見てからおとりよせる?おとりよせてから見る? 「先生のおとりよせ」【LLR・福田恵悟】

よしもとドラマ部

よしもとドラマ部 (吉本興業所属のお笑い芸人)

吉本興業所属のテレビドラマ好きを公言しているお笑い芸人からなる。 現在は宮地ケンスケ・福田恵悟(LLR)・村上健志(フルーツポンチ)・大貫さん(夫婦のじかん)・りょう(小虎)らが所属。

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見てからおとりよせる?おとりよせてから見る? 「先生のおとりよせ」【LLR・福田恵悟】

<プロフィール>
福田恵悟(LLR)
1979年11月9日生まれ、東京都出身。NSC東京校 7期生。2002年に伊藤智博とともにLLRを結成。コンビでの活動の傍ら、ドラマ好きとして「よしもとドラマ部」でのライブを約10年、回数として実に100回以上開催している。


昨今、毎クール放送していると言っても過言ではないドラマ、それは食をテーマにしたドラマ、通称「グルメ系ドラマ」というやつです。

こちらの「先生のおとりよせ」もその「グルメ系ドラマ」の一つと言えるでしょう。しかし、「グルメ系ドラマ」もこれだけ増えてくると、個性を出すためにその「グルメ」という部分においてさまざまな工夫がなされてきます。

晩酌、絶メシ、チェンメシ、ゲキカラ、ハンバーガー、給食、コの字の居酒屋、などなど少し挙げただけでもこれだけの数が出てくる、制作サイドの努力には頭が下がります。

そして、この「先生のおとりよせ」もその例に漏れず、まっすぐの「グルメ系ドラマ」ではなくタイトルにもある通り、「おとりよせ」をテーマにした「グルメ系ドラマ」です。

「おとりよせ」×「ドラマ」

一見思いつきそうで、なかなか思いつかないこの掛け算。このシナジーがすばらしい。普段「おとりよせ」をしていない僕のような視聴者には、「おとりよせ」ってこんなにクオリティが高いのか、と目を丸くしてしまう商品ばかり。そして、もしこの商品が欲しいと思ったのなら、番組のホームページからすぐにお店や生産者さんのページに飛ぶことができ、ポチる事が可能なのです。

これまでの「グルメ系ドラマ」は良いなと思っても、現地まで足を運ばないと体験する事が出来ないものがほとんどのなか、このドラマに出てくる全ての物は指一本で数日の内に体験できてしまうのです。

「グルメ系ドラマ」を見ている上での最大のネック。「食べてみたいけど、まぁ行かないかぁ...」が、完璧に払拭されているのです!天才すぎる...。

ドラマに出てくる商品は主食からデザート、飲み物までさまざまな商品が出てくるので、見ている視聴者全員が楽しめる構成となっています。ああ、なんという、考えられているドラマ。これぞ、「グルメ系ドラマ」の到達点なのではないかとすら思わされてくる。

まさに珠玉の「グルメ系ドラマ」...

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と、まあこんな感じでしょうか。このドラマをなんとなく見て書くレビューは。いえ、決して先ほどのレビューが間違っているわけではなく、正にその通りなのですが、僕が皆さんに伝えたい事はそんな事ではありません。

では、このドラマは一体どんなドラマなのか?

それは...

クソ面白いドラマです!!!!!!

「グルメ系ドラマ」ってやっぱりストーリーは二の次というか、そこまで気にはしてはいない。僕も見る際には何も期待していなし、面白い面白くないの基準には含まれない。ただ、「美味しそう」とか、「雰囲気の良いお店だな」とか、「この俳優さん美味しそうに食べるなぁ」など、そのあたりが基準値を超えていたら、良いドラマだなという判断になります。

しかし、このドラマは主人公の二人の怒り、悲しみ、喜びに一喜一憂し、回を重ねる毎にこの二人のことが好きになっていく、応援したくなる、そしていつしかあたかも自分もそのチームの一員にいるようなそんな深いところまで誘われる。

正直言って泣きました。「グルメ系ドラマ」で。悲しくって、笑っちゃって、うれしくって。ただ「おとりよせ」に興味があって、このドラマを見ようと思っている方はどうぞお気をつけください。

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榎村先生(向井理)の理論的でちょっぴり嫌な奴なんだけど、頼り甲斐があって包容力がある所に。中田先生(北村有起哉)の感情的でヒステリックなんだけど、優しくてとても可愛いらしい所に。そしてこの二人の恋愛にも似た仲違いに、あなたは引き込まれていきます。ただでは済みませんよ。

最後に、このドラマを見て一つだけ後悔したポイントを皆様に。このドラマを見るならばぜひ「おとりよせ」してから見るのをオススメします!

見てから「おとりよせ」したのでは間に合いません!気持ちが昂っている時にぜひご賞味ください!僕から言える事はこれだけです。

それでは楽しんで!

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