心揺さぶる時代劇5選!藤沢周平「橋ものがたり」や池波正太郎「闇の狩人」などの人気作を映像で楽しむ
国内ドラマ 見放題
2025.01.31
華麗な殺陣や心揺さぶる人間模様を描き、愛され続けている時代劇。日本の歴史や文化に触れながら、胸を熱くする物語が楽しめる。時を超えて語り継がれる名作から、個性あふれる新たなアプローチの意欲作まで、J:COM STREAM(見放題)で人気の5作品を紹介。
■殺すな
■橋ものがたり「約束」
同じく藤沢周平の『橋ものがたり』の中から、傑作と名高い一篇を映像化。監督・脚本を国民的ドラマ「北の国から」シリーズの演出を務めた杉田成道が担当し、歌舞伎界のホープとして注目度の高い片岡千之助が時代劇初主演を務めている。錺(かざり)職人のもとで奉公し、ようやく8年の年季が明ける幸助(片岡千之助)。彼は、5年前にお互いに思いを寄せ合う幼なじみのお蝶(北香那)と、"年季が明けるその日、刻は暮六ツに萬年橋で会う"という約束をしていた。約束通り幸助はお蝶に会いに行くが、彼はこの5年の間、人には言えない秘密を抱えていた。お蝶もまた、幸助に話せないつらい思いがあった。たった一つの約束を心の支えにしている若い男女の、見る者の胸を打つ究極のラブストーリー。
■三屋清左衛門残日録 完結篇
藤沢周平の長篇小説を原作に、老境の人間模様を温かな視点で描いた北大路欣也主演の大人気時代劇シリーズ「三屋清左衛門残日録」。東北の小藩で前藩主の用人を務めた清左衛門(北大路)は、家督を息子に譲り、離れで隠居生活を送っていた。悠々自適な生活を望んでいたはずの清左衛門だったが、さまざまな事件が舞い込んできて、隠居の身の軽さから事件解決に奔走するようになっていく。シリーズ第2作の本作では、隠居生活に慣れた清左衛門のもとに、幼き頃からの友・大塚平八(笹野高史)が訪ねてきて、家老への仲介を頼まれる。快諾したものの、そこには平八の一世一代の大勝負がかかっていた。老いと孤独という現実に向き合いながら、日々を真摯(しんし)に生きる清左衛門が導き出す解決方法が見どころ。
■三屋清左衛門残日録 陽のあたる道
北大路欣也主演、藤沢周平原作の「三屋清左衛門残日録」シリーズ第5作。生まれたばかりの孫との触れ合いを楽しみに穏やかに過ごす清左衛門のもとに、江戸詰めの近習頭取から、10年前に御納戸頭・半田守右衛門(木場勝己)が起こした収賄事件が実は濡れ衣だった可能性があると聞かされる。頼まれて半田の行状を調べるうちに、清左衛門は思いもよらぬ事実を知ることに。北大路をはじめ、優香、松田悟志、小林綾子、金田明夫、麻生祐未、伊東四朗らレギュラーキャストに加え、勝野洋、木場、小野武彦、西岡徳馬(「徳」は旧字体が正式表記)ら実力派俳優が集結。巡りゆく季節の中で、変わらない人の思いを鮮明に描き出す、現代にも通じるテーマの物語が展開する。
■闇の狩人(前篇・後篇)
『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』などの名作を生んだ時代小説の大家・池波正太郎の同名小説を映像化。池波作品の中でも知る人ぞ知る名作を題材に、前・後篇の2部構成、3時間にわたる大作。盗賊・雲津の弥平次(中村梅雀)と記憶を失くした侍・谷川弥太郎(福士誠治)、香具師の元締・五名の清右衛門(津川雅彦)の3人の人生が、江戸の闇社会の中で交錯する様を描く。弥太郎の失われた記憶や過去の経緯が物語の軸になっているが、闇社会のいざこざや大名家のお家騒動も同じ次元で描かれており、町人と武士を"同じ人間"として描く視点が本作の大きな魅力。池波作品のエッセンスが凝縮されており、時代劇ファンはもちろん、誰が見ても楽しめる。
対象期間中(2024/11/4~2024/12/1)にJ:COM STREAM(見放題)で視聴された世帯数(シリーズ単位の週あたり平均)を元に、本記事用に独自に作成したランキングを利用(※J:COM LINK利用、J:COM STREAM(見放題)ご契約世帯のデータが対象)
文/田中隆信