[東映京都撮影所に潜入]驚きの連続!太秦で10年に一度の大緊張!【夫婦のじかん・大貫さん】

よしもとドラマ部

よしもとドラマ部 (吉本興業所属のお笑い芸人)

吉本興業所属のテレビドラマ好きを公言しているお笑い芸人からなる。 現在は宮地ケンスケ・福田恵悟(LLR)・村上健志(フルーツポンチ)・大貫さん(夫婦のじかん)・りょう(小虎)らが所属。

連載一覧はこちら

よしもとドラマ部

よしもとドラマ部 (吉本興業所属のお笑い芸人)

吉本興業所属のテレビドラマ好きを公言しているお笑い芸人からなる。 現在は宮地ケンスケ・福田恵悟(LLR)・村上健志(フルーツポンチ)・大貫さん(夫婦のじかん)・りょう(小虎)らが所属。

連載一覧はこちら

[東映京都撮影所に潜入]驚きの連続!太秦で10年に一度の大緊張!【夫婦のじかん・大貫さん】

<プロフィール>
大貫さん(夫婦のじかん)
1981年7月8日生まれ、栃木県出身。NSC東京11期生。タカダ・コーポレーションを経て2016年に旦那の山西章博と「夫婦のじかん」というお笑いコンビを結成。普段は芸人として活動しているが、漫画家やイラストレーターとしても活躍中。コミックエッセイ「母ハハハ!」発売中。第35回フジテレビヤングシナリオ大賞最終。

こんなチャンスは二度と無い!

よしもとドラマ部の夫婦のじかん・大貫です。先日、同じくよしもとドラマ部のフルーツポンチ・村上さんとともに、東映京都撮影所に行かせていただきました。北大路欣也さんへのインタビューをさせていただくという、まさかの大仕事をいただき、ここ10年で1番の緊張でした。

日本中の皆さまがそうであるように、私もさまざまな作品で北大路欣也さんを拝見してきました。私には荷が重すぎるのでは...と思い、一度は断ろうとすら思っていたのですが、こんな機会は生涯で二度と訪れないと思い直し、京都へ向かったのです。撮影所では、実際に北大路欣也さん主演「三屋清左衛門残日録 春を待つこころ」の撮影風景を見学できたり、各所の職人の方々のお話を聞かせていただいたりと、貴重な体験満載で、本当に夢のような一日となりました。

241127oonukisanreport02.jpg

日頃から、ドラマの撮影セットに興味があるのですが、撮影所に足を踏み入れてびっくり。1歩踏み入れたその場所から、本物の砂や土があったのです。土の上から撮影所を建てているのかと思いきや、コンクリートの上に、土や砂を敷いているとのことでした。東映撮影所にあるセットの中には、地面を掘って池のセットを作れるところもあるということもお聞きし、スケールの大きさに度肝を抜かれました。

本物と作り物のミクスチャー

井戸などは、近くで見ても本物の石でできているだろうなと感じさせられましたが、実は特殊なプラスチック素材(FRP)で作られていたりと、その精巧な作りにも驚かされました。実際に触ってみるまで、気付かないほどです。それもそのはず、リアルな質感を追及し、本物の苔を付着させていたりと、細やかな工夫がされているとのこと。軽い素材で持ち運びを楽にし、時には本物の素材と組み合わせることで、本物と見紛うセットが完成するのだと知ることができ、大興奮でした。

241127oonukisanreport03.jpg

外にあるオープンセットも見学させていただいたのですが、何年も前から建てられているものなのかと思っていたところ、半年ほど前に建てたばかりとのこと。それにしては年季が入っている見た目なのですが、実は塗料等でエイジング加工がされているとのことでした。よく見るとセットの下方部分が色褪せていて、これも雨の跳ね返りによる色褪せを演出しているとのことで、その細やかさに驚愕です。

「美術監督」と呼ばれる、撮影セットの建て込みや装飾等、さまざまなことを含めた設計図を書く方のお話を聞いていて、頭がくらくらしてくることも...。時代劇では、殺陣のシーンも多いため、殺陣の見せ方によってセットの広さや形なども変わってくるそうで、かつ、次の撮影のためのセットの建て込みのことも頭に入れ、なるべく手間がかからないよう効率良くセットの組み合わせを考えて設計図を作るというのです。

装飾や時代背景のことも考えなければならないため、どれだけのことを頭に入れて設計図を書いているのだろうと、そのあまりの大変さに頭がくらくらし、気が遠くなってしまいました。もちろん、一朝一夕にはできない技術が集約されているのだろうとなんとなく想像はしていましたが、予想以上にものすごい知識と技術が詰まりに詰まっていました。

241127oonukisanreport04.jpg

東映撮影所には、その他にも、かつらやメイク、衣裳など、知識の豊富な専門のスタッフの方々がたくさんいらっしゃいました。一見、簡単そうにやられていることでも、実はかなりの知識が無いとその何倍も時間が掛かってしまうというようなことが多々あり、優秀なスタッフさん方のお陰で、撮影がこんなにも円滑に進められるのかと脱帽の連続です。

まさかの育成システムまで!

また、撮影所内に俳優養成所があることにも驚きでした。殺陣はもちろんですが、所作って本当に難しいですよね。時代劇なら尚更です。私も時々ドラマにちょい役で出演させていただく機会があるのですが、あるとき、台本には全く書かれていなかった「昆布」を撮影前にいきなり渡されたことがありました。海の近くでの撮影だったので、昆布漁をしている設定だったらしいのですが、私が聞いていたのは「主婦役」というところまでだったのです。昆布漁から帰ってきたという特殊な設定の所作に戸惑ってしまい、NGを連発してしまった苦い思い出が...。やはり所作というのは大事ですね。

話が少し逸れてしまいましたが、養成所内では、模造刀で殺陣の練習もさせていただきました。しかし、自分のあまりのできなさ加減にビックリ。こんなにも格好のつかないものかと呆れてしまいました...。一方で、養成所のご担当者は、刀を構えた瞬間から様になっており、その違いをこれでもかと実感させられました。

241127oonukisanreport05.jpg

私の殺陣も十分おかしかったですが、フルーツポンチ・村上さんの殺陣も異様で、きっとテレビで「運動神経悪い芸人」を見たのであろうご担当者が、「さすがだなあ...」と目を丸くしてつぶやいていた姿が忘れられません。

とにもかくにも、貴重な京都東映撮影所の見学ができ、最高の一日となりました。隣の東映太秦映画村では、元気な子どもたちの声も。今度は家族で映画村の方へも遊びに行きたいです!

241127oonukisanreport06.jpg

国内ドラマ 連載コラム

もっとみる