SVリーグ2026-27開幕記念!西田有志選手独占インタビュー「目標は優勝ですが、僕は優勝までの過程で、一番『毎日を出し切ったチーム』でありたいと思っています」

SVリーグ2026-27開幕記念!西田有志選手独占インタビュー「目標は優勝ですが、僕は優勝までの過程で、一番『毎日を出し切ったチーム』でありたいと思っています」

いよいよ「2026-27 大同生命SV.LEAGUE」が開幕する(男子は10月17日㊏開幕)。昨季、チャンピオンシップファイナルを制し、年間王者となった大阪ブルテオン。今季から日本代表にも復帰したチームのキャプテン・西田選手に独占インタビューを行い、昨季の振り返りと、新シーズンに懸ける思いを聞いた。

「2026-27 大同生命SV.LEAGUE」は、男女全試合を「J SPORTSオンデマンド」でLIVE配信。

──昨シーズンを振り返っていただけますか。

「チャンピオンシップファイナルを優勝という形で終えられて、とても素晴らしいシーズンでした。このチームはパナソニックパンサーズ時代の2018-19シーズンを最後に優勝から遠ざかっていたので、その状況を打開できたことは、とてもうれしかったです」

──昨シーズン優勝できた要因は?

「昨季は新加入選手が多かったシーズンでした。その中でもアントワーヌ・ブリザール選手の加入はチームとして初めての外国籍のセッターで、どんなシーズンになるか未知数な部分もありましたが、彼はすごくハードワークしてくれる選手で、多くの好影響をもたらしてくれました。チーム全体としても誰一人サボることなく、試合の中で常に誰かが流れや形を変えることを考えながら最後まで戦えたことが、優勝につながったと思います」

──昨季はトーマス・サムエルボ新監督を迎えての初めてのシーズンでした。

「常に、目標と目的を持ち続けている監督です。彼自身もかつては豊田合成トレフェルサ(現・ウルフドッグス名古屋)でプレーしていて、日本のカルチャーを理解しています。指導は、本当にシンプル。でもそれが、いちばん難しいんですけどね。当たり前のことを当たり前にやれないチームが勝てるわけがないですし、難しいことをいかに簡単にやるか。そういうことに、時間をかけて取り組む監督で、ストレスは一切なかったです」

──SVリーグでも珍しい外国籍のセッター・ブリザール選手の印象を教えてください。

「身体的にもとてもタフでしたし、サボることもしない素晴らしい選手です。世界的な選手ですが、なによりもこのチームに対して、常にリスペクトを持ってくれていました。彼自身にも調子の良い悪いはもちろんありますが、経験が豊富なので勝負どころでは必ずコンディションを上げてくることは分かっていました。僕はそれに対してしっかりとコミットしていけばいいと思っていて、実際に上手くフィットしたと思います。彼の人間性やメンタリティーは日本人に近いのかなという印象です」

──昨季の大阪ブルテオンは、シーズンを通してずっと良い状態を保っていた印象です。

「シーズン終盤は明らかでしたよね。各チームの選手のパフォーマンスが下がっているなかで、ブルテオンの選手たちは下がらなかったし、むしろ上がっていました。最終的に一番良いパフォーマンスで最後までプレーして、シーズンを終えたのがこのチームだったと思うので、新シーズンもまたそれの繰り返しをすべきだと僕は思っています」

260920_nishida_02.JPG

──今年のネーションズリーグでご自身、2年ぶりに代表に復帰されました。今の日本代表の強みや可能性はどう感じましたか。

「ネーションズリーグに呼ばれたメンバーも素晴らしいですが、それ以外に代表に選ばれていなくても、レベルの高い選手たちがまだまだたくさんいます。これまではスタメンで出場した選手が『なんとかしないと』というメンタリティーが強かったのが、今は誰が出ても『なんとかなる』といった雰囲気になっているのは、ひとつの強みかなと思います」

──大阪ブルテオンとしては今シーズン、どんなところがストロングポイントになりそうですか?

「各チームもそうだと思いますけど、(新ルールによって)オンザコートの外国籍選手が3人に増えるのは、S Vリーグとしては非常に大きな転換期だと思っています。ブルテオンとしても、ミドルブロッカーのポジションに外国籍選手をひとり置ける状況は大きいですが、なによりこのチームは代表でプレーしている選手が多い。その経験をチームに還元し、シーズンを戦っていくことが大切になると思います」

──SVリーグになって3シーズン目を迎えます。リーグが発展するために、期待することはありますか。

「(男子は)今季から北海道イエロースターズとフラーゴラッド鹿児島の2チームが新たに加わって、SVリーグがどう変わっていくのかは楽しみでもあります。また、外国籍選手の出場機会も増えますが、S Vリーグのレベルは上がり続けてほしいし、絶対に下がらないでほしいです。僕らのチームも、もちろん全力でプレーしますが、SVリーグのレベルの高さを表現するには、選手一人ひとりがそれを意識しないといけないと僕は思っています。そして、SVリーグが日本バレーの最高峰であり、世界最高峰を目指すのであれば、やっぱり日本人選手が頑張らないとダメだと感じますね」

260920_nishida_03.JPG

──今回の特集では、NECレッドロケッツのセッター・中川つかさ選手にもインタビューさせていただいております。中川選手の印象をお聞かせください。

「妻(元NEC・古賀紗理那)が現役だった頃に良く、中川選手のプレーは見ていました。(全く同じではないのですが)サイズ的にかつての日本代表セッター・竹下佳江さんが世界を相手に戦っていたような感じがするんですよね。ああいう選手がトップで戦い続けるのは、バレーをしている人たちにとって、すごく励みになると思います。僕個人としても、長くトッププレーヤーとして頑張ってほしいなという思いはありますね」

──チームとして、また個人として、今シーズンの目標は?

「もちろん、優勝ですが、僕は目標である優勝までの過程で、一番"毎日を出し切ったチーム"でありたいと思っています。手を抜くチームではなく、毎日を出し切り、毎日を丁寧に過ごして、バレーボールに触れている時間はそれに没頭する。上手くなりたい、強くなりたいと貪欲なチームであり、それをシーズンでは貫いて、オフになったら一瞬ではっちゃける。今季も僕がキャプテンを務めるので、そういうチームにしたいですね」

──3シーズン目を迎えるSVリーグの見どころを含め、ファンのみなさんにメッセージをお願いします。

「外国籍選手が増える最初のシーズンで、今までになかった新たな見どころも浮かび上がってくるはずです。僕自身も、他の日本人選手たちもSVリーグ3年目を迎え、よりプロフェッショナルになってきていると思います。そんな姿を、実際に試合を見て感じ取っていただけたらうれしいです。年々、レベルが上がっているSVリーグ、なによりバレーボールは本当に面白いスポーツなので、アリーナや中継で見ていただいたら後悔させないと、僕が保証します!」

西田有志(大阪ブルテオン)
'00年1月30日生まれ。三重県出身。オポジット。身長186㎝、最高到達点350㎝。海星高校3年時にジェイテクトSTINGS(現・ジェイテクトSTI NGS愛知)でVリーグデビューし、入団2年目でMVPを獲得。'18年に日本代表に初選集され、東京五輪、パリ五輪に出場。'21年にイタリア・セリエAのビーボ・ヴァレンティア移籍を経て、' 22年ジェイテクトSTINGSに復帰。'23年から現チームに加入。

取材・文/カワサキマサシ 撮影/岡 暁