原乙羽が語るインターハイへの覚悟 大阪薫英女学院のエース(女子バスケ)

原乙羽が語るインターハイへの覚悟 大阪薫英女学院のエース(女子バスケ)


原乙羽 大阪薫英女学院高校 バスケットボール部(3年)
学スポPRESS〜若き挑戦者たち〜Vol.11

これまでお世話になった方々への感謝を込めて
地元大阪で絶対に日本一になる!

昨冬のウインターカップで、悲願の初優勝を果たした大阪薫英女学院高校。当時2年生ながら、チーム初の日本一に大きく貢献したのが原乙羽選手だ。得意なプレーはゴールに向かって切り込むドライブ。最上級生となり、名実ともにチームのエースとなった彼女に、今夏のインターハイへの思いを聞いた。

――バスケットボールを始めたのはいつ頃ですか?

「先にやっていた姉の影響で、小学生から始めました。そのころは遊びのような感じで、本格的に始めたのは中学1年です。当時のチームは普通の公立中学校で弱かったので、そこまで頑張ってやろうという感じでもなかったんですけど、指導してくれていた顧問の先生が転勤されるタイミングで、私たちのために新しくクラブチームを作ってくれたんです。そこに少しずつメンバーが集まり始めてから、本格的にバスケットにのめり込んでいきました」

――大阪薫英女学院高校への入学を決めた経緯は?

「中学時代、そのクラブチームで薫英との合同練習があって、高校生のレベルがめちゃくちゃ高くて、最初は本当に驚きました。当時は県外の違う学校への進学を考えていたんですけど、その後もまた練習に参加させてもらう機会があって。その時、安藤(香織)先生に「たとえうちのBチームだったとしても、ほかのチームで試合に出ている選手より成長させる自信がある」といわれたんです。それを聞いて『カッコいい!ここでやりたい!』と心が動き、薫英への入学を決めました」

――実際に入学されてから2年生の夏まではBチームでしたが、ウインターカップでメンバー入りして初優勝に貢献されました。

「Bチームにいた時も、先生から声をかけていただく機会が結構ありました。先生と言葉を交わし、何度も直接お話させていただく中で、『もっと意識を変えて、チームが日本一になるために頑張りたい』と思うようになったんです。精神面で大きく変わり、その内面的な成長が、プレーにも表れるようになったと思います」

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――今年の新チーム始動の際、最上級生として安藤コーチから何か言葉をかけられましたか?

「今年の3年生はみんな明るいというか、ちょっとやんちゃなチームなんです。だから先生からは、『その明るさや勢いを生かして、後輩たちにも積極的に声をかけて、しっかりとチームを引っ張っていってほしい』と言われました」

――今年のチームの強みや特徴はどんなところですか?

「試合に出ているほとんどのメンバーが、ものすごく負けん気が強いんです(笑)。その気持ちが表れるルーズボールやリバウンドといった球際での執念の場面は、見ていてすごく面白いと思いますよ。

 プレー面では、アウトサイドの選手は3ポイントシュートもあれば、ドライブでも得点が取れるバランスの良さが特徴です。決して個人技に頼らず、全員でボールを回して、ディフェンスから流れをつかんでいけるのが今年のチームの強みです」

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――今年は最上級生としてエースの5番を背負い、高校三冠(インターハイ、国スポ、ウインターカップ)に挑むことになります。

「昨年は周りのすごい選手たちに、自分が生かされてプレーさせてもらったことが結果につながったと思っています。今年は私が、エース番号の5番を着けさせてもらっているので、これまで以上にもっと責任感を持ってコートに立ち、エースとしてチームを引っ張る存在になりたいです」

――昨年のウインターカップでの活躍や、U18代表合宿への招集など、現在は全国的に名前が知られる選手になりました。当然マークも厳しくなると思いますが、ご自身のプレーについては、今はどんな課題に取り組んでいますか? 

「今のままでは、チームを日本一にさせられるだけの絶対的な存在になれるか、まだまだ不安なところがあります。だからこそ、今持っている技術をもっと上のレベルに磨くことはもちろん、さらに新しい武器を作っていかなくちゃいけないと思っていて、日々練習に励んでいます」

――今年は得意のドライブも、ライバルチームからかなり警戒されるはずです。

「去年まではとにかくドライブ、ドライブみたいな感じで中に切り込んで得点を狙いに行くスタイルでしたが、今年は相手のタイミングを見て、外から3ポイントも打つように意識しています。得意のドライブをより効果的に生かすためにも、アウトサイドシュートの精度を上げることは、今一番力を入れて取り組んでいるところです」

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――今年、原選手のどんなプレーに注目して欲しいですか?

「やっぱり得意なのはドライブなので、そこを見てほしいです!ドライブで切り込んでいく時の一歩目の初速や、相手のタイミングを外す独特なステップに注目していただけたらうれしいです」

――今年は高校最終学年となります。卒業後はどのような将来を描いていますか?

「まずは大学に進学して、そこでも日本一を目指すバスケットがしたいです。大学卒業後の進路はまだ具体的には決めていませんが、もしWリーグのチームから声をかけていただけるような選手になれたら、チャレンジしたい気持ちもあります。また、プレーを続けることとは別に、私は中学時代の先生との出会いがなかったら、今こうしてバスケットをやっていなかったと思うので、将来的には中学校の教員になって、指導者としてチームを率いるのもいいかなと思っています」

――今年インターハイを含めた高校三冠を狙うにあたって、ライバルになりそうなチームはどこですか?

「やっぱり昨年のウインターカップ決勝でも対戦した、桜花学園さんですね。桜花学園さんも私たちと同じく留学生がいない、全員が日本人のチームです。ただ、私たちと違って中学のころから全国的に有名な選手たちが集まっていて、個人の実力やスキルの面では相手のほうが一段上かもしれません。そんな桜花学園さんに対して私たちはしっかりと頭を使ったチームプレーで、さらに技術面でも上回って勝ちにいきたいです」

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――今年のインターハイは、地元の大阪で開催されます。

「昨年、一昨年はメンバーに入れず、私にとって初めてのインターハイですが緊張はまったくありません。私自身も安藤先生も、そして中学時代のコーチも全員が大阪出身なので、今大会に懸ける思いは、人一倍強くあります。自分の生まれ育った街で日本一を獲りたい!これまで指導してくださった先生方や、支えてくださった方々への恩返しの感謝を込めて、絶対に日本一になりたいです」

PERSONAL INFO
本格的にバスケを始めたのは中学1年の時。当時のポジションはセンターで、ポストプレーが得意でした。普段の学校生活では「声が大きくてよく喋る、明るい人」といわれます。人見知りしないタイプで、同級生や年上の人とでも平気なんですが、後輩は少し苦手で...代表合宿で違う学校の初対面の年下のコには、なんか緊張しちゃいます(笑)。卒業後は大学でも続けて、チャンスがあればWリーグの世界へチャレンジしたいです。将来は学校の先生になって指導者になる夢もあります。

PROFILE
'08年4月25日生まれ。大阪府出身。身長175cm。桜台中学→大阪薫英女学院高校。ポジションはF。独特のリズム感で相手を抜き去って得点するドライブと高いシュート力を兼ね備える。最上級生になった今年は、名門のエースとしてチームを引っ張り、高校三冠を目指す。

取材・文/カワサキマサシ 撮影/岡 暁

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