Netflix映画『バック・イン・アクション』で復帰!キャメロン・ディアスが時代を超えて愛される理由
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2025.02.08
2014年(日本公開は2015年)の映画『ANNIE/アニー』を最後に表舞台から身を引き、事実上の引退状態となっていたハリウッドスター、キャメロン・ディアス。海外メディアのインタビューによると、映画撮影やプロモーションなど、休みなく拘束される日々に疲れ、リフレッシュが必要だと感じたことが大きかったようで、この10年間は映画業界から離れ、結婚、出産、そして「AVALINE」と銘打ったオーガニックワインブランドを立ち上げるなど充実した日々を送っていたという。
事実上の引退状態から10年ぶりにカムバック
そんな彼女の10年ぶりの映画カムバック作となったのがNetflixで独占配信中の映画『バック・イン・アクション』だ。共演は『エニイ・ギブン・サンデー』『ANNIE/アニー』に続き、3度目の共演となったジェイミー・フォックス。本作のプロデューサーでもあり、キャメロン自身が絶大な信頼を置いているジェイミーからの「面白い映画があるんだけどどう?」という誘いを受けたことをきっかけに、映画界へのカムバックを決意したという。
同作でキャメロンが演じるのは、ジェイミー演じるマットと共に、CIAの敏腕スパイとして世界をまたにかけて活動していたエミリー。世界のインフラをハッキングできる"ICSキー"を武器商人から奪還するという任務を遂行中、2人の間に子どもができる。そこで彼らはスパイを引退することを決意。身分を隠しながら家族となり、2人の子どもにも恵まれて平穏な暮らしを送っていた。15年後、ひょんなことから彼らの正体が知られてしまい、命を狙われることに。再びスパイの世界に引きずり込まれた2人は、やがて世界を揺るがす大事件へと巻き込まれる......。
引退したスパイがカムバックするという本作は、どこかキャメロンにも重なって見える。10年ぶりのカムバック作だが、彼女のトレードマークともいうべきはじけるような笑顔は健在。まさに時代を超えて愛されるキャメロンの魅力が変わらず爆発している。また、『チャーリーズ・エンジェル』などをほうふつとさせるアクションシーンも、ふんだんに用意されていて、スカッとする内容になっている。
過去作からキャメロン・ディアスの魅力を振り返る
キャメロンの映画デビューは、1994年の大ヒット作『マスク』のヒロイン役。当時演技未経験であったにもかかわらず、大役に抜てきされて注目を集めた。その後に出演した1997年の『ベスト・フレンズ・ウェディング』では、元カレの結婚を阻止しようと奮闘する主人公ジュリアン(ジュリア・ロバーツ)の元カレの婚約者キンバリー役で出演。同作で語り草となっているのが、歌が苦手なキンバリーが大勢の人たちの前でカラオケを歌うシーン。あまりの下手さに会場は一瞬凍り付くが、それでも一生懸命歌い続けるキンバリーの姿は次第に会場の人々の心を捉え、最後は大喝采。翌年の『メリーに首ったけ』と並び、キャメロンのブレークを決定づける作品となった。
キャメロンの歌といえば、休暇中にお互いの家や車などを交換する「ホームエクスチェンジ」を題材とした2006年の『ホリデイ』でも、ザ・キラーズのアンセム曲「ミスター・ブライトサイド」を歌う(叫ぶ?)シーンがあり、強烈な印象を残した。
ロマンチックコメディーだけではなくシリアスな作品も
その愛らしい笑顔から、ロマンチックコメディーの女王の印象が強いキャメロンだが、一方でシリアスな作品にも数多く出演している。2001年のトム・クルーズ主演作『バニラ・スカイ』では、他の女性に目移りしたデヴィッド(トム)に嫉妬し、自動車事故を起こし無理心中を図ろうとする女性ジュリーを怪演。ゴールデングローブ賞の助演女優賞をはじめ、数多くの映画賞をにぎわせた。その他、マーティン・スコセッシ監督の『ギャング・オブ・ニューヨーク』や、リドリー・スコット監督の『悪の法則』といった作品でもコメディーとは違った魅力を見せている。
トム・クルーズとは2010年の『ナイト&デイ』でも共演。キャメロン演じる平凡な女性ジューンが、CIA所属のスパイであるロイ(トム)の登場により、嵐のような大事件に巻き込まれる姿を描く。当初はロイのペースに振り回されるも次第に状況に順応していき、ロイとのバディになっていくジューンを、キャメロンが魅力たっぷりに好演している。
文/壬生智裕