「長相思」で大ブレーク!タンジェンツー(檀健次)の原点「猟罪図鑑~見えない肖像画~」で光る目の演技
2026.08.07
中国トップ女優ヤン・ズー(楊紫)主演のファンタジー時代劇「長相思」で、白銀の長髪をなびかせる軍師を演じ、一躍人気俳優となったタン・ジェンツー(檀健次)。甘いロマンスからシリアスまで幅広い役柄を演じ分ける彼だが、俳優として大きく飛躍するきっかけとなったのが、推理サスペンス「猟罪図鑑~見えない肖像画~」だ。"眼神(目の演技)"と抑制の効いた芝居は、中国でも高く評価され、実力派俳優としての地位を確立した。

(C)2022 SHANGHAI LINMON PICTURES CO., LTD.
天才肖像画家を演じるためにプロの画家に師事
本作は、タン・ジェンツーとジン・シージャー(金世佳)が共演した大ヒット推理サスペンスで、繊細な感性を持つ天才肖像画家と武骨な敏腕刑事という対照的な二人がバディを組み、難事件の真相に迫っていく。警察学校の美術教官・沈翊(シェン・イー/演:タン・ジェンツー)は、人のわずかな記憶から容疑者の顔を描き出す驚異的な才能を買われ、北江分局の刑警隊へ迎えられる。しかし、そこで待っていた隊長・杜城(ドゥー・チョン/演:ジン・シージャー)は、沈翊が7年前のある事件に関わっていたことから彼を激しく敵視する。反発し合う二人は、数々の事件を解決する中で互いを理解し、やがて唯一無二の相棒へと変わっていく。
沈翊という"天才肖像画家"をリアルに演じるため、タン・ジェンツーは撮影前からプロの画家に師事した。ペンの持ち方からデッサンまで基礎を徹底的に学び、絵筆が自分の手の延長のように感じられるまで練習を重ねたという。その地道な役作りが、作品全体に高い説得力を与えている。

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ブレークを後押ししたタン・ジェンツーの静の演技
徹底した役作りを経て生まれた沈翊というキャラクターは、中国でも絶賛された。中でも高く評価されたのが、タン・ジェンツーが見せた"眼神(目の演技)"と、感情を抑えながら内面を表現する"克制(抑制の効いた演技)"である。沈翊は感情を爆発させたり怒鳴ったりするタイプではない。静かに対象を観察し、記憶をたどり、真実へと近づいていく人物だ。似顔絵を描くシーンは動きが少ない分、演技だけで視聴者を引き込むのが難しいが、タン・ジェンツーは視線の揺れや眉のわずかな動き、呼吸の変化だけで沈翊の思考を表現。伏せていた目線がふと上がる瞬間や、張り詰めた表情がわずかに緩む一瞬だけで、「真相にたどり着いた」という感情を自然と伝えてみせる。
伏し目がちに絵筆を走らせる姿は、まるで一枚の絵画のよう。端正なビジュアルだけでなく、静かな知性を漂わせる存在感が作品全体を包み込み、思わず目で追いたくなる魅力を放っている。公開当時、中国では「眼神が神レベル」「抑制の効いた演技が素晴らしい」といった声が多く寄せられ、細やかな表情だけで感情を語る演技力が高く評価された。

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甘いロマンスからコミカルな役まで進化する表現力
2010年にボーイズグループ・MIC男団のメンバーとしてデビューしたタン・ジェンツーは、2017年頃から俳優として本格的に活動を開始。「猟罪図鑑~見えない肖像画~」の成功を機に、演技のできるアイドルから実力派俳優へと飛躍した。その後、「長相思」では冷徹さと切なさを併せ持つ軍師を熱演。主人公への複雑な愛情を繊細な表情で表現し、多くの視聴者を魅了した。さらに現代ロマンス「今日も、君を想ってる」では包容力あふれる恋人役を、「四方館」ではコミカルな芝居を披露するなど、作品ごとに異なる魅力を発揮。ダンスで培った豊かな身体表現と繊細な感情表現を武器に、演技の幅を着実に広げ続けている。
「長相思」でタン・ジェンツーの魅力に惹かれた人なら、その原点ともいえる「猟罪図鑑~見えない肖像画~」はぜひ見ておきたい一作だ。巧みに張り巡らされたミステリーはもちろん、"眼神"だけで感情を語る繊細な芝居からは、彼が実力派俳優として高く評価される理由を存分に感じ取ることができる。
文/酒寄美智子



