奥智哉×杢代和人がドラマ「君は夏のなか」で深まった絆と互いへの刺激
国内ドラマ 見放題インタビューレンタル
2026.07.22
奥智哉と杢代和人がダブル主演を務める、ドラマNEXT「君は夏のなか」がテレ東系で毎週(水)深夜24時30分〜放送中だ。本作は古矢渚による同名人気BL漫画が原作で、映画好きという共通点を持つ高校2年生の戸田渉と佐伯千晴のひと夏の恋愛模様を描いた青春ドラマだ。
どこにでもいる普通の高校生・渉を演じる奥と、誰もが振り返る学年一の人気者・千晴を演じる杢代は今回が3度目の共演で、お互いを「おっくん(奥)」「もっくん(杢代)」と呼び合う。そんな仲良しな2人に共演を重ねてきたからこそ気づいた意外な一面や、今回の撮影で刺激を受けたお互いの演技、それぞれの俳優人生に影響を与えた映画について語ってもらった。

左から奥智哉、杢代和人
――まずは「君は夏のなか」への出演が決まった時の心境をお聞かせください。
奥智哉「僕は以前も同じドラマNEXT枠の『みなと商事コインランドリー』という作品に出演させていただきました。今回、その枠にダブル主演の1人として帰ってこられたことが感慨深かったですし、自分も成長しているんだなと感じられてうれしかったです」
杢代和人「やっぱりまずは、ダブル主演の1人に選んでいただけたことへのうれしさと喜びが大きかったです。改めて俳優・杢代和人として、もっと成長したいなと思った思い入れのある作品です」
■表情だけで語るピュアな恋愛模様。実写ならではの"引き算"の演技

――原作や台本を読んだ時の印象はいかがでしょうか?
奥「渉と千晴のピュアなやりとりが甘酸っぱいですし、とにかく切なくて...。物語が進む中で、2人の秘めた思いが徐々に明らかになっていくところなんかは、特に心理描写が繊細で、ドキドキしながら読みました。これから自分たちが演じると思うと、すごく楽しみでしたし、この空気感をどうやって作っていこうかなと考えていましたね」
杢代「僕は原作を読んで、渉と千晴が何もしゃべっていない時の表情がとてもすてきだなと思いました。 決意を固めた瞬間の表情とか、相手から気持ちを伝えられた時のリアクションとか、セリフはなくても絵を見るだけで気持ちはもちろん、その場の空気感まで伝わってくるんですよね。ドラマの中にも表情だけで語っているシーンがたくさんあると思うので、ぜひ注目していただきたいです」

(C)古矢渚・一迅社/「君は夏のなか」製作委員会
――それぞれ役を演じる上で、意識したことはありますか? 苦労した箇所もあれば、合わせて教えていただきたいです。
奥「渉は基本的にピュアで、素直で、自分の思ったことをすぐズバッと言う性格なんです。自分も高校生の頃は似たようなタイプだったので、そこは苦労しませんでしたが、とあるシーンで渉の中に不安や悔しさ、怒りなど、いろんな感情が入り混じる瞬間があって。普段はまっすぐな渉だからこそ、そうやって葛藤している姿をどう表現すべきかすごく迷いました。撮影直前までずっと悩んでいたシーンなので、ぜひ楽しみにしていただけたらうれしいです」
杢代「千晴は普段こそクールで大人っぽいんですが、その中にも無邪気さがあったり、渉にしか見せない表情があったりします。そこは丁寧に演じようと意識していました。原作を何度も読み返して『このときの千晴はこういう気持ちなんだ』と理解しながら、それをどう自然に実写として表現できるかを考え続けていました」

(C)古矢渚・一迅社/「君は夏のなか」製作委員会
――漫画を実写化するにあたって、ドラマならではのオリジナル要素もあると思います。そのあたりで魅力に感じている点や、演じる上で工夫したことは何ですか?
奥「物語の後半はドラマオリジナルの要素が多いので、これまで原作を読んできたファンの方も、新鮮な気持ちで作品を楽しんでいただけると思います。20歳を過ぎて、お酒を飲んでいるシーンもあったり、なかったり(笑)」
杢代「どっちなの(笑)」
奥「ある!......かもしれません(笑)」
――それは放送されてのお楽しみということで(笑)。杢代さんはいかがですか?
杢代「もちろん原作が持つ空気感はすごく大切にしているんですが、僕たちは実写ドラマとして皆さまに届けるので、渉や千晴たちがより"実在している感"が伝わるように努めました。それには、引き算も大切だと思っていて。原作と台本を照らし合わせながら、誇張しすぎず、自然な形で千晴の気持ちが1本につながって見えるように演じました」

(C)古矢渚・一迅社/「君は夏のなか」製作委員会
■3度目の共演で見えた素顔と絆。声と表情で響き合う2人の芝居
――お二人は今作で3度目の共演となりますが、共演を重ねてきたからこそ感じるお互いの好きなところを教えてください。
奥「もっくんはすごく気配り屋さんで、細かいところにすぐ気づくんです。常に周りをしっかり見て、現場の空気をあったかくしてくれるので、大人だなぁって。そして何といっても、この横顔!(笑)劇中でも渉が千晴の横顔を眺めているシーンが多いんですが、そのたびにきれいだな〜って思います」
杢代「あぁ〜もう、うれしい!やっぱり顔を褒められるのが一番うれしいですね(笑)」
奥「もう超イケメン。世界で一番イケメンですから」
杢代「いや、それは言い過ぎ! もうそれ以上、言わなくていいよ(笑)」

――(笑)。杢代さんは奥さんのどこが好きですか?
杢代「1つ目は、素直さですね。2つ目はささいなことなんですが、ご飯をきれいに食べます。お弁当や撮影で出てくる食べ物もぺろっと平らげるところがすてきです。あと、おっくんは人の名前をすぐ覚えるんですよ。現場のスタッフさんたちの名前も全員把握していて、すごいな〜って思いますね。あと......」
奥「めっちゃ出てくる(笑)」
杢代「すごく芯が通っていて、自分が曲げたくないって思ったことはしっかり曲げない意思があるところ。とってもすてきです。 あともう一つ!」
奥「あ、もう一つきた!」
杢代「僕もたくさんおっくんの横顔を見てきたんですけど、いい横顔していますね」
奥「あら、ありがとうございます(笑)。じゃあ、横顔がいいドラマってことで」
杢代「いや、正面もいいから!(笑)」

――今回、初めて知ったお互いの一面や新たな発見はありましたか?
奥「もっくんは普段はしっかり者なんですが、今回撮影の合間にちょっとした悩みや不安を打ち明けてくれたんです。そのときに初めてもっくんの弱さが少し見えて、僕に見せてくれたっていう事実がすごくうれしかったですね」
杢代「共演3回目にして、初めて悩み事を打ち明けました。やっぱり長い時間、ずっと一緒にいた分、心の距離が縮まった気がします。それこそ、おっくんって初めは何を考えているか分からないところがあったかも。次に返ってくる言葉が読めないところがあって、1人でいるときもスマホとか一切いじらず、ただ一点を見つめてボーッとしているんです。だから、何か悩んでいるのかな、何か気に障ることしちゃったかなと勝手に予想していたんですけど、今回思い切って聞いてみたら『いや、ボーッとしているだけなんだよね』って(笑)」
――ボーッとしているように見えて、本当にただボーッとしていたんですね(笑)
杢代「そうなんです(笑)。だから、ちょっと拍子抜けしちゃいました」
奥「僕、座っちゃうと気が抜けちゃうタイプなんですよね。だから、現場にいるときはなるべく立ってようとは思っているんですけど、つい座るとボーッとしちゃいます(笑)」

――演技面ではいかがでしょう? お互いに刺激になったことや、「相手役がこの人で良かった」と感じた瞬間はありましたか。
奥「もっくんの演技を見て、いいなあと思ったのは、渉と千晴が2人で会話するシーンでのテンポや間ですね。言葉では表現しにくいんですが、その場にいるのが奥智哉と杢代和人ではなく、本当に渉と千晴だと思える瞬間がたくさんありました。それは、もっくんが千晴という人物のイメージや作品の世界観にすごくマッチしていたからこそだと思います」
杢代「前半の渉は、千晴から気持ちを伝えられて戸惑ったり驚いたりする場面が多いんですが、あの自然なリアクションは演じる側に素直さやピュアな心がないと出せないと思うんです。撮影中もおっくんと渉が一体化する瞬間を何度も感じましたし、おっくんにしか渉は演じられないと思いました。あと、改めておっくんと共演して思ったのは、すごく言葉に威力があると思って。表情とか声の大きさとか、そういうのも含めてだと思うんですけど、特にストレートなセリフを言われると心に刺さるんですよ。それを受け取った上で、僕もどんどんお芝居が広がっていたので、おっくんの声にはすごく助けられたなと思います」
奥「それもやっぱり、もっくんが千晴でいてくれるから、僕も自然と渉としての言葉が出てくるんだと思うんですよね。そういう意味でも、もっくんが千晴で良かったと思いますし、2人でこの作品に参加することができてうれしいです」

■俳優人生の目標となった映画と、ファンと共有する聖地巡礼の喜び
――劇中では渉と千晴が映画を通して関係を深めていきますが、お2人が好きな映画や、俳優人生に影響を与えた作品を教えてください。
奥「『Welcome Back』という吉村界人さん主演のボクシング映画が、とても印象に残っています。特にラストシーンですね。ボクサーを演じる吉村さんが、さまざまな経験をしたあと、1人で卵かけご飯を食べるシーンがあるんですが、その表情が今でもすごく鮮明に残っていて。哀愁や寂しさを感じさせながらも、言葉では表せない感情がそこにあって、自分もこういうお芝居がしたいと強く思いました」
杢代「大きな影響を受けた作品は、『君の膵臓をたべたい』ですね。スカウトされて芸能界に入る少し前に見た作品だったんですが、本当に感動しました。その後、主演を務めていた北村匠海さんが同じ事務所の先輩だと知って、同じ事務所にこんなにすごい方がいるんだと衝撃を受けましたし、すごく縁のある作品だなと。『僕も頑張りたい』と俳優としての目標にもなった作品です」

――ちなみにお2人はご自身で、映画やアニメの聖地巡礼をしたことはありますか?
奥「あります。『負けヒロインが多すぎる!』というライトノベル原作のアニメが好きで、舞台になっている愛知県豊橋市へ行きました。作中に登場する喫茶店や本屋さんを巡って、とても楽しかった思い出があります」
杢代「僕は『君の名は。』の聖地に行ったことがあります。ラストシーンで瀧と三葉がすれ違う坂が都内にあって、そこで作品の空気感を味わいました」
――本作もさまざまな場所で撮影され、聖地巡礼も楽しめそうな作品ですが、特に印象に残った場所や景色はありますか?
杢代「海ですね。海岸でのシーンはすごく印象に残っています。穏やかな表情もあれば、荒れている日もあって、いろいろな海の表情を見ることができました。しかも、海でのシーンは作中でもすごく重要な場面だったので、僕にとっても思い出深い場所です」
――どこの海で撮影されたんですか?
杢代「千葉県にある守谷海岸という場所です。僕自身初めて訪れたんですが、景色も本当にきれいですし、人も比較的落ち着いていて、観光もしやすい場所だなと思いました。ぜひ行っていただきたいですね(笑)。アクリルスタンドやグッズを持って巡っていただけたら、より楽しめるんじゃないかなと思います」

――杢代さんは所属するグループ・原因は自分にある。としてもアクリルスタンドを出されていると思いますが、ファンの皆さんがご自身のアクリルスタンドを持ってお出かけされているのはやっぱりうれしいですか?
杢代「僕自身は行っていない場所でも、グッズをいろいろなところへ連れて行ってくださることで、自分も一緒に旅をしているような気持ちになれて、すごくうれしいです。"こんな場所まで連れて行ってもらえたんだ"とか、"海外にも行っているんだ"って、不思議な気持ちにもなります(笑)」
――奥さんはどの撮影場所が印象に残っていますか?
奥「僕は第1話のラストに登場する河川敷ですね。隅田川沿いで撮影したんですが、あの場所はいろんな映画やドラマでもよく使われている場所で、1話以降もちょくちょく登場します。あと、渉と千晴が訪れる映画館は、横浜の『シネマ・ジャック&ベティ』で撮影しました。昔からあるミニシアターなんですが、本当に雰囲気が良くて、作品の世界観にもぴったりでしたね。『君は夏のなか』の聖地巡礼はもちろん、『シネマ・ジャック&ベティ』で実際に映画も楽しんでいただけたらうれしいです!」

奥智哉 PROFILE
2004年7月18日生まれ、神奈川県出身。2020年、Netflix「Followers」で俳優デビュー。EX「仮面ライダーリバイス」(21-22)、TX「みなと商事コインランドリー」(22)など出演を重ね、2024年、Huluオリジナル「十角館の殺人」でドラマ初主演を務める。
杢代和人 PROFILE
2004年5月20日生まれ、東京都出身。ダンスボーカルグループ『原因は自分にある。』のメンバーとしても活動中。出演作として、テレビ朝日「仮面ライダーギーツ」(22-23)、東海テレビ・フジテレビ「介護スナックベルサイユ」(25)、TBS「GIFT」(26)など。
取材・文/苫とり子 撮影/梁瀬玉実
スタイリング/奥:佐々木悠介 杢代:ホカリキュウ(KANA-L AGENT)
ヘアメイク/奥:八十島優吾 杢代:SUGA NAKATA(GLEAM)
衣装協力/奥:ブルゾン¥45,100、GUY ROVER (バインド ピーアール 03-6416-0441)、シャツ¥39,600、SEVEN BY SEVEN(セブンバイセブン フラッグシップストア 03-6407-8719)、パンツ¥49,500、Tangent (タンジェント 050-7110-1773)、その他スタイリスト私物




