クールな松下洸平&優しい森川葵が児童を想う「放課後カルテ」 【夫婦のじかん・大貫さん】

よしもと<br>ドラマ部

よしもと
ドラマ部 (吉本興業所属のお笑い芸人)

吉本興業所属のテレビドラマ好きを公言しているお笑い芸人からなる。 現在は福田恵悟(LLR)・村上健志(フルーツポンチ)・大貫さん(夫婦のじかん)・りょう(小虎)らが所属。

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クールな松下洸平&優しい森川葵が児童を想う「放課後カルテ」 【夫婦のじかん・大貫さん】

【プロフィール】
大貫さん(夫婦のじかん)
NSC東京11期生。タカダ・コーポレーションを経て 2016年に旦那の山西 章博と「夫婦のじかん」というお笑いコンビを結成。 普段は芸人として活動しているが、漫画家やイラストレーターとしても活躍中。 コミックエッセイ「母ハハハ!」発売中。第35回フジテレビヤングシナリオ大賞最終。

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クールな松下洸平さんは必見!

松下洸平さん演じる仏頂面の学校医「牧野」が、子どもたちとの出会いを通し、さまざまな人を救っていく「放課後カルテ」。

牧野先生の第一印象は、クール...というか、とても冷たい先生なのですが、その場をごまかすような適当な言葉を一切使わず、とにかく観察眼が素晴らしいのです。そんなところが子どもたちにも伝わり、徐々に「牧野先生と話したい」「牧野先生に診てもらいたい」という気持ちになる子どもたち。一方で、森川葵さん演じる「篠谷先生」は、常に児童に寄り添おうと一生懸命。しかし、それゆえに空回りしてしまったり、児童の気持ちが逆に見えにくくなってしまう場面も。

私自身も子育て中ということもあり、牧野先生や篠谷先生から学ぶことがたくさんありました。

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「知らない罪」と「純粋な心」

正直なところ、出産してからというもの、子どもが出てくるドラマを見るときは、少し構えてしまうようになった気がします。もしかして子どもがかわいそうなことになってしまうのではないかと、勝手に不安を感じてしまうのかもしれません。

しかし、このドラマでは、単に悲劇的な要素を放り込むのではなく、むしろその解決策や周囲の人々の対応、その先にあるものなどを丁寧に描いているため、心が救われるような場面がたくさんありました。

このドラマでは、心疾患や睡眠障害など、さまざまな病気も出てくるのですが、「知らない」ということが当事者を追い詰めてしまうことになるということは、もっと周知されてほしいなと感じました。

もちろん、小学校が舞台ということもあり、小学生では知らない方が当たり前なこともたくさんあります。しかし、だからこそ素直に謝ったりする場面も多く、大人になった今も見習いたいシーンが多く出てきます。

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史上最高に丁寧に描かれた女子のいざこざ

私が特に印象的だったのは、第7話。女の子グループのいざこざがある回なのですが、10代の女子特有の、なんとも難しい人間関係が、とても丁寧に描かれていました。

・無神経なことをつい言ってしまう女の子
・その空気の読めなさを、友達を思う気持ちからまっすぐ指摘する女の子
・嫌なことをいつも我慢してしまう女の子
・無神経な発言をする子が、悪気の無いことを理解している女の子

それぞれの思いがあり、誰かが一方的に悪いわけではない。それでもすれ違ってぎくしゃくしてしまう、難しいお年頃。発言力があったり、言葉に棘がある子というのは、下手すると悪者扱いされてしまいがちだったりするのですが、このドラマでは、簡単な勧善懲悪にせず、無神経発言をする女の子の素晴らしい部分もたくさん描かれていて、とても印象に残りました。

牧野先生の寄り添い方も、付かず離れず、説教臭く無く、好印象。そして小学生たちが、みんな純粋できれいな心を持っていて、収束の仕方も素晴らしい。漫画が原作なのですが、とにかく良い話がたくさんあるので、ぜひ漫画もドラマもたくさんの方に見ていただきたいです。

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問題を抱えているのが、単に病気の子どもというだけでなく、周りの大人や環境なども含めて関わっていて、毎回姿勢を正したくなる良作でした!

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