太秦愛に共感の嵐!『侍タイムスリッパー』の快進撃!【夫婦のじかん・大貫さん】

よしもと<br>ドラマ部

よしもと
ドラマ部 (吉本興業所属のお笑い芸人)

吉本興業所属のテレビドラマ好きを公言しているお笑い芸人からなる。 現在は福田恵悟(LLR)・村上健志(フルーツポンチ)・大貫さん(夫婦のじかん)・りょう(小虎)らが所属。

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太秦愛に共感の嵐!『侍タイムスリッパー』の快進撃!【夫婦のじかん・大貫さん】

<プロフィール>
大貫さん(夫婦のじかん)
NSC東京11期生。タカダ・コーポレーションを経て 2016年に旦那の山西 章博と「夫婦のじかん」というお笑いコンビを結成。 普段は芸人として活動しているが、漫画家やイラストレーターとしても活躍中。 コミックエッセイ「母ハハハ!」発売中。第35回フジテレビヤングシナリオ大賞最終。

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単なるSFコメディではない!

「侍が現代の時代劇撮影所にタイムスリップする」という設定だけを聞くと、ドタバタコメディーなのかなと想像させますが、そう思って見ているといつの間にか心をぐっと掴まれ、さまざまな人々の思い、そしてメッセージに思わず涙してしまうという、さまざまな角度から嬉しいサプライズを届けてくれるような、そんな素敵な作品である『侍タイムスリッパー』を、激烈におすすめしたいです。

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愛に溢れる東映京都撮影所!

昨年の夏、東映の京都撮影所へ取材に行かせていただく機会がありました。スタジオ内のセットや実際の撮影風景を見学させていただいたり、かつらやメイク、衣装など、各部署で働いてらっしゃる一流の職人の皆さまに、貴重なお話を聞かせていただくというありがたい経験をさせていただいたのです。

通称「太秦」とも呼ばれている東映京都撮影所には、どこか厳しいイメージがありましたが、実際に皆様とお会いすると、とにかく仕事愛が強く、優しさに溢れる方々ばかりだと感じました。そして、時代劇への感情が、撮影所へ行く前と行った後とでは、かなり変わったのでした。貴重なお話をお伺いする中で、時代劇の見方に自然と熱が入るようになり、ストーリーはもちろん、衣装や所作、殺陣など、細かい箇所での楽しみも増えました。

撮影所へ行った時期は、ちょうど『侍タイムスリッパー』の評判が徐々に口コミで広がり始めていた頃で、撮影所内のいたるところにポスターが飾られていました。

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映画館は老若男女で埋め尽くされる!

撮影所へ取材に行った後、私はすぐに『侍タイムスリッパー』を映画館に見に行きました。すると、見学させていただいたさまざまな場所が映画の中にたくさん登場しており、まるでもう一度撮影所見学へ訪れたような感覚に陥るほどでした。

スタジオやロケセットはもちろん、通路や倉庫までそのまま登場しており、撮影所を見学しながらストーリーも同時進行しているような、不思議な気持ちでした。

そして、同じなのはそれだけではありません。撮影所での取材を通して知ることができた、作品を作る上での誇りや愛情、演者の方々や制作の方々の熱意が『侍タイムスリッパー』からもひしひしと伝わってきたのです。

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監督の安田さんが私財を投じて制作され、脚本に惚れ込んだ東映京都撮影所の皆さんの全力のサポートのもと、まるで魂のぶつかり合いのように生まれたこの作品。たくさんの方に届いたという結果がついてきたことに、ただならぬ喜びを感じます。

「どこかで誰かが見ていてくれる」そんな言葉は気休めにしかならないと、普段つい諦めにも似た感情になってしまうことが、現代社会ではよくあります。そんな中で、この『侍タイムスリッパー』のヒットという事実は、アメリカンドリームのような世間を巻き込む熱さを感じられるのです。

実際、映画館では、お年寄りから若い方、カップル、親子、仕事帰りの会社員の方など、グループでも一人でも、とにかくいろいろな方々で溢れていました。そんなところも、ムーブメントの象徴になっているのではないかと思いました。

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圧巻の殺陣!

そして、とにかく殺陣が素敵!東映京都撮影所には、俳優養成所もあり、子どもから大人まで演技はもちろん、所作や殺陣を習うことができます。

私も取材の際に少しやらせていただいたのですが...、想像の何倍も難しく、普段当たり前のように見ていた時代劇の殺陣が、とてつもない稽古の賜物であるのだということを改めて実感したのでした。刀を振るどころか、構える所作すら不格好で、情けなくなりました...。『侍タイムスリッパー』の中でも、とてもカッコいい殺陣のシーンがありますので、ぜひともお見逃しなく!

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今までなんとなく時代劇を見てこなかったという世代の方にも、時代劇の面白さ、熱さを体感していただく絶好のチャンスになる作品ですので、多くの皆さまにご覧いただきたいです。


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