「鬼平犯科帳」待望のシリーズ最新第7弾! 松本幸四郎、山口馬木也が「鬼平」を語る

「鬼平犯科帳」待望のシリーズ最新第7弾! 松本幸四郎、山口馬木也が「鬼平」を語る

時代小説の大家・池波正太郎による累計発行部数3000万部を超える大ベストセラー時代小説『鬼平犯科帳』を、松本幸四郎主演で映像化した「鬼平犯科帳」シリーズ最新第7弾「兇剣(きょうけん)」が2026年1月10日(土)ひる1時に時代劇専門チャンネルで独占初放送、J:COM STREAMでも同日同刻に最速配信される。鬼平こと長谷川平蔵役の松本幸四郎、その親友・岸井左馬之助役の山口馬木也に「鬼平」の魅力を語ってもらった。

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――本作でシリーズ7作目となります。それぞれの意気込みをお聞かせください。

幸四郎「世界一の職人たちに囲まれて、『鬼平犯科帳』という池波正太郎先生の代表作の主演を務められるのは、本当に幸せなことです。最初にその門をくぐった時の昂(たかぶ)りを忘れずに、このチームで7作目まで作り続けられていることがありがたいことですし、恩返しのためにも続けていきたいと思っています」

山口「第1弾『本所・桜屋敷』以来の参加でしたが、今回は平蔵演じる幸四郎さんと共有できる部分を増やすという意気込みで臨みました。第1弾同様に、現場に幸四郎さんがいれば大丈夫という安心感が大きかったです」

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――本作では平蔵と左馬之助の関係性が見事に描かれていました。

幸四郎「平蔵にとって左馬之助は、唯一無二と言ってもいいくらいの親友で、平蔵が一番葛藤したであろう青年期をともに過ごした仲なんです。『本所・桜屋敷』で再会を果たし、お互いのいろいろな面を知っている特別な存在だからこそ、言葉じゃない会話ができる関係だと思っています」

山口「私は俳優としても人間としても幸四郎さんを尊敬していますが、その関係性そのままだと思いました。役としても、尊敬している人物と親友であると堂々と言えることがうれしかったです」

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――撮影現場はどのような雰囲気でしたか? 裏話などもあれば教えてください。

幸四郎「鬼平の現場は静かな時がないと言っていいほど常に声が飛び交っていて、面白いドラマを作るという気合いがずっと漂っています。京都の撮影所では本作によく出てくる軍鶏鍋屋『五鉄』のシーンを撮るスタジオ名がその名の通り『五鉄』なんです。そういったところにも、『鬼平』が昔から大切な存在であることがうかがえます」

山口「撮影現場のプロたちの『つう』と言わずとも『かあ』と言うような雰囲気がとにかく素晴らしいです。傑作が作られていくスピード感にも圧倒されますし、その現場に自分がいられるという喜びを噛みしめながら演じました」

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――お二人が「兇剣」に立ち向かうシーンで意識されたことは?

幸四郎「意識せずとも同じ言語を話しているかのような、息の合ったコンビネーションでふたりの距離感が見せられればと思いました」

山口「左馬之助が現れた時の平蔵のリアクションにしびれましたね。幸四郎さんは終始お互いが当たり前に存在するという関係性を自然に体現されていて、それを側で見ながらついていきました。言葉では表せない、あえて説明しないところが時代劇の良さであり、日本人が持つ独自の感性なんじゃないかな」

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――平蔵の立ち回りも見事でした。

山口「私は、幸四郎さんは日本一の立ち回りをされる方だと思っています。それでありながら、幸四郎さんが本作の撮影にあたって段ボール何箱もの資料を持ち込まれて、立ち回りの合宿をされたと伺いました。それでも現場ではそういう部分をまったく見せずに飄々(ひょうひょう)としてらっしゃるのがかっこいいなと思いましたね」

幸四郎「合宿は殺陣の方向性や立ち回りの技術的な確認のほか、火事装束や着流しで立ち回りをした時にどのように着崩れていくのか、カツラはどの程度で崩れていくのかという、本番ではできないことを試す場でもあります。事前にこういう時間を作っていただけるのは本当にありがたいですね」

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――時代劇に興味を持つ方が増えている今、改めて鬼平の魅力はどこにあると思いますか?

幸四郎「白か黒かではないのが鬼平の良さですよね。結末はある程度分かっているのに、スリルを感じ、ハラハラするような人間ドラマが繰り広げられているという点は、時代が違っても何かを感じ取ってもらえると思います。長きにわたりさまざまな方が演じ、さまざまな形で制作されているということは、やはり作品自体に特別な魅力があるからだと思います」

山口「私の中では『鬼平犯科帳』こそが、時代劇の最高峰といえる作品だと思っています。世界に誇れる職人さんたちと俳優たちが時間を共有して作った作品の1コマ1コマに感動するんです。『鬼平犯科帳』自体、世界に通用する作品ですし、本作は新しい時代劇の歴史の幕開けと言っても過言ではないくらいの傑作だと思っています」

取材・文/水本晶子 写真/中川容邦
ヘアメイク/鶴﨑知世(松本幸四郎) 石部直子(山口真木也) スタイリスト/川田真梨子(松本幸四郎)
衣装協力 ヨウジヤマモトプールオム/ヨウジヤマモト プレスルーム 電話:03-5463-1500

鬼平犯科帳 兇剣

チャンネル:J:COM STREAM

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