「相棒」ファン投票によるベスト13選!水谷豊×寺脇康文らの名シーンがよみがえる
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2026.02.25
現在season24がテレビ朝日系で放送中のドラマ「相棒」は、警視庁特命係の杉下右京(水谷豊)とその相棒の活躍を描く、日本の刑事ドラマ史に名を刻んできた傑作シリーズだ。2000年にテレビ朝日「土曜ワイド劇場」の2時間ドラマとして誕生し、2002年10月から連続ドラマ化。以降、長きにわたり高い支持を集め続けている。昨年、TELASAでは「まだ観ていない友人におすすめしたい相棒エピソード」をテーマに投票企画を実施した。今回、そんなファンの熱量が詰まった投票結果をご紹介。選ばれたエピソードはいずれもシリーズを語るうえで欠かせない傑作ばかりだ。
涙なしには語れない珠玉のヒューマンドラマ3選!

(C)テレビ朝日・東映
まずは、「泣ける人間ドラマ」として選ばれた3本をご紹介。1本目は、season1第7話「殺しのカクテル」(2002年)。高級バーで起きた不可解な死亡事件は、被害者が毒殺された可能性が高いにもかかわらず、毒物があまりに微量なため、通常の鑑定では見逃されかねないという難事件だった。右京は、カクテルに残されたごくささいな違和感を手がかりに、静かに事件の核心へと迫っていく。バーテンダー・三好を演じる蟹江敬三の渋く抑制の効いた演技が印象的で、本作は後にシリーズの定番となる"会話劇で追い詰める相棒"の原型とも言える一本。また、職業そのものが事件のカギとなる「プロフェッショナルもの」の代表作でもある。「カクテルを通して人間模様が紡がれていくストーリーに満足感がある」「真相にたどり着くほど胸が締め付けられるが、どこか温かさが残る」といったファンの声も多い。

(C)テレビ朝日・東映
2本目は、season11第18話「BIRTHDAY」(2013年)。ある人物の"誕生日"をめぐって起きた事件を描くが、本来祝福されるはずの記念日が、ここでは最も残酷な象徴として突き付けられる。右京と甲斐享(成宮寛貴)は、法で裁ける罪と、人の人生を取り返しのつかない形で壊してしまった責任との間に横たわる、埋めがたい溝に直面する。明確なカタルシスを用意しない構成が、社会派ドラマとしての「相棒」の硬質な一面を際立たせる一話であり、甲斐享が抱える不条理への怒りや葛藤が深く掘り下げられ、後の展開にも大きな影響を与えた。「何度見ても泣いてしまう。希望を捨てずに生きてほしいという願いが胸に染みる」というファンの声にも頷かされる。

(C)テレビ朝日・東映
そして3本目は、season16第19話「少年A」(2018年)。自宅マンションで起きたホステス殺害事件を追う中、現場付近で気になる少年と出会う右京と冠城亘(反町隆史)。彼らは"語られてこなかった事実"に違和感を覚え、再び真相へ踏み込んでいくが、その先にはあまりにも厳しい現実が待ち受けていた。少年を演じた加藤清史郎の存在感ある演技が胸を打ち、後年の再登場も含めて強い印象を残す。「ラストは何度見ても涙があふれてくる」という声が後を絶たない、まさに号泣必至の一本だ。
究極の緊張感で手に汗握るスリリング巨編4選!

(C)テレビ朝日・東映
続いては、「ハラハラドキドキを味わいたい人」におすすめしたい、緊張感あふれる名エピソード4本を紹介する。1本目は、season5第11話「バベルの塔~史上最悪のカウントダウン!爆破予告ホテルの罠」(2007年)。高層ビルで行われた政治家のパーティを舞台に、爆破予告という最悪の事態が発生。刻一刻と迫るタイムリミットの中、右京と亀山薫(寺脇康文)が事件の核心へと迫っていく。シリーズ屈指の完成度を誇る巨編で、"第一次亀山薫時代"を代表する一本として名高い。右京の怒りが珍しく前面に出る展開も見どころで、現在は衣笠副総監を演じる杉本哲太がテロリスト役で出演している点も注目。「緊張感あふれる展開と鮮やかなどんでん返しが印象的」「映画並みのスケールで、初見の人を相棒ワールドに引き込める一作」と、ファンからの評価も非常に高い。

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2本目は、season10第10話「ピエロ」(2012年)。シリーズ屈指の心理的スリルと、右京の"徹底した合理性"が強烈に刻まれる問題作だ。神戸尊(及川光博)が子どもたちと共に犯人に拉致され、極限状態に追い込まれる中、右京は全力で救出に挑む。犯人・ピエロを演じた斎藤工の不気味な存在感と、右京の容赦ない正義感がぶつかり合い、神戸とのパートナーシップの強さも際立つ。「右京と神戸、両サイドから核心に迫る展開にスリルと高揚感がある」「相棒といえばやっぱりこれ。何度も見返してしまう」というファンの声にも納得。

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3本目は、season13第19話「ダークナイト」(2015年)。街で起きる連続事件の犯人が、まるで"ヒーロー"のように悪を裁いていく。その行動は正義なのか、それとも――。"甲斐享編"の最終話にあたる本作は、シリーズ全体を見渡しても屈指の物議を醸した問題作。「正義とは何か」「ヒーローは誰を救うのか」という重いテーマに真正面から挑み、衝撃的な結末を迎える。このラストに驚かずにはいられない。「ダークナイトの正体が今でも忘れられない」というファンの声が、そのインパクトの大きさを物語っている。

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そして4本目は、season14第17話「物理学者と猫」(2016年)。理系的思考と人間ドラマが美しくかみ合った異色のスリリング回だ。大学に勤める高名な物理学者が関係する不可解な事件を追う中で、捜査の糸口となるのは物理学の理論と一匹の猫。量子力学の有名なパラドックス「シュレディンガーの猫」をモチーフに、右京のさえわたる推理と冠城亘の人間味あふれる視点が際立つ。「相棒が単なる刑事ドラマではなく、知的エンターテインメントであることを実感できる一話」と評価する声にも大きくうなずける。
遊び心とユーモアが爆発する異色エピソード3選!

(C)テレビ朝日・東映
重厚な事件が多い「相棒」だが、時に肩の力を抜いて楽しめるユーモアあふれるエピソードも存在する。ここでは、「クスッと笑いたい人」におすすめしたい異色回3本をご紹介。まずは、season2第3話「殺人晩餐会」(2003年)。知的ミステリーとしての完成度が非常に高い、初期シリーズ屈指の名作だ。閉ざされた空間で起こる殺人事件を、右京の冴えわたる推理と、亀山薫の"意外な特技"が解決へと導いていく。ミステリー界では有名な一風変わった凶器を、「相棒」らしく巧妙にアレンジしたトリックが最大の見どころ。「薫ちゃんの能力が遺憾なく発揮される回」「凶器が秀逸すぎる!」と、ファンのテンションも高い。

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続いては、season8第17話「怪しい隣人」(2010年)。金井勇太、三宅弘城、松本実が演じる、おなじみの"あの3人組"が初登場した回として知られている。9年前に起きた現金輸送車襲撃事件の遺品を返却するため、右京がある家を訪ねたことをきっかけに、隣家に住む妖しい3人組との奇妙な騒動が巻き起こる。間抜けだがどこか憎めない3人組のキャラクター造形が絶妙で、ファン人気も非常に高く、後に再登場を果たした。「バカな3人組が面白すぎる」「まぬけな3人組にクスッと笑えて、リラックスして見られた」といった声も多い。

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そして3本目は、season23第11話「33人の亀山薫」(2025年)。タイトル通り、同姓同名の"亀山薫"が33人集うパーティで殺人事件が起こるという、発想の勝利ともいえる異色作だ。被害者も容疑者も、捜査にあたるのも「亀山薫」というカオスな状況に、思わず笑ってしまう。ギャグ要素が強い一方で、しっかりとミステリーとしても成立している点はさすが「相棒」。「笑いどころが多すぎて、とにかく見てほしい」というファンの声が、この回の魅力を端的に表している。
現代社会の闇と矛盾を突き付ける衝撃回3選!

(C)テレビ朝日・東映
数ある「相棒」エピソードの中でも、シリーズの真骨頂といえるのが、現代社会のひずみや矛盾に真正面から切り込む社会派回だ。最後は、見る者の胸に重く残り、簡単には答えの出ない問いを突き付けてくる傑作3本を紹介する。season1第5話「目撃者」(2002年)は、教師殺害事件の唯一の目撃者となった少年を軸に展開する物語だ。当時子役だった染谷将太の存在感ある演技も語り草となっている。事件の真相に迫る過程で浮かび上がるのは、社会背景と密接に結びついた犯罪心理、そしてあまりにも残酷な真実。「右京の合理性」と「亀山の人情」というコンビの対比が鮮明に描かれ、感情論やありきたりな救済では終わらせない構成が胸を打つ。「人情に訴えるのではない選択に泣かされた」という声が、このエピソードの本質を物語っている。

(C)テレビ朝日・東映
season9第8話「ボーダーライン」(2010年)は、派遣切りや貧困問題という極めて現実的で重いテーマを真正面から描いた衝撃作。報道では伝えきれない貧困の実態をドラマとして可視化し、その内容の重さから"神回"として知られている。社会派ドラマとして高い完成度の脚本が評価され、「貧困ジャーナリズム大賞2011」を受賞したことでも話題となった。「シリーズ最高にして最大の問題作」というファンの評価も決して誇張ではない。

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そして、season16第10話「サクラ」(2018年)。発砲事件をきっかけに、警察内部で極秘裏に行われていた"ある行為"が明るみに出ていく。社会正義の名の下に仕組まれた「ウソ」を決して許さない右京と、現実的な判断の中で葛藤する冠城亘。二人の思想的な対比が鮮やかに描かれ、苦さの残る物語ながら、深く考えさせられる一話となっている。「大切な人を守るために選んだ行動が犯罪になってしまう。その構図を描いた脚本がすごい」という声も印象的な一本となっている。
文/渡辺敏樹




