大人気エッセイをドラマ化。主演・河合優実、監督・大九明子。数々の賞を受賞した愉快で最高な傑作、家族ドラマ!!「プレミアムドラマ 家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」【フルーツポンチ・村上健志】

大人気エッセイをドラマ化。主演・河合優実、監督・大九明子。数々の賞を受賞した愉快で最高な傑作、家族ドラマ!!「プレミアムドラマ 家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」【フルーツポンチ・村上健志】

作家・岸田奈美さんの大人気エッセイ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」を連続ドラマ化。自伝的エッセイをもとに、ご家族、関係者への取材、独自の視点の脚色を加えた、主演・河合優実さん、監督・大九明子さんによる全10話のドラマ。

主人公は兵庫県に住む高校生の岸本七実(河合優実)。幼い頃に父・耕助(錦戸亮)を亡くし、母・ひとみ(坂井真紀)は突如、車いす生活に、弟・草太(吉田葵)はダウン症。そして祖母・大川芳子(美保純)。そんな家族との毎日を過ごす七実の進学、就職、作家デビュー、そして作家となってからを描く物語。困難に見える家族との生活。しかし、その日々はユーモアと愛に溢れていた。色々とあり過ぎる愉快な家族の物語。

■全然暗くない愉快な家族の物語

この作品の概要を書くと、「障害のある家族との生活」がドラマのテーマであるかのようになってしまう。しかし、それは違う(気がします)。この作品は愉快な家族の話なんです。弱かったり強かったりする優しい母がいて、お茶目で可愛くて頼もしい弟がいて、亡くなった父の愛情が今もそこにある。そして家族が大好きでいろんなことをおもしろがることができる七実がいる。「障害のある家族との生活」じゃなくて、「このおもろい家族には車椅子の母とダウン症の弟がいる」ということ。

とはいえ涙なしには、的なやつでしょと思うかもしれません。そうです、涙なしには的なやつです。だけれど、それは悲しくてとか、かわいそうから来る涙ではありませんでした(※あくまで個人の感想です。まあ注釈をつけなくても、このコラムの全てが個人の感想ではあるのですが)。

愉快ではあるが、切実な問題は多くあります。笑っていれば大体平気なことばかりではありません。けれどユーモアと愛情があれば、こんなにも明るい関係を築けることに感動するのです。大いに涙し、大いに笑わせてくれるのです。泣かそう泣かそうと感動を煽られることもなく、すっかり大好きになってしまったこの家族が笑っていることに、気づけば感動していました。

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■感動の押し売りが嫌いなあなたへ

感動の押し売りは嫌だ。となぜ思ってしまうのだろうか。感動を売りにされると、拒否反応を示したり、作品を軽視してしまうことがある。パターンやシステムに泣かされているのであって、登場人物の生き方や言葉に心を動かされたのではないと嫌悪してしまう。泣くのは泣いたが、感動させようとする制作の影がちらついて、作品に邪念が入ってしまった。不幸や愛を道具にするな。そんな風に、自分の中のリトル批評家がひょっこりと顔を出してしまうせいでしょうか。多くの人が感動できたのに、感動できない自分の言い訳の線も捨てがたい。だからこそ、作品を「感動できる!」とおすすめするのには慎重になってしまうのですが、このドラマ、感動できます。

■すごすぎる河合優実

河合優実さんが演じる七実がおもしろい。いや関西弁の「おもろい」の方がしっくりくるかもしれない。ドラマの中でおもしろい人というと、過剰であったり、不条理であったり、変顔、言い方などを駆使した鑑賞する人に向けたおもしろい演技になることが多い。しかし、七実のおもしろさは、それではありません。身の回りにいておもしろい人。ぼそっと放つ言葉のセンスや間で笑かしてくれる人。思い切りがよく、よく失敗をし、豊かな感情と達観した視点を併せ持ち、おもしろいことをよく見つけ、よく覚えている。このユーモアの持ち主が、おもろいエッセイを書き人気が出るということも納得ができる。そんなおもろさを特殊なキャラも入れずに、やってのけてしまう河合優実さんがすごすぎます。そしてそのすごさはおもしろさだけではなく、切実さや楽しさ悲しさにおいても素晴らしい。目線や姿勢だけで、七実の気分や機嫌までを感じ取ることができました。

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■エッセイの読み心地まで再現された映像作品

原作であるエッセイは、そのエピソードがおもしろいこともさることながら、文体、言葉選び、読み心地も最高におもしろいです。明るくてエアリーな読み心地。このドラマでは、エピソードのおもしろさだけではなく、その読み心地のおもしろさも映像として再現されているのです。

■岸本七実の物語

このドラマ、エッセイのおもしろさを敬意を持って再現しただけではないんです。エッセイは、岸田さん目線で書かれた家族の話です。このドラマではそんな岸田さん・岸本七実という人物にも焦点を当てています。取材や創作を加えて作られた物語が、大九明子監督の手によって描かれます。行間を映像化したような細やかな心理描写や、手触りのある日常、ひと掬いのファンタジー、コミカルだけれど確かなリアリティー。愉快で切実な毎日が軽やかで美しく光っていました。

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■色々と語りたくなる

色々と長くなってしまいましたが、ぜひ見てください。色々と語りたくなると思います。感動なんだけど感動ドラマって括りたくないとか、英語の勉強のシーンをずっと見ていたくなるとか、弟・草太のこととか。障害を持った方との接し方への不安に、すうっと風が吹いたとか。また色々と語ってしまいそうです。


【プロフィール】
村上健志(フルーツポンチ)
1980年12月8日生まれ、茨城県牛久市出身。
2004年にNSC東京校10期として入学。在学中に、同期の亘健太郎とともにフルーツポンチを結成。特技の俳句で、MBS「プレバト!!」にて日常の風景を切り取る独自の才能を発揮し、永世名人の称号を獲得。2021年には「フルーツポンチ村上健志の俳句修行」と題し、句会での様子を書籍にして出版している。よしもとドラマ部に所属。ドラマ好きが高じて、多数ドラマ出演経験あり。

よしもと<br>ドラマ部

よしもと
ドラマ部 (吉本興業所属のお笑い芸人)

吉本興業所属のテレビドラマ好きを公言しているお笑い芸人からなる。 現在は福田恵悟(LLR)・村上健志(フルーツポンチ)・大貫さん(夫婦のじかん)・りょう(小虎)らが所属。

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