ホーユー(何与)が血のつながらない妹への切ない恋を熱演!中国ドラマ「それでも、恋をするには近すぎる」の魅力

ホーユー(何与)が血のつながらない妹への切ない恋を熱演!中国ドラマ「それでも、恋をするには近すぎる」の魅力

武侠ファンタジー「少年春風~The First Generation~」で主人公の幼なじみを演じ、一躍注目を集めたホー・ユー(何与)。そんな彼が、ユー・シューシン(虞書欣)を相手役に迎え、これまでの爽やかなイメージを覆す新境地を見せた現代ラブストーリーが「それでも、恋をするには近すぎる」(原題:双軌)だ。中国でも大きな話題を呼び、2025年12月の配信開始からわずか10日間で総再生数4億回を突破。ホー・ユーは、傷を抱えながら生きる青年の孤独や葛藤、そしてふとした瞬間にのぞかせる優しさを繊細に演じ、多くの視聴者を魅了した。

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優等生だった"兄"が異国で別人のような姿に

本作は、血のつながらない兄妹の再会と、許されない恋心をスタイリッシュな映像美で描く現代ロマンス。再婚した母のもとで何不自由ない生活を送る令嬢・姜暮(ジャン・ムー/演:ユー・シューシン)は、海外で暮らす実父を訪ねた先で、幼い頃に共に育った血のつながらない兄・靳朝(ジン・ジャオ/演:ホー・ユー)との再会を果たす。

しかし、かつては優しく優等生だった靳朝は、自動車整備工として油まみれで働き、生活のため地下ボクシングに身を投じる荒んだ青年へと変わっていた。その変貌に「別人みたい」と涙する姜暮。ところが、不良たちに絡まれた彼女を守るため、「オレの恋人だ」と言い放つ靳朝の姿に、姜暮の心は再び大きく揺れ動く。原題の「双軌」は"2本のレール"を意味する。決して交わらないはずの人生を歩む二人が、それでも惹かれ合ってしまう運命を象徴するタイトルであり、本作全体を貫く切なさを物語っている。

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爽やかな青年から、影を背負う男へ

ヒロインを演じるユー・シューシンは、「蒼蘭訣~エターナル・ラブ~」でワン・ホーディー(王鶴棣)、「祈今朝~失われた記憶、共鳴する愛~」ではシュー・カイ(許凱)と共演するなど、中国ドラマ界を代表する人気女優。本作では、血のつながらない兄への想いに揺れる令嬢を、これまで以上に繊細な表情で演じている。

一方、ホー・ユーは重慶大学建築学科を卒業後に、俳優へ転身した異色の経歴の持ち主。デビュー作「恋恋江湖~運命の愛の見つけ方~」で、一途にヒロインを想う幼なじみ役を好演して注目されると、「金庸武侠世界(原題)」や「少年春風~The First Generation~」など話題作への出演を重ね、着実にキャリアを積み上げてきた。

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これまで爽やかで誠実な青年役の印象が強かったホー・ユーだが、本作で演じる靳朝は、孤独や喪失感を胸に秘め、感情を押し殺して生きる青年。長年、姜暮に会いに行けなかった事情を抱えながらも決して言い訳をせず、静かに彼女を見守り続ける姿が胸を打つ。さらに役づくりのためにウェイトトレーニングで鍛え上げた肉体も大きな見どころ。整備工や地下ボクサーとして生きる荒々しさと、元優等生だった面影を同居させる難しい役どころを説得力たっぷりに演じ、俳優として新たな一面を印象づけた。

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荒々しさと繊細さのギャップに引き込まれる

靳朝は本心を胸に秘めたまま、姜暮を静かに見守り続ける。バイクにはねられそうになった彼女をとっさに抱き寄せたり、悪い仲間から守るため肩を抱いて「オレの恋人だ。心底ホレてる。別れてたまるか」と恋人を演じたり――。その言葉のどこまでが演技なのか分からないからこそ、姜暮を見つめる表情の優しさがより切なく胸に響く。

ボクシングでは獣のような鋭い視線を見せながら、姜暮の前では一瞬だけ感情があふれ出す。そのわずかな表情の変化だけで、靳朝が抱える孤独や愛情を伝えてしまう繊細な演技こそ、本作でホー・ユーが高く評価された理由だ。武侠ドラマで映える端正なビジュアルも、現代劇では無精ひげやラフな装いによって新たな魅力を放っている。

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撮影はタイをはじめ海南や南京などで行われ、ネオン街や屋台、町工場、古いアパートが織りなすノスタルジックな映像も見応え十分。そんな映画のような世界観の中で描かれる禁断のロマンスと、荒々しさと繊細さを併せ持つホー・ユーの存在感は圧巻だ。武侠ドラマで見せた凛々しさとは異なる、傷つきながらも誰かを守ろうとする青年像。本作は、ホー・ユーという俳優の新たな魅力を存分に味わえる代表作として、多くの視聴者の心に残る一本となるだろう。

文/酒寄美智子