柳楽優弥が抱負を語る「ディズニーさんを通して日本ドラマを世界に見せていきたい」

柳楽優弥が抱負を語る「ディズニーさんを通して日本ドラマを世界に見せていきたい」

ドラマ「ガンニバル」のシーズン2が、3月19日(水)よりディズニープラス スターで独占配信されている。初回の配信に先駆け、3月18日に都内の劇場で「『ガンニバル』完結編 全世界最速上映イベント」が開催。主演の柳楽優弥をはじめ、笠松将、吉岡里帆、志水心音、吉原光夫、恒松祐里、倉悠貴、澤井一希といった主要キャスト陣と片山慎三監督が舞台あいさつに登壇した。

同ドラマは、累計発行部数400万部を超える二宮正明の同名ベストセラー・コミックをディズニープラス スターの日本発オリジナル・ドラマシリーズとして実写化した戦慄のヴィレッジ・サイコスリラーだ。

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登壇した柳楽は「シーズン1からのファンの皆さんに背中を押していただいたような形で、胸を張って送り出せるようなシーズン2に仕上がりました!」と力強くあいさつし、笠松は「僕たちだけの宝物が、今日、明日でみんなの物になっちゃうというのが少し寂しくもあり楽しみでもあり、わくわくドキドキしております」と述懐。

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一方、吉岡は「先ほど、裏でディズニープラスの方から『今、ガンニバルは日本の作品で最も世界で多く見られているドラマなんです』というお話をいただきました。こんなに誇らしいことはないな、と。そういう作品に携われているということが、とてもうれしいです。シーズン2は、シーズン1をはるかに上回るスケール感でお届けできるすごい作品です。ぜひ早く皆さんに見ていただきたいです」と語った。

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また、シーズン2から登場する若かりし頃の後藤銀を演じる恒松は「プレッシャーはありましたね。(現代の銀を演じる)倍賞美津子さんの若い頃を演じるということですごくドキドキしていたのですが、原作を熟読して(撮影に)臨みました。役作りでは、原作の中の銀が村人から虐げられているシーンの一コマをスマホのロック画面にして、半年間くらいずっとスマホを開くたびにそのシーンが出てきて、それでどんどん供花村への復讐心を日々蓄積していきました」と告白。

同じくシーズン2からの登場で、同作の大ファンだったという若き神山政宗役の倉は「お話をいただいた時は、(作品が好き過ぎて)断ろうか考えたくらいで...(苦笑)。今でもプレッシャーを感じています。役作りとしては、狂っていくさまを演じるのが初めてだったので、『"狂う"って、5、6種類...、もっとたくさんあるんだ!』と、演技としても武者修行のように、すごく勉強になりました」と振り返った。

「シーズン2の注目してほしい点、見どころ」にまつわる話題では、柳楽は「シーズン1で"この村とは何なのか"というのが描かれて、(村と警察の)対立構造みたいになったと思うんですけど、シーズン2は終点に向けて物語が進むので、ペースがすごく上がりますね。アクションシーンも増えるし! "エンターテインメントとしての入り口"としてもすごく面白くて、シーズン2から見始めてシーズン1に行くのも意外とアリかもしれません。それくらいいろいろな見方ができるクオリティーになっていると、胸を張って言えます」とニヤリ。

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さらに、笠松は「アクションシーンが本当にすごくて! それは、片山監督の狂気と柳楽さんの執念に、僕らが必死に食らいついていったという感じで。見ていただければ僕が何を言いたいのか分かってもらえると思うんですけど(笑)」とコメントして笑いを誘いつつ、「(迫力あるアクションシーンなど)そういうものがあるから、お芝居のシーンがすごく吸収できるというか、『もっと、もっと!』ってなる。そのコントラストが絶妙で、楽しんでもらえるんじゃないかなと思います」とアピールした。

そんな中、撮影の裏話も披露。柳楽は「3話のラストから4話にいくところで、長いトンネルのシーンがあるんですが、それが新潟ロケだったんです。そこで、焼き肉に行って、カラオケに行ったのがすごく印象深かったですね。監督が普段組まれているスタッフさんが脇を固めていて、その中に俳優が入っていく。そこでいろんなフュージョンみたいなのがあって、僕はすごく居心地が良かったんですよね。物作りをする上での誠意もあるし、遊びもあるというのが感じられて」と打ち明けた。

吉岡も同じトンネルのシーンを挙げ、「後藤家と、大悟と、"あの人"と、私とましろ(志水)という四つ巴状態になるシーンがあるんですけど、そのシーンは早めにみんなで入って体育館で練習をしたんです。そういうことってとても大事だなと思っていて、危ないシーンがたくさんある中で危険な目に遭わないようにちゃんと練習するという。『基本的なことだけど、ちゃんとそういうことをしている現場なんだな』と思いました」と回顧。

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そんな中、吉原が「(物語は)夏の設定なんですけど、撮影は真冬だったので雪が積もっていて、どう考えても夏には見えない場所に僕はがく然としたんです。でも、次の日に(現場に)入ってみたら、なんと夏になっているという。一面の雪をどかしたスタッフさんたちの涙ぐましい努力には本当にびっくりしました」と明かすと、会場は騒然。

最後に、片山監督は「長い間、本当にお待たせして申し訳ありませんでした。期待をいい意味で裏切るようないい作品に仕上がったと思っていますので、ぜひ楽しんでください」とコメントし、柳楽は「いろいろなエンターテインメントの要素があるんですけれども、僕は『大切な人を守る』という"芯"が阿川家にも後藤家にもあって、それが入り交じる物語だと思います。とても普遍的なテーマを扱った作品なので、ぜひ楽しんでほしいです」と訴え、「『SHOGUN 将軍』(2024年)という作品からものすごく刺激を受けまして、日本のドラマをディズニーさんを通して世界に見せていきたいな、と。そして、新たな道を切り拓いていきたいなと強く思っておりますので、応援よろしくお願いします!」と熱く抱負を語った。

取材・文/原田 健

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