竹内結子と貫地谷しほりが世界一有名なタッグ・ホームズ×ワトソンを演じた話題作「ミス・シャーロック」
2026.01.04
名探偵シャーロック・ホームズと相方のジョン・ワトソンが「もし現代の東京にいたら」「もし2人とも日本人女性だったら」という新解釈の基で描かれる全8話の連続ミステリードラマ「ミス・シャーロック」。ホームズ役を竹内結子、ワトソン役を貫地谷しほりが務め、ホームズとワトソンを女性が演じる世界初の映像作品となった話題作だ。同作が日テレプラスで2026年1月7日(水)に放送される。

(C)2018 HJ HOLDINGS, INC & HBO PACIFIC PARTNERS, V.O.F
練りに練られた珠玉のオマージュ作品
世界的人気キャラクターである名探偵シャーロック・ホームズを主人公にした作品は、数多く映像化されている上、オマージュ作品も多い。そんな中で、「"もし現代の東京にいたら"、"もし2人とも日本人女性だったら"という切り口でどう描いてくれるのか」とミステリーファンの期待も膨らむ設定が一番の見どころであり、一番のハードルでもあるのだが、Hulu JapanとHBO Asiaによって共同製作されたこともあり、練りに練られた構成によって見事に応えている。

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名探偵のホームズ役は「捜査コンサルタント」を名乗る犯罪心理学の専門家、"シャーロック"こと、双葉・シェリー・さら、軍医を経た後、開業医となったワトソン役は、医療ボランティア先から帰国した外科医師・橘和都というふうに、キャラクターのバックボーンも、しっかりと現代のアレンジを加えた設定となっている。

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一方で、和都がPTSDに悩まされており、精神的に不安定になったり理性のコントロールを失うところや、さらが和都との関係を終盤まで「友達じゃない」と言い続けているところ、ホームズはバイオリンだがシャーロックはチェロを演奏するのが趣味であるところ、などオリジナル性にも富んでいる。
また、各話のストーリーも魅力的。猟奇的な連続殺人事件「デビルズ・フット」に始まり、絵画に落書きした犯人探しから始まる謎、ヘッドハンターの素顔が明らかになる事件、吸血鬼の呪いの解明など、現実離れした印象を与える導入から真相が明かされていくにつれてリアルさを帯びてくる展開は、はからずも作品世界に引き込まれてしまう。

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朝ドラヒロイン経験者の国民的俳優同士の化学反応
そして何より、竹内と貫地谷という演技派俳優による掛け合いが絶妙。竹内と貫地谷といえば、両者共にNHK「連続テレビ小説」でヒロインを務めた国民的俳優で、実力は折り紙付き。そんな2人による掛け合いなのだからすばらしいに決まっているのだが、その想像を軽く超える芝居の化学反応を楽しむことができる。
竹内は論理的で博識なシャーロックを、てきぱきとした動きや若干速めの口調などで、頭の回転の速さと共に人間的な部分が欠落した変人性を表現。一方の貫地谷は和都を、シャーロックと対極のキャラクターとして人間味あふれる感情的な人物として作り上げ、キャラクター同士のコントラストをしっかりと付けている。
この2人が作り上げた"役の根幹"が、しっかり過ぎるくらい堅牢に作られているため、シャーロックと和都のキャラクターの違いによる衝突や歩み寄り、時を重ねることで生まれる変化などがクリアに描かれ、ちょっとした2人による掛け合いの中にも、真剣で斬り合うような火花の散る芝居の化学反応が垣間見える。
世界一有名なタッグの活躍という大看板を背負ったオマージュ作品ながら、その看板に見合った練られた構成とストーリーに浸りつつ、大胆不敵な新解釈の基、強いキャラクター性で物語に深みを与える、国民的俳優2人の織り成す芝居の化学反応を楽しんでいただきたい。
文/原田健














