ばいきんまんと力を合わせる展開も!大人も泣ける歴代『映画アンパンマン』おすすめ5選
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2026.06.06
子どもの頃に夢中で見ていた「アンパンマン」。当時は、アンパンマンたちがいたずらをするばいきんまんを倒す姿に胸を躍らせていた。しかし大人になって見返してみると、心に残るのは勝敗ではなく、弱さや迷いを抱えた誰かが、勇気を振り絞って一歩を踏み出す瞬間だ。そしてアンパンマンは、そんな誰かを信じ、そっと背中を押してくれるヒーローでもあった。今回は、歴代『映画アンパンマン』の中から大人も泣ける5作品を紹介する。
■映画 それいけ!アンパンマン とべ!とべ!ちびごん(1991年)

(C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV(C)やなせたかし/アンパンマン製作委員会1991
誰もが知る「手のひらを太陽に」などが劇中で流れ、原作者・やなせたかしの作詞家としての魅力も味わえる本作。怖がりな子どものドラゴン・ちびごんは、「持つだけで空を飛べる」という不思議な玉の力に頼り、自力で飛ぶ努力を避けていた。しかし、その玉を狙うばいきんまんに追われ、アンパンマンに助けられる。その後は学校に通いながら平穏な日々を過ごしていたが、故郷の島が荒らされたと知り、アンパンマンたちと共に駆けつける。

(C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV(C)やなせたかし/アンパンマン製作委員会1991
ちびごんは、空を飛ぶことも戦うことも怖い。だからこそ、アンパンマンたちに「頑張れ!」と声援を送ることしかできなかった。しかし、友達が危険にさらされ、自分が動かなければ誰も助けられない状況に追い込まれた時、ついに勇気を振り絞って飛び立つ。怖くても誰かのために行動することの難しさを、大人になった今だからこそ実感させられる。立派な竜となった彼の姿に、こちらも胸を張って向き合える大人でありたいと思わされる作品だ。
■映画 それいけ!アンパンマン つみき城のひみつ(1992年)

(C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV(C)やなせたかし/アンパンマン製作委員会1992
長年いがみ合う「つみき島」と「おりがみ島」。しかし、つみき島のブロック王子とおりがみ島のオリガ姫は密かに想い合い、両島をつなぐ橋を架けようとしていた。そんなある日、ばいきんまんにつみき島が乗っ取られ、オリガ姫までもがさらわれてしまう。アンパンマンたちは、2つの島に平和を取り戻すため立ち上がる。

(C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV(C)やなせたかし/アンパンマン製作委員会1992
子どもの頃は、動く積み木や折り紙の世界観に心を奪われた作品だった。しかし今見ると印象的なのは、争いを終わらせようとするブロック王子とオリガ姫の強さだ。「争っている場合ではない」と呼びかける王子に、人々は少しずつ手を取り合っていく。一方のオリガ姫も、囚われながら諦めず助けを求め続ける。互いを想い、それぞれの島を守ろうとする二人の姿は、大人になった今だからこそ胸を打つ。そして、そんな彼らを支えるアンパンマンの在り方にも注目したい。ただ助けるだけではなく、相手を信じて見守る姿に、本作ならではの深みがある。
■映画 それいけ!アンパンマン 恐竜ノッシーの大冒険(1993年)

(C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV(C)やなせたかし/アンパンマン製作委員会1993
異次元空間に迷い込み、恐竜の国へたどり着いたアンパンマンたち。そこで出会った子どもの恐竜・ノッシーから、国を支える"命の木"が枯れかかっていると聞かされる。木を救うには、"光の玉"の特別な力が必要だった。アンパンマンたちは光の玉を探す旅に出るが、ばいきんまんたちの妨害によって事態は思わぬ方向へ進んでいく。

(C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV(C)やなせたかし/アンパンマン製作委員会1993
子どもの頃に印象に残るのは、ノッシーとチーズの交流や、ユニークな恐竜たちの姿かもしれない。しかし大人になって振り返ると、最も胸に残るのは、怖がりだったノッシーの変化だ。敵の攻撃によってアンパンマンたちが化石化し、絶望的な状況に陥った時、ノッシーは震えながらも彼らを守ろうと立ち上がる。勇気とは、怖くないことではなく、怖くても前に出ることなのだと、この作品は真っすぐに伝えてくれる。その姿は、子ども向け作品とは思えないほど切実で、大人になった今だからこそ涙を誘う。
■映画 それいけ!アンパンマン ゆうれい船をやっつけろ!!(1995年)

(C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV(C)やなせたかし/アンパンマン製作委員会1995
臨海学校へやって来たアンパンマンたち。嵐の後の砂浜で、メロンパンナは白馬のような姿をした海馬(うみうま)と出会う。「マリン」と名付けて仲良くなったが、すぐにばいきんまんによって連れ去られてしまう。しかしマリンは、メロンパンナの姉で善悪両方の心を持つロールパンナにしか懐かず、秘密の沈没船にも彼女だけを案内していた。それを面白く思わないばいきんまんは、船を幽霊船へと改造。さらにロールパンナから"いい心"を奪い、"悪い心"を暴走させてしまう。

(C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV(C)やなせたかし/アンパンマン製作委員会1995
暴走する幽霊船、そして妹の声すら届かなくなったロールパンナ。絶体絶命の状況の中でも、アンパンマンやメロンパンナたちは彼女を取り戻そうと諦めない。ロールパンナが別人のようになっても、彼女の中にある優しさを信じ続ける姿が、この作品の大きな魅力だ。敵側の容赦ない行動が際立つ物語だからこそ、大切な人を信じ続ける強さが、より胸に迫ってくる。
■映画 それいけ!アンパンマン ばいきんまんとえほんのルルン(2024年)

(C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV (C)やなせたかし/アンパンマン製作委員会2024
ばいきんまんはある日、不思議な絵本を見つける。すると「愛と勇気の戦士ばいきんまん、助けに来て!」という声に導かれ、絵本の世界へ吸い込まれてしまった。そこで出会ったのは、怖がりな妖精・ルルン。森で暴れるすいとるゾウを倒してほしいと頼まれたばいきんまんは、文句を言いながらも何度も立ち向かっていく。

(C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV (C)やなせたかし/アンパンマン製作委員会2024
敵はあまりに強大で、ついには追い詰められたばいきんまんが「アンパンマンを呼んで来い!」と叫ぶ展開に。ファンなら誰もが一度は夢見た、アンパンマンとばいきんまんの共闘が実現する。さらに印象的なのは、ルルンのために戦闘用マシンを作り、不器用ながらも背中を押していくばいきんまんの姿だ。彼は決して「善人」になったわけではない。だが、困っている誰かを放っておけない瞬間が彼にもあり、そこにある不器用な優しさが、見る者の心を激しく打つ。
文/川井美波




