THE RAMPAGE・藤原樹が役者業への思いを語る「新しい自分に出会える機会」
国内ドラマ TV初インタビュー
2025.04.02
しなやかなダンスとクールな美貌で注目を集め、近年では役者としても目覚ましい活躍を見せるTHE RAMPAGEのパフォーマー、藤原樹(いつき)。彼が主演を務めるオリジナルショートドラマ「欲望(蜘蛛の糸のように)」が、日本映画専門チャンネルで4月4日(金)に放送される。
同ドラマは、映画『MY (K)NIGHT マイ・ナイト』(2023年)の中川龍太郎監督と藤原の初タッグとなる作品で、文豪・芥川龍之介の『蜘蛛の糸』から着想を得た、ファンタジーあり、アクションありの文学ノワール。チンピラだがクモ一匹殺さぬ優しさを持つ神田辰(藤原)は、恋人である佐々木路美(伊藤万理華)と共に自由を得るため、金を求めて闇バイトを斡旋している黒部恭平(カトウシンスケ)の元を訪れる。黒部に指示された住居へ盗みに入った神田は、そこで不気味な空気をまとう謎の老人(田村亮)と出会う、というストーリー。
このドラマの放送に合わせ、日本映画専門チャンネルでは2カ月にわたって藤原の出演作を特集する「藤原樹にとらわれて」を放送。藤原の初主演ドラマや舞台のほか、THE RAMPAGEのライブ映像や密着ドキュメンタリーなど、多彩なラインナップで藤原のさまざまな面に迫る。
今回、藤原にインタビューを行い、自身の特集が組まれることを知った時の感想やショートドラマの撮影秘話、"優しさ"にまつわるエピソードなどを語ってもらった。
――ご自身の特集が組まれると聞いた時の感想は?
「ショートドラマと一緒に、過去の出演作がいくつか放送されるというのはなんとなくは聞いていたのですが、僕の出演したドラマだったり、舞台作品だったり、THE RAMPAGE関連のものだったり、こんなにたくさんの作品が放送されるなんて本当に驚きでした!しかもタイトルが『藤原樹にとらわれて』とこんなに僕にフォーカスした特集なんて初めてなのですごくうれしいです」
――放送されるラインナップについてはいかがですか?
「ドキュメンタリーは、THE RAMPAGEとして初めて『今までのことを話そう』というきっかけで作ったもので、今までメンバーが話してこなかったことなどを、全て打ち明けているので、ライブ映像の放送と合わせて両方見ていただけると、よりグループのことが分かると思いますし、THE RAMPAGEを知らない方にも見ていただきたいです。
また、僕の連ドラ初主演作『あらばしり』(2025年、読売テレビほか)も(地上波放送終了後)すぐに放送していただけるというのがすごくうれしいですし、舞台『カストルとポルックス』も僕が初めて主演を務めた舞台作品で、どちらも"初めて"で思い入れの強い作品なので、見ていただける機会をいただけたことが本当にうれしいです」
――オリジナルショートドラマ「欲望(蜘蛛の糸のように)」の台本を読んだ時の感想は?
「このお話をいただいた時に、改めて『蜘蛛の糸』も読んだのですが、僕が演じる神田が欲望というものに翻弄されながらも、がむしゃらに強く生きている姿がカッコ良くも切なく感じられて、そんな神田を演じられることに挑戦のしがいを感じました」
――演じた感想は?
「楽しかったです。現場でポッと出た意見で変わることが多々あって、監督に言われて『ん...?』と思いながらも、やってみるとすごく自然に気持ちがつながったりとか、本当に独特の演出の仕方で。この台本を普通に撮ると重たいものになると思うのですが、中川監督のエッセンスが入ることでユーモア感が増して、肩ひじ張らずに見られるものになっていると思います」
――演じる上で難しかったところは?
「普段のドラマだと"段取り"とか"カメラテスト"とか、何回かリハーサルがあって本番になるんですけど、今回はそれらがなく"現場で作り上げていく"という感じで、今まで僕が経験してきたこととは全く違う撮り方だったので、それに慣れるまでが大変でした。時間はかかりましたが、やっていくうちにやりやすくなっていって、『終わりたくないな。もっとこの環境で撮影したかった』と思うくらい良い現場でとても勉強になりました」
――激しいアクションも見どころだと思います。
「これまで"カッコいいアクション"はやったことがあったのですが、今回はリアルな"泥臭いアクション"で、初めてだったので難しかったですね。カッコよく見せるのには慣れているのですが(笑)、いざやってみると『リアルなアクションって分からないな...』と苦戦しました。中川監督も本格的なアクションは初めてだったそうで、アクション監督と3人で『リアルに殴られた時はどうなるのか』など逐一ディスカッションしながら、リアルさを追求して撮影しました。最初は(中川監督が)『一気に撮らないから』と言っていたんですが、実際はめちゃめちゃ長回しで...疲れました(笑)」
――共演された伊藤万理華さんの印象は?
「もう僕の中では路美でしかなかったですね。路美のミステリアスな空気感が『素なんじゃないか』と思うくらいで。お芝居の時の目や仕草も本当に印象的で、役者として尊敬しました。実は初日に、監督が僕らを呼んで『3人で手をつないで、手の温もりを感じてみて。そして、温もりを感じながらせりふを言ってみて』というのをやってくださって、お互いの距離を縮めてくださったので、それはすごく助けになりました」
――撮影前に、映画『MY(K)NIGHT マイ・ナイト』に出演されたメンバーに中川監督について話を聞いたりはしましたか?
「吉野北人さんと一緒にご飯に行った時に、『今度中川監督と一緒にお仕事するんです』と言ったら、『面白い監督さんだよ』って。『そうなんだ...』と思い、いろいろ聞きたかったんですが、あえて何も聞かず(現場に)行きました。撮影が始まったら、やっぱり面白い方でしたね(笑)。撮影が終わって、また北人さんとご飯に行った時に、『良い意味で本当に変わってましたね』と言ったら、『そうだよね。でも、やりやすいよね?』っていう話をしました」
――神田はクモ一匹殺さない"優しさ"があるキャラクターですが、ご自身の最近の"優しさ"にまつわるエピソードを教えてください。
「正月に両親をハワイに連れて行きました!親孝行です。神田の"優しさ"が描かれているところはクモを助けるシーンだと思うんですけど、僕は虫嫌いなので本当にキツかったです。CGかなと思っていたら、結構大きめのクモが出てきて...。今までで一番キツい仕事でした(笑)」
――アーティスト業と役者業で意識の違いなどはありますか?
「アーティスト業は本業でもありますし、16人という大人数でもあるので、良い意味で気を張らないでいられるというか、16人で長年やってきたからこそ培われた絆があって、ストレスなく一番自分が生きる場所です。だからこそ、1人でグループの外に出た時は責任感をとても感じますし、16人でいる時とはモードが変わりますね。
役者業は、自分以外の人間になれるのが楽しいです。今回もそうですが、いろんな役を演じることで『自分って、こんな一面があったんだ』と、新しい自分を発見できるんです。だから、いつも『新しい自分に出会える機会だから全力で挑戦しよう』という思いで取り組んでいます」
――最後に視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。
「この『欲望(蜘蛛の糸のように)』という作品は、僕がこれまで演じてきた役の中でも一番心身共に解放した役になっていて、僕の中でもすごく大切なものになったので、ぜひ見ていただきたいです。そして、THE RAMPAGEのドキュメンタリーだったり、ライブだったり、僕の主演ドラマ、主演舞台も放送されますので、お時間がある方は全部見ていただいて、THE RAMPAGEのことも、僕のことも知っていただけたらと思います!」
文/原田健 撮影/中川容邦
スタイリスト/吉田佳輔 ヘア&メーク/oya