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2026.03.21
クレハ著の小説、富樫じゅん作画によるコミカライズが多くの読者の支持を集め、シリーズ累計発行部数650万部を突破した大人気和風恋愛ファンタジー「鬼の花嫁」。King & Princeの永瀬廉と吉川愛を主演に迎えた待望の実写映画化作品が、3月27日(金)より公開される。
あやかしと人間が共存する世界を舞台に、人々を魅了するあやかしの頂点に立つ鬼の一族の次期当主・鬼龍院玲夜(きりゅういん・れいや)と、彼に運命の花嫁として見いだされた平凡な女子大生・東雲柚子(しののめ・ゆず)の切なく、ロマンチックな究極のラブストーリー。家族から虐げられ、愛されぬ日々を送ってきたヒロイン・柚子を演じた吉川愛が、役づくりから、永瀬との初共演の印象、プライベートエピソードまで、たっぷり語ってくれた。

■映画『鬼の花嫁』出演への覚悟と、吉川愛が池田千尋監督と深掘りした「家族の絆」
──本作への出演が決まったときの最初の気持ちをお聞かせください。
「あやかしと人間が共存する不思議な世界をどのように描くのだろう、とワクワクしました。ラブストーリーの映画は久しぶりだったので、気合を入れて頑張らなくてはと思いました(笑)。私、ラブストーリーで一番大事なのは、キャラクターの感情の動きだと思っていて。シーンごとに、今は相手のことをどのくらい好きになっているかを考えながら演じるのですが、台本の順番どおりではなく、バラバラに撮影することも多いので、役としての感情のつながりをとても意識しました」
──今回、演じられた柚子のことを、どんなキャラクターだと捉えていましたか?
「芯が強い女の子です。何があっても、負けない心を持っていて、自分の意思はしっかり伝えられる人です。家族関係があまりよくないですが、そんな子だからこそ、他の人に対する深い愛といいますか、家族からひどいことをされても、関係を修復したいと思っているところが強くて、一途に思い続けるところは、柚子の大きな魅力だと思います」

──池田千尋監督とは、どのように役を作っていったのでしょうか?
「私が監督と一番話し合ったのは、柚子の家族関係のことです。柚子は、家族が軸になっている女の子だから、家族のことをしっかり掘り下げて、自分の中で落とし込んでおかないと、彼女の性格がうまく引き出せないかもしれないと、台本を読んでいるときに思いました。柚子の家族、特に妹の花梨との関係性を説明するために、シーンを少し増やしていただいたこともありました。花梨役の片岡凜さんとの台本読みも当初は予定がなかったのですが、撮影に入る前に台本の読み合わせをさせていただけたらうれしいです、とお願いしました」
──吉川さんのクランクインの日に、永瀬廉さん演じる玲夜と柚子が初めて出会い、玲夜が柚子を運命の花嫁だと確信する重要なシーンを撮ったそうですね。
「家族からも見捨てられ、人生に絶望した柚子が発作的に歩道橋から飛び降りようとした瞬間、現れた玲夜から命を救われるという場面で。台本には玲夜が柚子を抱きしめると書いてあったのですが、演じているときに柚子の感情があふれ出て、思わず玲夜にしがみついてしまいました。私の突然のリアクションを、永瀬さんは玲夜として受け止めてくださったので、とても助けられました」

左から永瀬廉、吉川愛
(C)2026「鬼の花嫁」製作委員会
──ずっと感情を抑えて生きてきた柚子が、玲夜と出会ったことで、素直に泣けるようになっていく様子に心を打たれました。
「私が役を演じる上で大事にしているのは、そのときに思った感情をうそにしないこと。本作でも、台本には書いていなかったけれど、柚子に入り込みすぎて、つらくなり泣いてしまったシーンがいくつかあって......。終盤のあるシーンで、予定外に私が泣いてしまったときは、監督が『やっぱりそういうことだよね』って、しみじみと言ってくれまして。そのシーンの解釈について、監督と意思疎通が取れていたと思ってうれしかったです」
──柚子は玲夜のどんなところに惹かれたと思いますか?
「柚子は愛がほしかった人間なので。いつも自分を心配してくれて、自分のために行動してくれたり、プレゼントもたくさんくれて......とことん愛をくれる玲夜のことがうれしかったと思います。玲夜も、柚子は思ったことをしっかりと伝えてくれたり、常識だと思い込んでいたことも覆してくれる特別な存在で。一緒に寄り添いながら、お互いに欠けているものを補い合っていく2人の姿は愛おしかったです。いつか私が結婚したときに、柚子と玲夜みたいに、お互いを支え合えるような関係性ができていたら、とても幸せに生きられるんだろうなと思いました」
■永瀬廉との初共演は「話しやすくて安心」!舞踏会シーンの裏側と過酷なダンス練習

──永瀬廉さんとの初共演はいかがでしたか?
「最初は本当にどういう方なのかが想像できていませんでした。おとなしい方なのかな? あまりお話しされない雰囲気なのかな? って思っていたのですが、全くそのようなことはなくて。とても話しやすい、明るい方だったので『よかったー!』って思いました(笑)」
──撮影の待ち時間などは、どのように過ごしていたのでしょうか?
「同世代のキャストが多かったので、皆一緒にいました。何気ない日常のことを話したり、マイペースにそれぞれやりたいこともしていたり。アットホームすぎるほどアットホームな雰囲気で、とてもほのぼのとした現場でした。顔面に真っ赤な縄を縛りつけた役のビジュアルのままの妖狐(ようこ)・狐雪家の当主の狐雪撫子(こせつ・なでしこ)を演じた尾野真千子さんと永瀬さんと私と3人で人生について語り合ったこともありました(笑)。あやかし役のエキストラの方たちの世界観も見どころの一つです」
──長い間、家族から誕生日を祝ってもらえなかった柚子が、玲夜から年齢分のバースデーカードとプレゼントを贈られるシーンには幸福感があふれていました。
「私も柚子がプレゼントをもらうシーンが好きです。劇中で一番ほっこりしますよね(笑)。玲夜と柚子の心の距離がギュッと近づくシーンでもあるので、そこはぜひじっくり観ていただけたらうれしいです」

(C)2026「鬼の花嫁」製作委員会
──花嫁をお披露目する舞踏会で柚子が玲夜とダンスを踊るシーンでは、社交ダンスのウィンナ・ワルツと日本舞踊を融合させたオリジナルの美しいダンスを披露しています。もともとダンスはお好きでしたか?
「小さいころ、バレエとタップダンスを習ったことがありますが、ダンス経験はほとんどなかったので、舞踏会のシーンはとても難しかったです。まずは1人でダンスの先生と毎回数時間練習して、社交ダンスのステップを覚えて。曲が決まった後は振り付けを覚えて、次に永瀬さんと2人で練習して、いざ本番!という流れでした。社交ダンスに日舞の動きが加わったあたりから頭がパンクし始めまして......本当に大変でした(笑)」
■「運命の出会いは愛犬」吉川愛が語る、意外な私生活とファンへの深い思い
──本作は"運命の愛"を描いています。ご自身は運命の愛を信じていますか?
「恋愛においては、どちらかというと私は運命を信じないタイプかもしれません。大切なのは、お互いに寄り添う気持ちがあるかどうか、お互いに相手の嫌いなところを許せるかどうかなのかなって。運命というより、2人が一緒に作り上げていくのが愛かなと思っています」
──それでは、恋愛以外の出会いで運命を感じたことはありますか?
「愛犬に出会えたことは運命だと思います。気になっていたペットショップのサイトがあって、かわいいなと思った子がいて。パピヨンとポメラニアンのミックスの小型犬のワンちゃんで、兄弟で写っていたのですが1カ月くらい経った後、もう一度そのサイトを見たら、私がかわいいなと思っていた子だけが残ってしまっていて。これは運命かも......!と思い、お迎えしました」

──柚子は玲夜にふさわしい花嫁になるために、さまざまな努力をします。吉川さんがプライベートでがんばっていることは何ですか?
「部屋の掃除は一年中がんばっていると思います(笑)。掃除に役立つ重曹やクエン酸に出会ったり、フローリングが傷つかないようにマットも貼ったりしていて。今は愛犬がいるので、とにかく床は一番きれいにしようと思って掃除しています。洗濯機も1日2回は回していますし、イヤホンで音楽を聴きながら掃除するのが私にとってのリフレッシュです。きれいな状態の家の中にいると、落ち着きますし心がスッキリします」
──劇中、柚子の「誰かに必要とされたい」という言葉が印象的でした。ご自身は必要とされたい、応えたいという気持ちは強いほうですか?
「その気持ちは強いかもしれないです。ファンの方がいてくださるおかげで、この仕事ができていると思っているので。ファンの方に『愛ちゃんがいるから』とか『愛ちゃんのおかげで』などと言っていただけると本当にうれしいですし、必要とされていたいなと思います。大体年に1回ファンイベントを開いているのでファンの方に会うのをとても楽しみにしています。今年もこの映画の公開後にファンイベントを行う予定で、その日に向けても、いろいろ自分磨きを頑張っていきたいなと思っています(笑)」

PROFILE
1999年10月28日生まれ。東京都出身。主な出演作は、第45回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した『ハニーレモンソーダ』(21)をはじめ、NHK連続テレビ小説「おちょやん」(20)、「マイダイアリー」(24)、「PJ~航空救難団~」(25)、「東京P.D.警視庁広報2係」(26)など。待機作品には映画『口に関するアンケート』(26公開予定)がある。
取材・文/石塚圭子 撮影/梁瀬玉実
ヘアメイク/室橋 佑紀(ROI) スタイリスト/山田 莉樹
『鬼の花嫁』3月27日(金)全国公開
原作:クレハ『鬼の花嫁』(スターツ出版文庫)
※コミカライズ:作画・富樫じゅん/原作・クレハ(スターツ出版「noicomi」)
出演:
永瀬 廉 吉川 愛
伊藤健太郎 片岡 凜 兵頭功海 白本彩奈 田辺桃子 谷原七音
尾美としのり 眞島秀和 陽月 華 橋本 淳 嶋田久作 尾野真千子
監督:池田千尋
脚本:濱田真和
音楽:小山絵里奈
主題歌:「Waltz for Lily」King & Prince(ユニバーサル ミュージック)
イメージソング:「Ray」由薫(ユニバーサル ミュージック)
製作:「鬼の花嫁」製作委員会
公式X/公式Instagram/公式TikTok:@onihanamovie




