純烈・酒井一圭「おヨネの滑舌大丈夫か?(笑)」モナキと挑む韓国映画『BOSS/ボス』吹き替え舞台裏

韓国で244万人を動員し、2025年の年間興収第5位の大ヒットを記録したコメディ映画『BOSS/ボス』が10月23日(金)より日本公開される。ボスのテス(イ・ソンミン)の不慮の死をきっかけに、料理に夢中なスンテ(チョ・ウジン)、タンゴに夢中なガンピョ(チョン・ギョンホ)、信頼ゼロのパノ(パク・ジファン)らによる前代未聞の"後継者譲り合い合戦"が幕を開ける。

本作の日本語吹き替え版で声優に初挑戦したのが、モナキのメンバー4人とプロデューサーの酒井一圭(純烈)だ。スンテ役をじん、ガンピョ役をおヨネ、パノ役をケンケン、潜入警官テギュ役をサカイJr.が担当し、彼らを率いるボス・テス役を酒井自身が演じる。マイクの前で挑んだ「声の演技」の舞台裏から、仲の良さあふれる和気あいあいとしたトークまで、5人に熱く語ってもらった。

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■メンバーも驚き!? 普段は見せない意外な「声」のギャップ

――公開アフレコイベントを終えられましたが、お互いの吹き替えを聞いて「魅力を再発見したところ」や印象的だったことについて教えてください。

おヨネ「サカイJr.と一緒にアフレコをした時のことがすごく印象に残っていて。『サカイJr.って、こんなに大きな声が出るんだ!』ってびっくりしました(笑)。テイクを重ねるごとにどんどん声が出ていて、普段のステージでもそれくらい出してほしいなって」

酒井「もうYouTubeのコメント欄も『サカイJr.の評価が上がってる』って書き込みであふれてるよ(笑)」

ケンケン「そうそう。『歌う時より声が出てる』ってファンのみんなも驚いていて」

サカイJr.「もともと声が通りにくいタイプなので『とにかく必死に声を張ろう』という意識でした」

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ケンケン「僕は、おヨネの音声を聞いた時が面白かったですね。声を作っている部分と素に戻っちゃう部分が混ざっていて、それが逆にキャラクターに合っていたし、意外と太い声も出せるギャップが魅力的でした」

おヨネ「最初は素が出ちゃっていたんですけど、演出の方のアドバイスで低い声も出せるようになって。終盤で役(ガンピョ)がしっかり固まったので、最後は序盤のシーンを録り直しました!」

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――4人で掛け合うシーンの仕上がりはいかがでしたか?

じん「4人でわちゃわちゃするシーンで『僕たちの声って案外似ているのかも』と気付いたんです。音域を変えたら、誰がしゃべっているか分からなくなる瞬間があって。もともとの声質が似ているからこそ、コーラスグループとして四重奏がきれいに響くのかなと感慨深くなりました」

酒井「今日、初めてみんなの演技を聞いた俺からすると『誰が誰だか分からん!』ってレベル(笑)。みんなの声の周波数が、中央にギュッと集まってくる感じがして、不思議な一体感がありましたね」

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■楽しさとプレッシャー。それぞれの役作りとアフレコの壁

――オファーを受けた際の率直な心境と、実際にマイクに向かってみての手応えはいかがでしたか?

酒井「最初は、モナキへのオファーと聞いて『おヨネの滑舌大丈夫か?』とプロデューサー目線で心配しました(笑)。『クリアできるならOKです』と答えたら『ボス(酒井)はどうなんや』と言われて『俺かーい!』と。足引っ張れないなと最初はびびっていましたね」

サカイJr.「演技未経験で不安9割でしたが、昔から家族で『いつか声の仕事をやってみたいね』と話していたので、夢がかなったうれしさも大きかったです。僕が演じるテギュは、パニックになるなど難しいシーンが多くて大変でしたが、テギュの表情や呼吸に合わせて『どうしゃべるか』を必死に想像しながら臨みました」

ケンケン「僕も不安はありましたが、演じてみると楽しかったです。ただ、演じた役が16歳上の俳優さんだったので、声の渋さに悩みました。演出の方と話し合って『感情と表情が乗っていれば大丈夫』と言っていただけたのですが、トーンが少し違うので、最初のシーンは録り直したいです(笑)」

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じん「吹き替えのお話は光栄でしたが、ブランクがあったので、自宅にあった過去の映像を見返して『どう演技していたか』を思い出すところから始めました。想像と実践は大違いでしたが、新しい発見や学びが多く、ありがたい現場でした」

おヨネ「日常生活でも『演技』とは無縁の、ありのままの人生を送ってきたので、役に入る難しさを痛感しました。4人の中では一番時間がかかったと思うのですが、演出の方の指示を一つ一つかみ砕いて、吸収していく作業がすごく楽しくて。今はプロの船に乗せてもらって、ゴールまで安全に操縦していただいている感覚です」

――一番苦労したポイントはやはり......?

おヨネ「滑舌です! 特に『し』ですね。『今の「し」がちょっと......』って言われて、『なんとかしている』という短いセリフを『し』のニュアンスのためだけに10回くらい録り直しました(笑)」

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――多忙なスケジュールの合間を縫って、どのように練習されていたのですか?

酒井「あえて練習しすぎず、丸腰で現場に行きました。昔は真面目にプランを作っていましたが、ハマらない時の修正が難しくて。純烈になってからは『即興で飛び込んで微調整する』という流儀になったので、監督に『何も分からないので思い切ってやってみます!』とぶつかりました。最初はテンションが低くて、冒頭のシーンを録り直しましたけど(笑)」

サカイJr.「映像の動きや呼吸を、完璧にまねする練習をしました。自宅で動画を見ながら銃の形を作ったり、物をたたくフリをしたり。スマホに自分の声を録音してチェックもしていました」

ケンケン「僕も現場での指示を信じるスタイルでした」

おヨネ「移動中の空き時間に、カラオケボックスへ駆け込んで練習しました。あと、1年前にじん君から借りたミュージカルのDVDを見ていた経験がすごく生きました!」

じん「声優の梶裕貴さんの『吹き替え対象の表情筋を見ろ』という言葉を意識しました。あとは韓国語独特の『音の節(抑揚)』を捉えると、日本語でも役になじみやすくなると気付いて、練習に生かしました」

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■「自分の人生のボスは自分自身」 笑って背中を押されるエンタメ作品

――ご自身の配役については、どう感じていらっしゃいますか?

酒井「僕へのオファーは『ボス役』一択でしたが、メンバーの配役は相当苦労したはず。もしおヨネが主人公だったら、2時間半ずっとサ行の滑舌が気になって映画に集中できないでしょ!(笑)でも、彼の愛嬌や個性がしっかり役にハマった納得の配役だと思います」

サカイJr.「テギュは手探りで突き進む役ですが、歌やダンスを全力で頑張る今の僕の状況と重なって、親近感を持って演じられました」

ケンケン「僕は、ドジでおバカな憎めないキャラクターだったので『僕ができるのはこれしかないな』と納得しつつ、ありのままで楽しめました」

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おヨネ「普段はマスコット扱いが多いので不安でしたが、ガンピョのダンスへの情熱と自分の歌への情熱をリンクさせて、役に入り込めました」

じん「苦手意識があった『頼れる兄貴分』役でしたが、監督に温かく受け止めていただき、新しい自分に挑戦できました」

――改めて、映画『BOSS/ボス』の見どころを教えてください。

おヨネ「シリアスな争いが多いヤクザ映画なのに、コメディータッチで描かれているギャップが一番の魅力です!」

サカイJr.「誰もがボスになりたいはずなのに譲り合っているおかしさと、個性豊かなキャラクターたちのバックボーンに注目してほしいです」

酒井「上映時間も約1時間30分とコンパクトで、J-POPの名曲を聴くみたいにスコーンと観られる。お仕事や家事、育児で忙しい方でも気軽に観られるポップなエンタメ作品です!」

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ケンケン「肩の力を抜いて、笑って日々の疲れを癒やしてほしいですね。同時に『自分の人生のボスは自分自身だ』と、自分のやりたい道を選んで生きる男たちの姿に背中を押される作品でもあります」

じん「周りに止められても、やりたいことを貫き通す魅力的なキャラばかり。観終わった後に『自分も新しいことに挑戦したい!』と思えるエネルギーが詰まっています」

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■もしメンバーの中でボスを選ぶなら? 譲り合いの結末は......

――最後に、もし酒井リーダーから「今日からお前がボスだ」と言われたら、メンバーの中で誰がボスにふさわしい(またはふさわしくない)と思いますか?

おヨネ「ふさわしいのは、周りが見えているじん君!向いていないのは私ですね。理由は......責任を負いたくないからです!(笑)」

ケンケン「僕も、じんが適任だと思います。サカイJr.がボスになると、規律がしっかりしすぎていて『ケンケン、お金の使い方気をつけて』と普段からアドバイスしてくれる真面目さに圧倒されちゃいそう(笑)」

じん「消去法で、僕が引き受けるのが一番みんなの魅力を生かせるのかなと。サカイJr.はすごく優しいので、周りを引っ張るときに相手に譲ってしまいそうなのが少し心配ですね」

サカイJr.「僕はモナキの顔であり、ひたむきな姿勢で引っ張っていけるおヨネちゃんが向いていると思います。逆にケンケンは、自由奔放な魅力を生かすなら、枠にはまらない今のポジションが一番輝くはずです!」

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モナキ PROFILE
純烈のリーダー・酒井一圭がプロデュースし、2023年開催の「セカンドチャンスオーディション」で応募者約1,000人の中から選ばれたメンバーを中心に構成された4人組グループ。メンバーはおヨネ、じん、サカイJr.、ケンケン。2026年4月8日に「ほんまやで☆なんでやねん☆しらんけど」でメジャーデビュー。SNS総再生回数は19億回超え。
おヨネ/1997年8月15日生まれ、大阪府寝屋川市出身。メンバーカラーはイエロー。
じん/1987年2月26日生まれ、東京都板橋区出身。メンバーカラーはオレンジ。
サカイJr./1988年12月8日生まれ、アメリカ・テキサス州生まれ東京都育ち。メンバーカラーはブルー。
ケンケン/1996年7月16日生まれ、福岡県福岡市出身。メンバーカラーはピンク。

酒井一圭 PROFILE
1975年6月20日生まれ、大阪府吹田市出身。歌謡コーラスグループ・純烈のリーダー。1985年にドラマ「逆転あばれはっちゃく」で主人公を務め、以降「百獣戦隊ガオレンジャー」などに出演。純烈として2010年6月23日に「涙の銀座線」でメジャーデビューし、2018年には「NHK紅白歌合戦」初出場を果たした。

取材・文/永田正雄 撮影/梁瀬玉実

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