あなたも高橋海人だった!大人が見るべき高校生のドラマ 「95」【LLR・福田恵悟】

よしもと<br>ドラマ部

よしもと
ドラマ部 (吉本興業所属のお笑い芸人)

吉本興業所属のテレビドラマ好きを公言しているお笑い芸人からなる。 現在は福田恵悟(LLR)・村上健志(フルーツポンチ)・大貫さん(夫婦のじかん)・りょう(小虎)らが所属。

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あなたも高橋海人だった!大人が見るべき高校生のドラマ 「95」【LLR・福田恵悟】

【プロフィール】
福田恵悟(LLR)
1979年11月9日生まれ、東京都出身。
NSC東京校 7期生。2002年に伊藤智博とともにLLRを結成。コンビでの活動の傍ら、ドラマ好きとして「よしもとドラマ部」でのライブを約10年、回数として実に100回以上開催している。


1995年。世の中は混沌としていた。

阪神・淡路大震災が起き、地下鉄サリン事件が発生する。1999年でこの世界は滅亡するという、ノストラダムスの大予言を真正面から受け止めている高校生にとって、1995年はまさに「終わりの始まり」に感じられた...。

このドラマの主人公、広重秋久(高橋海人) (※「高」ははしご高)・通称Qも例に漏れず、地下鉄サリン事件の日にいてもたってもいられなくなり、霞ヶ関の事件現場へと走り出す。現場に走り着いたQはそこでカリスマ的な魅力を持つ高校生・翔(中川大志)と出会う。翔はQに向かって、自分は世界が終わっても生き残ると言い放つ。その出会いをきっかけに、Qの平凡な日常は、生きる意味を感じられる全く違った日常になっていく...。

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正直、このドラマのキャストを見たときは、「はいはい、イケメン集めて爽快な高校生活を見せられるドラマね」と高を括っていました。

全然違いました。熱くて、悲しくて、切なくて、胸をギュッと掴まれる作品でした。申し訳ありませんでした。

さらに言うと、僕自身も1995年に高校生だったこともあって、懐かしさや親近感という部分がたくさんあり、その点では共感できるドラマなのかなと思ってこのドラマを見ました。

しかし、このドラマにはそんな年代などは関係のない、若かりし頃に感じていたあの言い知れない鬱屈感や劣等感、そして友情、恋愛、将来への不安と希望など、今では忘れていたあの甘酸っぱい感情が全て描かれていました。

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どうですか皆さま?

最近、何かに対して喜んだり、怒りを覚えたり、言いようのない悲しみを感じたりして、走り出したこと無いんじゃないないですか?

そんなあなたを、過去の自分が寂しい顔して見ていますよ。僕はこの「95」を見て、涙が出てきました。それは、このドラマに感動したというのが半分。そして残りの半分は、今の自分の面白くなさに対してです。

高校生の頃は毎日が新鮮で自分はきっと何でもできると、カッコ悪くても傷つきながらも日々奮闘していたのに。最近では安定や保険、そして守り、諦め。カッコつけて無傷な大人になっていました。そんな自分に対しての悔し涙が出できたのです。このドラマには大人をそうさせる力があるんです。

今一度、あの熱い気持ちで毎日を情熱的に生きたいと思っている方、いえ、本当のことを言ったら、そんなことを全く思ってない人にこそ見て欲しいです。

前者の方は気付いているのでまだ軽傷です。後者の方は気付けていない、なんなら記憶から消してしまっている可能性すらあります。重症です。騙されたと思って「95」を見て下さい。見終わった後のあなたの涙がきっと思い出させてくれます。あの熱い日々を...。

とにかく、かなりオススメの作品なのでぜひ見て下さい!

ひとつだけ注意。このドラマを見て熱くなって走り出すときは周りに気をつけて走って下さいね!

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