赤楚衛二さん主演のこのドラマ、実はレジェンド脚本家・西荻弓絵さんが... 「相続探偵」【LLR・福田恵悟】
国内ドラマ 連載コラム
2025.10.17
元弁護士の敏腕探偵・灰江七生(赤楚衛二)、彼は遺産相続の問題だけを取り扱う、遺産相続専門探偵である。遺産相続によって起きるさまざまな事件を、アシスタントの三富令子(桜田ひより)、元警視庁科捜研の研究員の朝永秀樹(矢本悠馬)等の手を借り次々と解決していく。そして最高裁判事の地鶏健吾(加藤雅也)と灰江とのただならぬ関係とは一体...。
さて、探偵ものと聞くと一見よくありそうなドラマだなと思いがちですが、遺産相続限定の探偵ものと言われると、それはなかなかストロングスタイル。「そんなにパターンあるのかな?」と不安になりそうですが、そんな雰囲気は微塵も感じさせません。
さまざまな角度からの相続問題が次々と現れてきて、これから自分の身にも起こり得る遺産相続に少し震えました。
ドラマの作りとしてはオムニバス形式なのですが、一本ストーリーが通っていて、その謎がどんどん解明されていきます。この、オムニバスなんだけど一本ストーリーパターンのドラマって、なんか見ていてすごい得した気分になりますよね。某通販雑誌みたいな、1話ずつでも楽しいのに、それをどんどん組み合わせていって一つの物になる的な。まあ、某通販雑誌を買ったことは無いんですが。
(C)西荻弓絵・幾田 羊/講談社 (C)NTV
作中に出てくるキャラも愛すべきキャラクターが多く、三富、朝永はもちろん、弁護士で灰江のことをライバル視している福士遥(落合モトキ)、悪徳フリーライターの羽毛田香(三浦貴大)も良い味を出してきます。特に羽毛田は僕個人としては最も推しのキャラなので、ぜひとも確認お願い致します。
そして最も注目すべき所は、このドラマは漫画原作なのですが、その漫画の原案をされているのが西荻弓絵さんなのです!西荻弓絵さんといえば、さまざまなドラマの脚本で脚光を浴びており、ドラマ好きなら外せない「ケイゾク」「SPEC」の脚本を書かれているレジェンド脚本家。その西荻さんが原案をしている漫画が、面白くないわけがない。
そして驚きなのが、このドラマの脚本もなんと、その西荻さん本人が手掛けております!このパターンって見たことないですよね?
柴門ふみさんが、「東京ラブストーリー」のドラマの脚本も書いちゃいました的なことです。
なので、よく「漫画原作でドラマになると全然違う」みたいなことが起きますが、このドラマに関しては全くもってそのままです。いや、なんなら少しブラッシュアップされています。
そして何よりもアツいのは、実は漫画の方は、事情は分かりませんが、途中で終わってしまっているんです。俗に言う打ち切りというやつなんでしょうか。しかも、めちゃくちゃ良い所で終わっています。僕も含め、漫画を読んでいた人は本当にヤキモキしたと思います。
(C)西荻弓絵・幾田 羊/講談社 (C)NTV
じゃあ、ドラマはどうか?そうなんです!その漫画で見られなかった一番良い所を、西荻さん本人が書き足してくれているのです!うれしすぎません?
原作にない所を、ドラマで誰か違う人が付け足したみたいなことは多々ありましたが、こんなことは初めてです!このドラマを作ってくれた方々、本当にありがとうございます!
そんな激アツのラストをぜひ、皆さまの目でご確認下さい!圧巻です。
そんなこんなで色々と珍しいことが多いこのドラマ、一見の価値ありです!ぜひ見ていただき、ドラマ好きの友達に「知ってる?相続探偵って...」とマウントをとりましょう!
【プロフィール】
福田恵悟(LLR)
1979年11月9日生まれ、東京都出身。
NSC東京校 7期生。2002年に伊藤智博とともにLLRを結成。コンビでの活動の傍ら、ドラマ好きとして「よしもとドラマ部」でのライブを約10年、回数として実に100回以上開催している。

よしもと
ドラマ部
(吉本興業所属のお笑い芸人)
吉本興業所属のテレビドラマ好きを公言しているお笑い芸人からなる。 現在は福田恵悟(LLR)・村上健志(フルーツポンチ)・大貫さん(夫婦のじかん)・りょう(小虎)らが所属。

よしもと
ドラマ部
(吉本興業所属のお笑い芸人)
吉本興業所属のテレビドラマ好きを公言しているお笑い芸人からなる。 現在は福田恵悟(LLR)・村上健志(フルーツポンチ)・大貫さん(夫婦のじかん)・りょう(小虎)らが所属。