声優・富田美憂さんロングインタビュー#1 「『産声から声がかすれてた』かつてのコンプレックスを強みに変えて」

声優・富田美憂さんロングインタビュー#1 「『産声から声がかすれてた』かつてのコンプレックスを強みに変えて」

「アイカツスターズ!」の虹野ゆめ役をはじめ、「メイドインアビス」のリコ役、「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」の伊井野ミコ役など数々の人気キャラを、その豊かな表現力と透明感の中にも芯のある声で、見事に演じ分ける富田美憂さん。この企画では全3回にわたって、その人となりをインタビュー。出演作品のお話とともに彼女の表現の奥底に宿る思いをひもときます。

■人見知りを乗り越えるため、始めた空手は黒帯

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――今日はよろしくお願いします!先ほどの一問一答の動画撮影では「無人島に持っていくなら?」という質問に「お父さん」と答えていらっしゃって、斬新でした(笑)。

「うちの父って本当に、なんでも自分でやっちゃうタイプで。元々、職人気質なところがあって、エアコンとか、水道のトラブルくらいなら自前で直しちゃうし、ワンちゃんのケージも自分で作る(笑)。かなり、DIY精神あふれる父親でしたね」

――それは、頼もしいお父さんですよね。

「そうなんですけど、そのおかげで、私自身『世の男の人はみんな、こういうことができるんだ』って、いらない先入観を持ってしまっていた時期がありました(笑)」

――そんなお父さんの元で育った富田さんですが、小さい頃はご自身でどんな性格だったんですか?

「じつは、極度の人見知りな子どもで...。赤ちゃんの頃から、親以外の周りの大人と目を合っただけで『ビャーッ!』て泣き出しちゃうような子でした(笑)。そんな気質だったので、学校に上がってからも、学校の休み時間は友達とワイワイ遊ぶというよりは、教室の隅で一人で絵を描いているようなタイプでしたね」

――そうなんですか...!

「そんな性格だったので『ちょっとでも堂々とできるように』という両親の思いもあって、小学校に上がるのと同じくらいのときに、空手を始めたんです。『護身になったら』という目的もあったみたいですけど(笑)。そこから結構長く、中学2〜3年生くらいまで続けて、型も、組手も両方、黒帯までいきました」

――すごいですね。それだけやっていれば、気持ちもかなり鍛えられそうですが...?

「たしかに、そのおかげで肝が据わったというか、メンタルはかなり鍛えられましたね...!姿勢もよくなりましたし。あと、このお仕事を始めてから、『声がちゃんと通るよね』って褒めていただくことがよくあるんですけど、それは間違いなく空手のおかげだなって思っています。心も身体も、空手を通じて基礎を作り上げてきたという...(笑)」

――そう聞くと異色ですね(笑)。実際、人見知りもそれでかなり克服できました...?

「いや、じつはそれが...。私がこの声優業界に入ったのが14歳の頃だったんですけど、それまで、当たり前ですけど『学校』っていうコミュニティしか知らなかったわけじゃないですか。子役をやっていたわけでもなければ、かといってバイトでの社会経験もありませんし、絶妙な年齢で急に大人だらけの現場に入ることになってしまったので、中学生の頃も周りには萎縮しっぱなしで、引っ込み思案は変わらなかったんです(笑)」

――たしかに、14歳でプロの大人たちに囲まれたらそりゃ怖いですよね(笑)。

「そうなんですよ(笑)。 ちょうど高校受験の時期も重なったりしていたので、気持ち的にも全然余裕がなかったです。だからやっとここ最近なんです、人の目を見てしっかり話せるようになったなって思えるのは(笑)。おかしな話ですけど、最近、やっと人並みのコミュニケーション能力が身に付いてきたような気がします」

■中学は美術部。"コンクール銀賞"を獲ったものの...?

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――学生時代の部活も空手部だったんですか?

「空手は、基本的には学校の部活ではなくて、ずっと習っている空手教室で続けていました。学校では、中学のときに美術部に入って、結構力を入れてやっていたんですよ!美術コンクールに出すために1年かけて1枚の絵をじっくり作り上げているような...そんな活動を毎年やっていました」

――先ほども『教室で絵を描いていた』というお話がありましたが、元々絵を描くのが好きだったんでしょうか?

「そうですね。昔から、言葉よりも、絵や音楽みたいな方法で自分を表現するのが好きでしたね」

――美術部では、どんな作品を描かれていたんですか?

「覚えているのは中学2年生のときに描いた作品ですね...!じつは、その作品は全国のコンクールで銀賞をいただきまして。しかも風景画とかじゃなくて、抽象画で」

――銀賞ってすごいですね...!

「賞をいただいたときは『うわ、やった!』と思ってすごく嬉しかったんです。ただ、この話には続きがあって、その翌年にも、コンクールに向けて作品を描いていたんですけど、途中経過を先生に見てもらったときに、『去年の作品にあった心のきれいさがない』って言われてしまって...(笑)」

――心のきれいさ(笑)。

「前年は、純粋に『絵を描くのが楽しい!』という気持ちだけで描けてたんです。でも、一回賞をもらってしまうと『次も絶対に賞を取らなきゃ』って、欲とかプレッシャーとかが、どうしても前に出てきちゃって。それを先生に見抜かれたので、『そういう気持ちって、ちゃんと表現に出ちゃうんだ』というのを子どもながらに痛感しました。その出来事が、いまだに自分の心の中で根付いてる感じがします」

■「私の声って、変なのかな」って思ってた

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――空手にも美術にもしっかり力を入れていた富田さんですが、声優という職業を意識し始めたきっかけはなんだったんでしょうか?

「元々は、いとこの影響ですね。いとこがアニメやゲーム好きで、その隣でずっと見ていて。ちょうど、その頃に朝のテレビ番組に宮野真守さんや水樹奈々さんが出演されていたんです。そこで歌っている姿を見たりもして、小さいながらに『声優さんって、こんな素敵な職業なんだ!』と知った感じでした」

――その段階から「声優になりたい!」って思っていたんですか?

「いや、それが全然違って! うちは3人姉弟で、下に3つずつ離れた弟が2人いるんですけど、全員おんなじハスキーボイスなんです。......母いわく、『美憂は、産声のときから声がかすれてた』っていうくらい(笑)。そのせいなのか、子どもの頃から周りに『アニメキャラみたいな声だね』って言われることは多くて、当時はそれがすごく嫌でした。『私の声って変なのかな』っていう、コンプレックスが...!」

――声優としての大きな強みですが、幼い頃はコンプレックスだったんですか...!

「そうなんですよ!だから声優をめざしたのも、自分からじゃなくて、きっかけは母が本屋さんでオーディション雑誌を買ってきてくれたからだったんです。そこに、いま所属している事務所のオーディションが載っていて」

――その内容に惹かれて?

「『合格したら1年間プロのレッスンが無料で受けられます』という募集内容だったんです。私自身、養成所にも行ってないですし、お芝居もやったことない。本当に、『試しに受けてみるか』という気持ちで応募したら、ありがたいことに合格をいただいて。それが中学3年生の高校受験の時期でした」

――すごいですね...!事務所に入られてからはどのようなレッスンを?

「それが、当時のアミューズって声優の先輩が、田野アサミさん、牧野由依さん、のお二人しかいらっしゃらなくて...!マネージャーさんも、いまでは"育ての親"だとさえ思っているんですけど、当時はイチから声優を育てるのが初めてだったみたいで」

――じゃあ事務所のほうも手探りだったんですね...!

「そうです。だから、いわゆる声優の養成所みたいなレッスンではなくて、俳優さんやモデルさんと一緒にダンスのレッスンを受けたり、セリフを覚えて体を動かすような、ふつうのお芝居のレッスンを受けていました。右も左もわからないなか、事務所みんなで試行錯誤しながらやっている感じでしたね(笑)」

――声優に特化して、というよりも表現の基礎をしっかり身につける環境だったんですね。

「そうこうしているうちに、ある日突然、デビュー作の『干物妹!うまるちゃん』という作品のちょい役で呼んでいただいて、そこで初めてアフレコに参加させていただきました。最初の現場は本当ドキドキしすぎてて、正直、オンエアを見ても『別の人の声を聞いている』みたいな感覚で、当時は全然現実味がなかったですね」

――それは緊張しすぎて...?

「はい、スタジオの暗黙のルールもなにも教えられないまま行っちゃったので、現場に入ってもずっとフワフワしちゃってて...!主演の人が座る『絶対、座っちゃダメな席』に知らずに腰掛けてたり(笑)」

――でも、それは聞いてないとわからないですよね(笑)。

「そうなんですよ!でも、そんな私に声をかけてくださったのが、当時主演のお一人だった野島健二さんだったんです。『初めてアフレコやるの?隣においで』って...!そこで、台本の書き込み方から、"別録"の進め方まで、イチから全部親切に教えてくださったんです」

――それは安心しますね...!

「同じ現場で、ほかの先輩方からもいろいろ教えていただいて...!初めて行った現場がやさしい先輩ばかりだったのは、大きかったと思います。そうじゃなきゃ、知らないまま次の現場にも行ってしまっただろうし、どこかで恥ずかしい思いをしたりして、仕事がイヤになっちゃっていたかも。そう考えると、大げさかもしれませんが、今日までやってこれたのは、素敵な先輩方のおかげなのかな、って思いますね」

■"業界の母"と慕う音響監督との出会い|「アイカツスターズ!」虹野ゆめ

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――駆け出しの頃の出演作品で転機になった作品というと?

「それはやっぱり、『アイカツスターズ!』ですね。この作品を通して声優『富田美憂』という名前を、本当にたくさんの方に知っていただけたなって感じています。最近は、現場で初めてお会いする新人さんからも、「小学生の頃に『アイカツ!』見てました!」って言っていただける機会も増えていて、すごく多くの方に観てもらえていたんだなぁって思って。自分にとってもすごく大きな作品だったんだなって、いまでも実感しています」

――虹野ゆめという役には、当時どのように向き合われていたんですか?

「当時は、自分自身とゆめが同世代だったこともあって、とにかく必死に食らいついていっている感覚でした。正直、いま振り返ると『うわ!下手くそだな...!』って思っちゃう部分も多いんですけど、なにもわかっていなかったからこその未熟さとか泥くささは、当時の自分じゃなきゃ出せなかったし、だからこそ、ゆめというキャラにもハマったのかなって。もし、いまゆめのオーディションを受けたら絶対に落ちますね(笑)」

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――そういう感覚なんですね(笑)。

「あと、すごく覚えているのが、1話のダビング(※)に見学へ行かせていただいたときに、音響監督の菊田浩巳さんに言われた『見込みのあるヘタさだね』って言葉!(笑)」

――(笑)!厳しい言い方ですけど、どこか愛もある言葉ですね。

「そうなんですよ〜!菊田さんとは『アイカツスターズ!』でご一緒したのが初めてだったんですが、私は勝手に『この業界の母』だと思っていて...!」

――すごく慕っている方なんですね。

「それはもう...!『アイカツスターズ!』は、私も含めて初レギュラーや初仕事というキャストが多くて、最終話のアフレコが終わったときも、まるで卒業式みたいな雰囲気だったんですよ。そのときに、菊田さんが私たちに向けて『私はこの数年間で、あなたたちに花嫁修行をしたから。もう今後どこの現場へ行っても大丈夫だよ』って言ってくださって...」

――なんて素敵な...!

「本当に、あの現場がなかったらいまの私はいないですし、間違いなく、声優としての基盤を築いていただいた場所なんですよね」

――その後も、菊田さんと別の現場でお会いすることもあるんですか?

「結構な頻度でお会いしてますよ!『ハイキュー!!』も菊田さんですし。でも、やっぱり最初の主演現場での出会いって特別な感じがします。どことなく『昔の担任の先生』に再会したみたいな感覚に近いかも...(笑)」

※ダビング ... アフレコで収録した声と、音楽、効果音をアニメーションに合わせていく作業

■私とゆめが、重なり合うところ|「アイカツスターズ!」虹野ゆめ

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――あらためて振り返ると、虹野ゆめというキャラクターは富田さんの中でどのような存在ですか?

「明るくてかわいいイメージが強い子ですが、じつは自分の持っている特別な力に甘えずに、実力をつけて努力していくキャラでもあります。私自身も、この特徴的な声で生まれたことは恵まれていると感じつつも、『声質だけに甘えちゃいけない』とつねづね思っていて。自分自身の境遇と、ゆめの姿勢にはリンクする部分がすごく多かったんです。だから、未だに大事なオーディションの前とか気合いを入れたい時は、「アイカツ!シリーズ」の曲を聴いて現場に向かっています」

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――富田さんにとっては、原点であり、初心に立ち返る場所でもあるんですね。

「まさしく、間違いなく私の原点になっていると思います」

――『アイカツスターズ!』は今年で10周年という大きな節目を迎え、さらに2027年には新作の劇場版が公開予定となっていますよね。

「アニメのアフレコが終わってからも、ちょこちょこ、収録などで、年1〜2回、ゆめを演じる機会はあったんですよ。でも、そういうのは一人での収録ばかりで、アニメのアフレコのような現場とは違うんですよね...!今回の劇場版は、キャストがまた集まって掛け合えるというのが、なによりいちばん嬉しいです」

――収録はこれからだと思いますが、とくに楽しみなのはどんなところですか?

「この10年で、キャストみんなが、それぞれいろんな現場を踏んで役者としてパワーアップしてるはずなので、その状態で10年前と同じスタジオ、同じ環境で新作を撮れるってシンプルにすごくないですか?ちょっとした同窓会みたいな気持ちすらあります(笑)」

――そこで、またお互いに刺激がありそうですね...!富田さんは、劇場版ではどんな風にゆめを表現したいと考えていらっしゃいますか?

「当時と変わらないキラキラ感は大切にしたいと思いつつ、ゆめ自身もアニメの放送がなかった期間、アイドルとしてずっと活動を続けていて、より素敵になっているはずじゃないですか。ゆめが過ごしてきた年月と、私が声優として歩んできたこの10年間。それを重ね合わせられたらいいなと思っています」

――あらためて、公開を楽しみに待っているファンのみなさんにメッセージをください!

「新作劇場版が発表されたときの反響が、ありがたいことにとても大きくて、アニメが終わってからしばらく経っても『こんなに長く愛し続けてくださる方がたくさんいるんだなぁ』って、一人で勝手に感動してしまいました(笑)。当時、小学生でアイドルに憧れて観てくれていた子たちも、大人になって今作を観るとまた違った響き方、感じ方になると思います。私も、観てくださったみなさんの感想が早く聞きたい!......ってまだ収録すらしてないんですけどね(笑)」

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■日常のかわいらしさとバトルのギャップが魅力|「骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中」チヨメ

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――2026年の夏アニメ「骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中」(以下、『骸骨騎士様』)では、くノ一であるチヨメを演じられています。演じるにあたっては、どんなことを意識しましたか?

「チヨメといえば、"ケモ耳"、"くノ一"、"僕っ子"......などなど、これでもかっていうくらい、アニメ的な要素がギュッと凝縮されたキャラですよね(笑)。一期で初めて登場したときは顔も隠していて、男の子なのか女の子なのかもわからなかった。そんななかで、『中性的な雰囲気で演じてほしい』というディレクションをいただいてたんです。ただ、私自身の地声にも元々少年成分が入っているので、あえて極端に声を作り込むことはしませんでした」

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――わりと自然体で臨んだキャラだったんですね。

「そうなんです。ただ、とにかく言葉遣いが難しくて...!丁寧だけど固い、古風な言い回しが多いキャラクターだったので、毎回の収録で己の滑舌を試されていましたね(笑)」

――そんな苦労が...(笑)。

「古風なしゃべり方もそうですし、あとほかにも忍びならではの工夫があって。ふつう、バトル系の収録だと、戦闘中に『はっ!』とか『ふっ!』みたいな気合いの声をアドリブでたくさん入れるんですけど、チヨメの場合はくノ一じゃないですか。"忍び"って、本来は音を立てずに攻撃するものだから、あえてそういうアドリブもほとんど入れてないんです」

――あえて音を出さないことで、忍びとしてのリアリティを追求しているんですね。

「そうなんです!たとえば走るシーンでも、一人だけ足音の音とか、息遣いの音が入ってなくて。忍者が走って『ぜえぜえ』してたら、なんかイヤじゃないですか(笑)」

――それはイヤですね...(笑)。一方で、チヨメは獣人族として、忍びとして、背負うものが大きい存在でもありますが、その辺りはどんなふうに演じ分けていたんですか?

「日常のシーンでアークや、アリアンとしゃべっているときは、『みんなの妹分』みたいな年相応のかわいらしさを出せるように意識しているんですけど、いざとなると責任感の強さはしっかりありますよね。奴隷として扱われている同胞の仲間たちを、自分の力で助けなきゃいけない、という思いを持っている」

――ある種、"使命"ともいうような?

「そう、それは彼女自身が感じている"使命"でもあるんだと思います。だから、敵と対峙するときは、人間に対する憎しみや復讐心、仲間のために戦う強い意志が前面に出るように、意識して演じていました。そういう場面でこそ、彼女の使命への向き合い方と、覚悟の強さが現れてくるじゃないですか。日常のかわいらしさと、戦うときの真剣な表情。そのギャップを、しっかり表現したいと思いながら演じていたので、そんなところも注目してもらえたら嬉しいですね」

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■キャスト同士の笑いが絶えないアフレコ現場|「骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中」チヨメ

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――「骸骨騎士様」は基本的には明るい雰囲気の作品ですが、アフレコ現場はどんな雰囲気で進んでいたんですか?

「現場の雰囲気も、作品と同じでもう静まる瞬間がないくらい、ずっと賑やかな現場でしたよ!おもにアリアン役のファイちゃん(ファイルーズあいさん)が会話の中心になって、現場を盛り上げてくれていて!」

――おお、ファイルーズさん!この企画でもインタビューに出ていただいたことがありますけど、めちゃ明るいですよね!

「そうなんですよ...!あるときの収録で、休憩時間にキャストみんなで『ふるさと納税で何をもらうか』っていう話になったことがあって。そのとき、ファイちゃんに『ザバス(プロテイン)もらえるところ、あるよ!』って教えてもらって(笑)」

――え、ザバスもらえるところあるんですか!?(笑)

「私もまったく知らなかったんですけど、『ふるさと納税でザバスがあるんだ』って驚いて(笑)。それを教えてもらってからは、元々、大好きなウニとかの海鮮と一緒に、ひっそりザバスを頼むようになりました。あと、アーク役であり座長の前野智昭さんは、とにかくファイちゃんにいじり倒されてたり(笑)」

――なんとなく光景が目に浮かびますね...(笑)。

「『前野さん、座長なんだからこう言ってください!』『いやいや、ちょっとそれは...』みたいなやりとりをずっとしていて、それがはたで見ていてすごく微笑ましい...(笑)。収録時期のタイミングもあって、みんなで一緒にご飯を食べに行ったりはできなかったんですけど、スタジオ内は終始笑いが絶えない、あたたかい空気感でした!」

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――役どころでいうと、2期で登場するサスケ役の小野賢章さんとも掛け合いが多いですよね?

「そうですね。サスケは、チヨメとも関わりが深いので、2期のオーディションが行われていると知ったときから『誰が演じるんだろう』ってずっと気になっていたキャラで...!それが、賢章さんだと分かったときは、『すごく安心して臨めるな』って嬉しくなりました」

――元々、結構仲良しなんですか?

「2年ほど前に映画『好きでも嫌いなあまのじゃく』でダブル主演を務めさせていただいたときに、いろいろな地域を回って舞台挨拶をさせていただいて、丸一日、ずっと2人で取材を受ける、みたいな時期が続いたので私としてはかなり絆が深まった感覚があったんです(笑)。今回そんなに期間も空いてないし、サスケ役が賢章さんだってわかったときにはすごく安心感がありました」

――そうだったんですね。

「実際にアフレコ現場で声を聞くまでのあいだも、脳内でサスケの声が『CV小野賢章』でしっかり再生できてて(笑)。イメージでも『これが兄さんの声だな』ってしっくりきていたので、現場に入ってからもめちゃくちゃやりやすかったです(笑)」

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取材・文/郡司 しう 撮影/梶 礼哉

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