山崎豊子特集 ~新聞記者から社会派小説の巨匠へ~

山崎豊子特集 ~新聞記者から社会派小説の巨匠へ~

新聞記者として働きながら小説を執筆し、社会派の巨匠となった山崎豊子。経済界の闇や人間の本質を鋭く突いた作風で読者を魅了した彼女の関連作品から、TELASAで配信中の一部を紹介!

宮沢りえ×寺島しのぶ。日本を代表する実力派女優のW主演で、骨肉の遺産争奪を繰り広げるドラマ「女系家族」。老舗木綿問屋「矢島商店」の当主・矢島嘉蔵が遺した莫大な遺産を前に行われる三姉妹の壮絶な駆け引き、愛人・文乃が現れたことへの怒りと焦り――。人間の欲望と嫉妬はこれほどまでに醜く、恐ろしいものなのかを赤裸々なまでに描いた衝撃作。

「令和の女性たちが求める生き方がここにある」。山崎豊子生誕100年を記念して制作された「花のれん」は、日本のエンターテインメント界の礎を築いた吉本興業の創業者・吉本せいをモデルにした壮大なヒューマンドラマ。北川景子演じる河島多加が、妻として、母として、そして一人の女性として、明治から昭和へと続く激動の日本を駆け抜けたその生涯を描く。

TELASAでは、これらの2作品をアーカイブ配信中。綿密な取材と膨大な資料調査に基づき、妥協を許さない姿勢で生み出されたという珠玉の名作たちに、触れてみてはいかがでしょうか?

■女系家族

代々娘たちがのれんを守り続ける"女系筋"である「矢島商店」。その四代目・嘉蔵(役所広司)が総額数十億円の遺産を遺して亡くなり、遺言状が大番頭の大野宇市(奥田瑛二)によって読み上げられる。"出戻り"の長女で総領娘の矢島藤代(寺島しのぶ)、婿を迎え矢島家を継ぐ気でいた次女の千寿(水川あさみ)、やや世間知らずなため叔母である芳子(渡辺えり)の後ろ盾を得ている三女の雛子(山本美月)らが見守る中、遺言状には嘉蔵の愛人である浜田文乃(宮沢りえ)にも遺産を分配するように、と記されていた。

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■花のれん

大阪・堀江の米店の娘として育った多加(北川景子)は見合いの末、明治39年、21歳で呉服店に嫁ぐ。しかし、夫の河島吉三郎(伊藤英明)は遊び好きで怠け者。必死に商売を支えるも経営は傾く一方で、とうとう家を売るしかなくなるまでに窮迫する。それでも花街、寄席通いをやめようとしない夫を、多加は「そないに寄席や芸事が好きやったら、いっそのこと寄席でも商売にしはったらどうだす」と一喝する。この言葉に、吉三郎は発奮し、なじみの芸人・ガマ口(甲本雅裕)らを集めて寄席を開く。