ベタ!?ベタじゃない!ピュア(杉咲花)×ピュア(杉野遥亮)の全人間が見守りたいラブコメ決定版!「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」【小虎・りょう】

ベタ!?ベタじゃない!ピュア(杉咲花)×ピュア(杉野遥亮)の全人間が見守りたいラブコメ決定版!「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」【小虎・りょう】

なんとなく...。いや、"なんとなく"なんて言葉は絶対に違うんだけど、自分はこう思う。恐らく多くの人は、障がいなどで生きづらそうにしている方と町で出会ったとき、関わったとき、何かしたいけど「もし迷惑に感じたらどうしよう...」とためらってしまうのではないか。その結果、何もできずに時間が経ってしまうことがあるのだと思う。

こんなときどう行動したらいいか、その方達はどういう気持ちなのか。学生時代に講演会や授業で、少しだけ堅苦しく教えてもらった気がする。でもその堅苦しさのハードルが、動きづらさにつながった節もある。

あぁ...このドラマがあったら生き方が少し違ったな。

このドラマでは、そんなモヤモヤや疑問がとてつもなくポップに、そして誰が見ても伝わるように描かれている。そしてユキコ(杉咲花)と森生(杉野遥亮)を、いやこのドラマに出てくる人の恋を、いやいや全てを応援したくなる。

「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」を紹介します。

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■あらすじ

黒川森生(杉野遥亮)は、子分たちと肩を怒らせ道を歩いていたところ、点字ブロックを邪魔したことから、赤座ユキコ(杉咲花)に視覚障害者用の白杖で尻を刺される。その後のやり取りでユキコの優しさと芯の強さに惚れた森生が、ユキコに半ばつきまとうところから交流が始まり、やがて恋愛関係に発展していく。その中でユキコの盲学校のクラスメイトをはじめ、さまざまな人たちと関わっていくことになる。関わる人々は、視覚障害に限らず、生きづらさを抱える人も多かった。社会での「フツウ」とは何かを考え、この世界は多面でさまざまな生き方があると気づいた森生は、その見方を教えてくれたユキコへの愛情をいっそう深めていく。

■そもそも最高のラブコメ

ヤンキーが女の子に恋をするというストーリーはよく見る。「ヤンキー君とメガネちゃん」だって、「ナンバMG5」だって、なんなら「ごくせん」にだってそんな話はある。

このドラマはそこにまた新しい風穴を開けている。設定面だけ見ても、光と色がぼんやり分かる程度の弱視の盲学校生とヤンキーという関係も、新しく興味深い。

ただこのドラマ1番の見やすさ、愛しやすいポイントはピュアなのだ。ピュアがぶちぬいているだけなのだ。

初恋のラブコメや純愛のラブコメとはまた違う。ユキコと森生のピュア同士のラブコメが最高を作り上げてくれている。

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■杉咲花の芝居に感嘆

杉咲花という役者の芝居が好きだ。「おちょやん」での方言、「花のち晴れ〜花男 Next Season〜」での強さ、2026年現在、放送中の「冬のなんかさ、春のなんかね」での切なさ。表情で感情の機微を使い分けるのがとても魅力的な杉咲花。

このドラマでは、前述の設定でも分かる通り、眼を使った芝居に、表情に制限がある。
そのため、普段の芝居より語りのトーンが強かったり、"口角"、"空気感"、"身体の動き"などを、より意識してユキコを憑依させているように見られる。

第4話で、普段から通っているお気に入りのファストフード店でアルバイトを始める場面がある。火の元、通路の幅、普段と違う場面での動きに、ぜひ注目してもらいたい。自分には経験がないが、感じたことのないリアリティを自分は感じた。

■周りの恋愛模様

ユキコと森生は、さまざまな困難がありながらも真っ当にピュアに恋愛をしている。が、もちろんこの2人以外もピュアな恋愛をしている。このドラマのテーマはやはり"ピュア"なのかもしれない。

自分はこのドラマの放送時、リアルタイム視聴ではなかったが、あるネットニュースを機に追っかけて見始め、最終回までに追いついた。ユキコの姉・イズミ(奈緒)と、森生と腐れ縁のライバル・獅子王(鈴木伸之)の恋の様子がまとめられ、ネットニュースになっていた。

ネタバレになるので、ここでは割愛するが、「推しの幸せは夢ですから」の名言がイズミから放たれるのは第7話。この言葉だけ聞いて、まだ見ていない皆さんは何を想像する?

ここの恋愛模様を、絶対に最終回まで見届けて欲しい。

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■まとめ

このドラマを初めて見たとき、『あ、俗に言う悪人の出てこないドラマだ!』と思い、少し舐めた気がします。ただ舐め始める間もなく、第1話で森生のピュアを真っ当に喰らって号泣していました。すみませんでした。

これは僕の勝手な考察ですが、感じたことを書きます。病気や障がいをテーマにしたドラマや、事件・事故をテーマにしたドラマには重みがあります。軽く見てはいけません、という気持ちも分かりますし、軽くは見れません。でもそれでは本当に伝えたいことは伝わりません。そんな生きづらさを多くの人にきちんと知ってもらう機会をこのドラマは作ってくれたのかなって僕は思います。

僕はこのドラマをきっかけに、今まで以上に点字ブロックや周囲を見渡すことが増えました。ホームドアの大事さも正直きちんと伝わっていませんでした。今は違います。こんなに深く意識したのは、ユキコや森生のピュアに心を奪われたからかもしれません。

まず第1話を見てください。多分止まらないんで!もし間違っていたら...、

サーセン!

【プロフィール】
りょう(小虎)
1995年12月28日生まれ、愛知県豊田市出身。NSC東京校24期生。2019年に福井祐樹とともに小虎を結成。学生時代からのドラマ好きが高じて、「よしもとドラマ部」の一員としても活躍中。

よしもと<br>ドラマ部

よしもと
ドラマ部 (吉本興業所属のお笑い芸人)

吉本興業所属のテレビドラマ好きを公言しているお笑い芸人からなる。 現在は福田恵悟(LLR)・村上健志(フルーツポンチ)・大貫さん(夫婦のじかん)・りょう(小虎)らが所属。

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