松山ケンイチと染谷将太がイエスとブッダに!「聖☆おにいさん」で描かれる緩々な日常
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2024.12.18
12月20日に映画『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~』が公開される、累計発行部数1700万部を超える中村光による人気コミック「聖☆おにいさん」。「神の子イエス」と「仏の悟りを開いたブッダ」といえば、いわずと知れたキリスト教と仏教の始祖だが、世紀末を無事に乗り越えた2人は、東京・立川の6畳一間のアパートで2人暮らしをしながら下界でのバカンスを満喫している。そんな異色のギャグ漫画を製作総指揮・山田孝之、監督・福田雄一で、これまでも実写化してきた。
女子高生から「ジョニー・デップに似ている」と言われて喜ぶ、ちょっぴりやんちゃなイエスを演じるのは松山ケンイチ。そして、ノンアルビールをグビッと飲んで「この一杯のために苦行してる」と語るなど、どこか福々しいブッダを演じるのは染谷将太。この絶妙なキャスティングは、実写化がアナウンスされた当初から「再現度が高すぎる」「違和感がない」などといった声が多数寄せられるなど、大きな話題を集めた。
日本映画界きっての実力派2人が繰り出すオフビートなギャグ
日本映画界きっての演技派である2人が、この緩くてオフビートな世界観のキャラクターを真面目に演じ切っている。そして、それが本作のなんとも言えないおかしさにもつながっている。そんな彼らのキャスティングについて、製作総指揮の山田孝之も「すでに悟りを感じさせるお二方の存在感はまさにブッダとイエス」と絶賛している。
もともと本作の第1紀と第2紀は、動画配信サービス向けに制作され、肩の力を抜いて見ることができる作品となっている。そして、第3紀はNHKで放送されることとなったが、フォーマットは変わっても「聖☆おにいさん」らしさは健在。2人の緩々な世界観が変わらず楽しめる。
下界で人間の暮らしを満喫するイエスとブッダに注目
第1紀ではアパートの中だけで展開されていた物語が、第2紀になると外のシーンが追加される。人間の暮らしを満喫している2人の"下界でのバカンス感"が、物語が進んでいくにつれて、より色濃く展開されるようになるのも面白いポイント。第2紀では、2人が秋葉原に降り立つエピソードがある。新しもの好きで浪費癖のあるイエスと、そんな彼の暴走を止めるべく、たしなめる倹約家のブッダとの掛け合いが見どころだが、人間の街になじみ過ぎているイエスとブッダの姿にも注目だ。
そして、12月20日公開の劇場版『聖☆おにいさんTHE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~』は、原作者・中村光が映画化のために描いたエピソード「スクリーンへの長い途(みち)」を実写化。緩々な日常を過ごしていた2人の元に天界からの使者が現れ、やがて神、仏、天使、悪魔が入り乱れる予測不能な戦いが繰り広げられる。ゲストに岩田剛典、勝地涼、白石麻衣、川口春奈、窪田正孝、藤原竜也、そして満を持して本作に出演となる山田孝之など、豪華キャストがそろう最新作を前に、これまでの2人の物語も楽しんでほしい。
文/壬生智裕