にじさんじVTuber・樋口楓が明かす、「CALLING†」制作秘話と『第七王子』推しキャラへの思い
アニメ 見放題インタビュー
2025.08.18
バーチャルライバーグループ・にじさんじ所属の人気VTuber・樋口楓。「二次元と三次元の壁を壊すこと」を目標に掲げ、リアルアーティストさながらの表現力と活動で注目を集めている。力強く透明感のある歌声にも定評があり、これまでに数多くのアニメやゲーム作品で主題歌を担当。その存在感は音楽シーンでも確かなものとなっている。そんな彼女が、8月20日に5thシングル「CALLING†」をリリース。歌に込めた思いや制作の裏側について聞いた。
――5thシングルのリード曲「CALLING†」が、TVアニメ『転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます(以下、『第七王子』) 第2期』オープニング主題歌に決定した際の率直なお気持ちを教えてください。
「第1期に引き続き、オープニング主題歌を担当させていただくことになり大変光栄でしたし、第2期で描かれる『第七王子』の教会編が個人的に大好きなので、すごくうれしかったです!」
――「CALLING†」を初めて聴いた時の第一印象をお聞かせください。
「歌詞に登場する『CALLING』が『降臨』、『COMING』が『神』と、英語が日本語としても聴こえるので、面白い曲だなと思いました! 歌っていくうちに『主人公のロイドじゃなく、もしかしてあの人がテーマになっている?』と思わせられるような歌詞になっているようにも感じたり、第1期オープニング主題歌の『キュンリアス』っぽいフレーズもあって、聴き込みがいがある曲だと感じています」
――「CALLING†」の歌詞の中で、特にお気に入りのフレーズがあれば教えてください。
「『CALLING』や『COMING』などの繰り返すワードも好きなのですが、作品を知っていると『絶対的な存在に何も出来なくたって 1ミリ変われば差し込む希望もあって』というフレーズが心に刺さります。ネタバレになっちゃうので、アニメ第2期を全て見終わってから、ぜひフルバージョンを聴いていただけますと幸いです!」
――カップリング曲「キュンリアス」はTVアニメ『第七王子 第1期』オープニング主題歌に起用されましたが、初めてオープニング映像をご覧になった際の感想を教えてください。
「『キュンリアス』は主人公ロイドのかわいさとカッコ良さが音楽に出ていて、ロイドの好奇心旺盛な性格が歌詞に表れているので、日常でもつい口ずさんでしまう楽曲です。第1期のオープニング映像を初めて見た時はすごく驚きました。マンガで読んでいたキャラクターたちがぬるぬるのアニメーションで動いていたり、音ハメシーンもあったりして感動しましたね。第2期のオープニング映像もぬるぬる動いていましたが、『第七王子』の世界で歌姫であるイーシャが歌詞を口ずさんでいるように感じて、個人的にはすごくうれしかったです」
――もう一つのカップリング曲「Re:ignite!!」は、樋口さんが感じる『第七王子』の主人公ロイドをテーマにした楽曲とのことですが、樋口さんが思うロイドの魅力を教えてください。
「『Re:ignite!!』はロイドの転生前の人格の記憶を元に制作した楽曲です。才能がなくても好奇心で己を突き動かす、といった強い気持ちを表現しました。実はロイドって転生した結果、第七王子になっていて、かつては魔術の才能を持たない1人の男だったんですよね。才能がないからこそ、魔術に対する好奇心がとてつもなくすごくて。前世でも今世でも、挫折せずに魔術を学んでいく姿が本当に魅力的だと思っています」
――これまで数多くのタイアップ曲を担当されてきましたが、樋口さんにとって"タイアップ曲"とはどのようなものですか?
「タイアップ作品を象徴するポジションだと思っているので、本当に光栄なことですし、責任感も大きいと感じています。その中で、自分らしさも出しながら作品を表現する二面性を、どう音楽の中に落とし込むかは毎回悩みどころだと思っています。いつも所属レーベルのランティスさんと協力して、より良い作品に近づけていただいています」
――樋口さんは炎系の魔法を使えるようになるため、絶賛修行中とのことですが、現時点での修行の成果はいかがですか?
「残念ながら、自分の力では全くできないですね...。大人の力を借りたらできますが(笑)」
――個性豊かなキャラクターが多数登場する『第七王子』ですが、樋口さんの推しキャラとその理由を教えてください。
「サルーム王国第四王女でロイドのお姉ちゃんでもある、サリアさんが推しです! サリアさんはロイドと似て、自分の興味のあること以外は無頓着な性格なのですが、その好奇心の先が音楽なんですよね。私も音楽に触れている立場として、サリアさんに尊敬の念を抱いています」
――「CALLING†」のリリースを楽しみにしている皆さんへ、メッセージをお願いします。
「楽曲単体としても、『第七王子』を知った上でも、とても耳に残る最高の楽曲になったので、ぜひたくさん聴いていただけますと幸いです!」
取材・文/中村実香