【松井咲子が語る】「推しの殺人」(11〜12話)破壊と希望の境界
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2025.12.25
毎週木曜深夜がトラウマ、松井咲子です。もーーー毎週しんどい!!!!!!
すみません、開始数秒で感情が出過ぎてしまいました。でも、未だかつて、ここまで毎週視聴者を恐怖に陥れるドラマがあったでしょうか。今回書かせていただく11話と12話を見て、強く残った感情はとにかく「しんどい」。
怖さ、緊張感、驚きを孕みながらじわじわと静かに心が削られていく。お願いもうやめて...。
まず衝撃だったのは、失踪していた河都(城田優)が再び姿を現したこと。過去の罪は、隠したと思った瞬間に形を変えて戻ってくる。河都の登場はまるでゾンビのように、終わってなんかいないという現実を突きつけてきます。
そして物語の核心に迫る存在が明らかに。メンバーのプライベートをSNSに晒していた「先生」という人物、その正体はルイ(田辺桃子)の父親だったのです。それだけではなく、ルイの母親と妹が亡くなった原因、それが父親の放火によるものだということも発覚。地獄。しかし恐怖は、ここで終わるはずもなく...。
そんな父親を操る"悪魔"、それが矢崎(増田貴久)。
『人の心を操って破滅させるのが面白くてね』この一言の破壊力ったら。ルイを、そして我々、視聴者を絶望の淵に突き落としました。ルイが何をしたっていうんだ...。相手の心を操作・洗脳し、感情までも自由に操る。その方がずっと深く人を壊す。しかもそれをまるで娯楽かのように楽しげに語る冷酷さ。ここまで人の心を翻弄する悪意に鳥肌が立ちました。愛を装った支配ほど、残酷なものはない。
この11・12話で見えてきたのは、ただのサスペンスではなく、愛という名の支配の恐ろしさです。誰かを守るフリをして実際は縛り、操り、破壊させる。そしてそれが、あたかも正しい行動のように見えてしまう。考えれば考えるほどゾッとする構造です。
残すは最終話のみ。解散ライブを控えたベビスタは果たしてどのようなラストを迎えるのか。恐怖と絶望の中で、彼女たちが自分の人生を取り戻す瞬間があるとしたら、それは我々、視聴者にとってもカタルシスになるはず。
もちろん、安心して終わるとは思えないけど、それでも最後に一筋の希望が見えたら...。それだけで、ここまで見守ってきた甲斐があります。
守りたい夢の裏で壊されていった日常。
でもスポットライトは消えない。
恐怖の淵に立たされながらもルイたちがどのように自分の未来を照らすのか。どんな答えを出すのか。
ベビスタの未来が少しでも明るくなればいいな、という期待も込めて、最終話はペンライトを持って応援したいと思います!!!














