数々の悪を成敗してきた時代劇の2大スター、里見浩太朗&高橋英樹の軌跡!

数々の悪を成敗してきた時代劇の2大スター、里見浩太朗&高橋英樹の軌跡!

時代劇界をけん引してきたスター、里見浩太朗と高橋英樹の2人が語り合う「ドリーム対談 里見浩太朗×高橋英樹 われらの時代劇」が11月にアンコール放送される。時代劇の聖地である京都を舞台に、2人の名優が時代劇の"あの頃"、そしてお互いの"今"と"これから"を語り合う。

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唯一無二の存在感で時代劇界にさん然と輝く名優・里見浩太朗

里見浩太朗は、1956年に東映の第3期ニューフェイスに合格したことをきっかけに、キャリアをスタートさせた。東映京都撮影所の専属となり、1957年公開の『天狗街道』で本格デビューを果たした。1958年の『金獅子紋ゆくところ』で初主演、その主題歌となる「金獅子紋道中唄」で歌手としてもデビューをしている。『十三人の刺客』(1963年)や高倉健主演の『侠客列伝』(1968年)など、多くの映画に出演したが、60年代後半からはテレビ時代劇に多く出演するようになっていく。

1970年に「里見浩太郎」から「里見浩太朗」に芸名を改名。その後、1971年11月から国民的人気の時代劇「水戸黄門 第3部」(水戸光圀役は東野英治郎)から"助さん"こと佐々木助三郎の2代目に就任し、1988年2月の「第17部」終了まで助さんを務めた。2002年10月からの「水戸黄門 第31部」からは5代目・水戸光圀役として番組に復帰しており、「水戸黄門」は里見のキャリアの中で欠くことのできない作品となっている。

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テレビ時代劇の代表作の一つとして挙げられるのが「長七郎江戸日記」だ。里見演じる徳川2代将軍・秀忠の孫、松平長七郎長頼が、江戸にはびこる悪を成敗する勧善懲悪の時代劇。1983年から1986年にかけて放送され、第3シリーズまで続く人気作となった。

長七郎の父・忠長は、父親に2代将軍・秀忠、兄に3代将軍となる家光を持つ。しかし、忠長は家光から恨みを買って自害に追いやられてしまう。さすがの家光も長七郎を殺すまでは忍びないと、3千石を与えて後に大名に取り立てようとしたが、長七郎はそれらを全て断り、大名よりも庶民として生きることを望んだ。家光はその望みを受け入れ、長七郎は「速水長三郎」と名乗り、瓦版屋で居候しながら瓦版作りを手伝い、柳生新陰流免許皆伝の二刀流を駆使し、「俺の名前は引導がわりだ。迷わず地獄へ落ちるがよい」という決めゼリフで、悪を成敗する時のみ本当の名前を名乗って悪者を懲らしめていく。

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他にも里見の出演作として、徳川3代将軍・家光の時代、この世のあらゆる悪を企む影の組織と戦う正義の剣士の活躍を描いた「はやと」、江戸時代の町奉行所所属の秘密潜入諜報(ちょうほう)捜査員である隠密廻り同心をモデルにした「大江戸捜査網」、徳川11代将軍・家斉の実弟・松平右近が浮世小路の医師・薮太郎として市中で暮らし、悪を倒す痛快時代劇「松平右近事件帳」、幕末維新における戊辰戦争の一環である会津戦争に際して会津藩が組織した部隊の悲劇を描いた「白虎隊」なども人気だ。

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桃太郎侍などハマり役多数!時代劇の大スター、高橋英樹

一方、高橋英樹は1961年に日活の第5期ニューフェイスに合格。同年、映画『高原児』でデビューした。1963年に『伊豆の踊子』で吉永小百合の相手役を務め、同年公開の任侠映画『男の紋章』で主演を務めると、これが人気シリーズとなって「男の紋章」「新・男の紋章」シリーズは高橋の代表作の一つとなった。鈴木清順監督の『けんかえれじい』(1966年)での主演を経て、大河ドラマ「竜馬がゆく」(1968年)で時代劇に初出演し、「鞍馬天狗」「旗本退屈男」などのテレビ時代劇への出演が増えていった。

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「遠山の金さん」の遠山金四郎や「三匹が斬る!」の"殿様"こと矢坂平四郎など、ハマり役が多いが、その中でもインパクトの強さから印象に残っているのが「桃太郎侍」の桃太郎だ。1976年から1981年までの5年間放送された人気時代劇で、浅草聖天裏のお化け長屋に住む天涯孤独の素浪人・桃太郎が主人公。乳母の千代に育てられた桃太郎は、実は松平新之助(後に、若年寄・松平備前守忠行)の双子の弟・鶴二郎であり、父親は徳川第11代将軍・家斉である。育ちが良すぎて世情に疎いのが玉にきず。弱きを助け、悪しき鬼を華麗に退治する"桃太郎"のような存在。「一つ、人の世生き血をすすり、二つ、不埒な悪行三昧、三つ、醜い浮世の鬼を退治てくれよう、桃太郎!」という決めゼリフが有名だ。

里見浩太朗の長七郎も高橋英樹の桃太郎も、市中に暮らしながら悪を成敗していくという共通点があり、それぞれの濃いキャラクター、勧善懲悪なストーリーが人気の大きな理由といえる。そんな時代劇のスター2人の対談、そして代表作を楽しんでほしい。

文/田中隆信

放送日時:2024年11月18日 20:00~

チャンネル:時代劇専門chHD

放送日時:2024年11月11日 12:30~

チャンネル:時代劇専門chHD

放送日時:2024年11月17日 19:00~

チャンネル:時代劇専門chHD

放送日時:2024年11月24日 19:00~

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放送日時:2024年11月19日 23:00~

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放送日時:2024年11月26日 23:00~

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放送日時:2024年11月16日 19:00~

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